5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

あおむしの変身

2021-05-28 21:15:30 | 自然

28日のコロナ、全国で3494人(延738987人)の感染と76人(累12834人)の死亡が確認された。このうち、愛知県では383人(延46496人)の感染と、13人(累771人)の死亡が報告されている。

アメリカの絵本作家、エリック・カールが91歳で死んだというニュースが今朝のTVの話題になっていた。「はらぺこあおむし」が代表作だという。原題は〈The Very Hungry Caterpillar〉とあるから建設機械のキャタピラー三菱を思い出した。この作家も代表作もよく知らないのだ。だが、特徴あるその描画は覚えている。ツイートによると、絵本の仕立ても変わっていて、穴あきの仕掛けや、異なる頁幅などから、アメリカ国内には引き受け手がなく、作家自らが来日して日本の会社に印刷製本を頼んだというエピソードがあるのだという。

腹をすかせたアオムシの出そうな今の季節だが〈季語集〉の坪内稔典先生も「クサギの虫」というタイトルで一項を書いている。

先生が子供の頃には「癇のクスリ」だからといって、クサギの虫を食べさせられたことがあるのだという。コウモリガの幼虫で、体長は5cmほど。クサギ(シソ科の落葉小高木)やキリの幹にいる。黒焼きの粉末を飲まされるのだが、串刺しにして焙ることもあったらしい。さしずめ、今流行の兆しがある「昆虫食」のハシリだろう。

「日本書紀」には柑橘類につく虫を神として祀ったという記事があるのだという。この虫を信じれば金持ちになり若返ることができるというのだから、当時の新興宗教である。虫麻呂、大虫、真虫、広虫など、虫のついた名前を古代人たちは使った。いずれも虫の力にあやかろうというのがその理由である。

「クサギの虫 唇乾く夜であり」渡部ひとみ

このように、虫は昔から不思議な力を持つと信じられていた。エリック・カールのあおむしも最後には美しい大変身をするのである。


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