5日のコロナは、全国で1030人(延808431人)の感染と19人(累14880人)の死亡が確認されている。このうち、愛知県では21人(延51316人)の感染、死亡は3人(累974人)と報告された。県内のデルタ株感染はこれまでで48人と報告されているが、実際の罹患者(率)はどれほどなのだろうか。
崖道を急速で崩れ落ちてくる大量の土砂、山の上方で呑み込んだ家々の残骸を一緒に押し流して下る。そんな衝撃的な映像を週末からすでに幾度も見せられた。見るたびに戦慄が走る。
熱海伊豆山地区で土石流が発生したのは3日土曜日の午前、すでに二日半が経過している。夕刊には、死者が3人になり、34人が無事で、依然113人が未確認だとある。警察、消防、それに自衛隊員など生存者の在り処を探る泥土との闘いが続いている。
伊豆山といえば戦後は高級住宅地として知られたところだったから、広い庭をもつ立派な構えの住居も多かったはずだが、土砂に呑み込まれた住宅は見るからに脆弱な構造体の建物ばかりのように見えるなぁと家人と話したのだが、なるほどと思わせる説明を今日の中日夕刊「夕歩道」でみつけた。
「本家の災害、分家の災害」
地質学者の小出博(1990年没)はこの違いをこう説明した。いわく、本家は長い歴史的経験を踏まえて災害に遭いにくいところに屋敷を構えている。ところが分家は、後発のため自由な選択ができず、急増する人口を支えるべく災害に遭いやすい場所にも進出してきた。本家の災害は「天災」だが、分家の災害は「人災」であると。
そうなのだ。熱海の土石流の発生源となった山中では宅地造成が行われて、大量の盛り土もあったという。これもやはり「分家の災害」だったのか、因果関係は糾されなくてはなるまい。
韓国には「タルトンネ」ということばがある(あった)。タルは「月」、トンネは「」のこと。「月の」とはなんともロマンチックに響くが、月に近い場所、すなわち都会に残された禿げ山の頂上に建てられたバラックの群れのことを指すのだ。スラムである。
最近、ソウルの不動産価格上昇はすざましい、タルトンネはどんどん高級マンションに衣替え、貧乏人のバラックは急速に壊され捨てられる。悪徳デベロッパーの動きは、すべてを呑み込む土石流の如しだ。カタチは違えこちらも「分家の災害」と言ってよかろう。
災害の原因が自然ではなく、実は経済的人為的だったということ、最近の社会なら大いにあり得る。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます