5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ワタヌキさん

2021-04-07 21:25:34 | くらし

7日のコロナ、全国で3449人(延404158人)の感染と29人(累9325人)の死亡が確認された。3千人超えは1月末日以来だ。ホットスポット関西圏、大阪は878人、兵庫は388人といずれも過去最多。愛知県では188人(延28201人)の感染と2人(累596人)の死亡の発表があった。いずれも上昇気配である。

また、変異株感染数は厚労省の発表によると6日までの1週間に、国内で新たに200人余の感染が確認されており、これは前週比で1.6倍に増加しているという。愛知県では、20人(累168人)が確認されている。

「四月一日」と書いて「ワタヌキ」と読むのだという。日本人の苗字で「綿貫」と書くのが普通だろう。これは少し前、金田一春彦先生の「ことばの歳時記」4月1日の項に「四月一日さん」という題で出ているもので、富山県の滑川や魚津周辺にある苗字なのだとか。

「綿貫」とおなじで、いままで着てきた綿入れを脱いで袷に着替えるタイミングだからという訳で、むかしは旧暦の四月一日が衣替えの日だったからという。

先生のお仲間に栗花落裕さんという国文学者がおられたようだが、「栗花落」がその苗字で「ツユリ」と読ませるのだそうだ。「四月一日」と同じで、梅雨の候になると栗の花が散るから、栗花落と書いて「ツユイリ」と読ませたらしい。「ツユリ」はそれが転じたもの。

「四月一日」があれば「八月一日」もあって、こちらは「ホズミ」さんである。新暦でいえば9月の始め辺のこの頃は、稲が実り始める時期にあたる。本格的な収穫を前に「田の実の祝い」という神前に稲の穂を供える豊作祈願の神事があった。ここからホズミという苗字ができたということだろうか。

金田一先生のご近所には「日月」さんという工学博士が住んでいる。これで「タチモリ」と読ませるのだから、難読苗字のひとつだろう。「ツイタチのタチ、ツゴモリのモリというわけだろう」とあるから、先生も日月博士に真偽を確認したわけではなさそうだ。

「ワタヌキ」に「ツユリ」に「ホズミ」に「タチモリ」。いずれもが、自然や暮らしに密接した命名法であり、いかにも日本語らしいものばかりだとちょっと感心した。NHKTVが「日本人のお名前」なんていう番組を作ってしまうわけである。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿