5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

余震110回の恐怖

2010-02-28 23:07:33 | 自然
やはり大地震は早朝に起こるようだ。27日午前3時34分、南米・チリの中央部で発生したマグニチュード8・8の地震は、現地からの一報でも200万人以上が影響を受けたという巨大なもの。金曜日の夜を楽しんだ人々が寝静まった直後の揺れだったのだから、これから判明するだろう人的・物的被害は想像以上のものになるかもしれない。

発生は日本時間だと土曜日(27日)の午後3時34分。ちょうど名古屋の駅の電光掲示版が速報を流していたのに気がついた。チリ地震と聞けば、即1960年5月の大津波の三陸被害を思い出す。もう50年も前のことになるのだ。

今回も津波が来なければいいがと思っていたが、案の定、今日の日本列島は気象庁の発表した津波警報に緊張した。幸いなことに被害発生はなかったようだ。日本の津波警報は、半世紀前に大きな人的被害を出した遠隔地津波に対する気象庁の反省から生まれたものなのだから、政府をはじめマスコミの対応も何時にも増して迅速だったようなのは結構なことだ。

地震時に活躍してくれる携帯IPODの《Epicentral》という地震情報App。世界中からのデマンドで負荷がかかりすぎるのかサーバーからの最新情報がダウンロードできない。かわりに、USGS(アメリカ地質調査所)のWEBページを読んで、本震発生から今までの余震状態を眺めた。

環太平洋火山帯の地震ベルトの上にあるチリだが、本震の前触れといえそうなものはなく、突然M8.8が大地を揺らしたのが判る。前回のハイチ地震の時と同じである。「大事の前の静けさ」というのは何にもあるもののようだ。

現時点でUSGSのデータは発生時から29時間後までのものがアップされているが、これによると、M5.0~5.9の余震が89回、M4.6~4.9のものが14回、M6.0~6.9が7回で、合わせて110回。ほぼ15分に1度のわりで大地が震え続けていることになる。現地被災者の恐怖は収まってはいないのだ。

この巨大本震が発生した後の一日間は、隣のアルゼンチンやカリフォルニアで僅か数件が発生するだけで、あとは全部チリの余震ばかり。南北アメリカの地震エネルギーがこのエリアに集中してしまったかの如くである。

本震の震源はマウレという中部地域だが、余震の発生域はっずっと広く、首都のサンチアゴを中心に北のコキンボ、西のヴァルパライソ、南のアラウカニヤなど全長500キロ以上の距離をおいたチリ中部全域に及んでいる。

ニュースによれば、先日のハイチとは違って、地震国のチリは地震防災計画による備えもあって、政府の初動が早いというが、被災が広域であれば、完全復旧には金と時間と人手とが必要になるのは当然だろう。今回もアメリカ・オバマ大領領の救援スタンバイメッセージが一番早く発せられたようだし、中国も素早く手を上げた。日本政府も、今日の津波対策で取ったイニシャティブを、そのまま現地救援活動にも発揮する迅速さを見せてくれるだろうか?







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