5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

入相の声

2020-12-29 21:05:34 |  旅行・地域

愛知県のコロナ感染報告、29日は235人(累計16039人)と発表された。名古屋市は98人、豊橋市は6人、岡崎市は2人、豊田市は2人、他市町村は127人である。

また、東京都が856人、神奈川県が395人、埼玉県が300人、千葉県が216人と首都圏の増加が目立つ。結果、全国合計では3571人が感染を確認されている。

今日は「三井の晩鐘 すす払い」というNHK大津局のローカルニュースを取り上げる。

駅を出るころには周りはすっかり暮れて風が冷たい。今日の電車はすでに年末年始の休日ダイヤだ。駅前にも人影はまばらで、路上を走る車の数もずいぶん減った。近くの寺が鳴らす6時の鐘がゴーンゴーンと聞えれば我が家はすぐだ。この寺も除夜の鐘の準備で鐘楼のすす払いはしているのだろう。

「三井寺の門たたかばやけふの月」

謡曲の「三井寺」は鐘に所縁がある物語だが、芭蕉のこの句もこの謡曲を意識しているのだろうか。「叩く」とか「突く」という音はやはり鐘を連想できなくもない。

琵琶湖の名景として「三井の晩鐘」が「近江八景」のひとつに選ばれていることはよく知られている。すでに四百余余の歴史がある寺の鐘はだが、一年の埃を払ってすっきりと新年を迎えようという「煤払い行事」が昨28日に行われた。寺僧が笹枝で埃を払い、鐘楼に〆縄と提灯を付けて新年準備は完了だ。

三井寺の除夜の鐘はびわ湖の龍神に年明けを伝える儀式とされ、百八を越えても打ち続けられるが、ことしは順番待ちの距離をあけたり、手を消毒したりと、感染防止対策を徹底するという。

「思ふそのあかつきちぎる始めとぞ まず聞く三井の入相の声」

これは「近江八景」を選んだという説のある公卿の近衛信伊(のぶただ)が詠った三井の晩鐘である。ちょっと色っぽい。

 


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