5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

MOMOFUKU

2008-08-09 22:07:42 | たべもの
名古屋市バスの停留所の広告板に大きなひよこのイラストキャラクターが掲載されている。黄色だから遠くからでもよく目立つ。日清食品のラーメンのマスコットで「ひよこちゃん」という呼び名だという。

安藤百福の考案による即席ラーメンが、「チキンラーメン」のブランドで1958年に発売を開始してから、半世紀を迎えるという記念のPRキャンペーンらしい。会社の広報資料によると、昨年度の即席袋めんの売上高は前期比12.2%増の649億15百万円だったというから、即席カップ麺全盛の近頃でも、クラシカルな袋麺の需要は衰えていないものと見える。

即席ラーメンが生まれて50年ということは、即席ラーメンを食べて育った第一世代もすでに中年のおじさんとおばさんたち。アメリカのマクドナルドではないが、どういった意味でも、日本人の食生活のインスタント化、ジャンクフード化に大きく影響を与えた食べ物であるということなわけだ。

戦後日本の高度成長とともに、日本人の食の変化を、黄色い小袋が担ったということになる。1971年には外国向けの輸出商品開発から生まれたカップ麺が爆発的なヒットとなり、至極当り前になった外食スタイルは、現在のコンビニ日替弁当へとヴァリエーションを拡げたわけである。

オリンピック報道が俄然増えてきたアメリカ発のポッドキャスト、VOAの「アメリカン・モザイク」で、面白いタイトルの新しい音楽アルバムが紹介されていた。ポップロックのシンガーソングライター、エルビス・コステロがインポスターズというバンドと一緒に録音したのがMOMOFUKUという名前のアルバム。

即席麺の祖・安藤百福の名前を戴いてはいるが、チキンラーメン50周年記念のコラボというわけではなく、このアルバムを作るのに1週間しかかからなかったから、ほんのインスタントだったからということなのだそうだ。おまけに、このアルバム、最初はビニールのシートレコードとしてリリースされたのも「いかにも即製」というイメージである。

チキンラーメンの発売開始日は1958年の8月25日だが、エルビス・コステロは4年前の同月同日(1954年8月25日)の生まれのインスタントヌードル世代。誕生日の偶然もあって、MOMOFUKUの命名となったのかもしれない。

それにしても、イギリス人の頭でもInstant→ChiekenNoodle→MOMOFUKUと働くようになったということは、チキンラーメンが世界のコモディティ食品として認めらているということになる。知られざる日本の世界戦略の成功例であろう。

ひよこちゃんに変わってE・コステロの眼鏡顔がCMに登場する日も近いかも。


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1 コメント

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MARUCHAN (ゆうぜん)
2008-08-11 23:26:02
メキシコで「早く!簡単に」の意味で普通に使われる日本語由来の言葉とは?
8月11日、中京TV夜10時からの「オジサンズ11」というクイズ番組で視たはなし。

答えは”MARUCHAN”

東洋水産は1986年からメキシコへ「マルちゃん」ブランドのインスタントラーメン輸出を開始。
20年後の今では、即席麺の現地トップシェアを誇るという。

所変われば品かわるである。

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