5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

横輪いもに丸いも

2019-11-20 21:28:01 | たべもの

秋は芋のうまい季節でもある。

スーパーの休憩シートでは老婆が独り、焼きいものホクホクを頬張っていた。我が家でも、昨日は地場産の里芋とイカの煮物、今日は鹿児島産の本家薩摩芋を使った甘煮が食卓に上った。どちらも美味である。NHKのローカルニュースでも芋の話題が二つ拾えた。

津局からは「子どもたちが〈横輪いも〉の収穫」という見出しで、伊勢市の横輪地区で昔から栽培されている山芋を子供たちが収穫体験する催しが行われたと伝えている。

この横輪いもは、昭和初期に九州から種芋を持ち帰って栽培したのが始まりとされ、自然の山芋と変わらない素朴な風味と、濃厚で粘りが強いのが特徴。大きいもので20cmほどになるという。

今日は、地元の小学生十数人が参加して芋畑に出、市の職員から横輪いもについて説明を受けたあと、スコップを使って芋掘りを体験。収穫した芋は、すりおろして子供たちが試食したとある。今日の収穫分は、1週間後に三重県内のスーパーに出荷される。どうやら愛知県には来ないようだ。

二つ目の芋は、富山局から「黒部市で〈丸いも〉の収穫始まる」という情報だ。

この丸いもも、やはり、粘り気のつよいヤマイモの一種で、すりおろしても黒く変色しないのが特徴。黒部市では転作作物として20年ほど前から栽培が始まり、現在は東布施地区10軒の農家が栽培している。夏の暑さはあったものの、今年の生育は比較的順調で収穫量は平年並みだという。収穫された丸いもは乾燥や選別を行った後、今月下旬から地元のJA直売所で販売する。やはり県内消費だけの幻芋というわけか。

丸いも農家も高齢化は避けられないようで生産者の減小による産地の維持が課題らしい。今年からは学校給食でも提供されるとあるが、伊勢と同様、次世代の子どもたちに地場産の美味さを憶えてもらうのは、F1ではない元種の保存に不可欠なことだとも云えそうだ。

「翁逝き芋畑ひとつ野に帰る」 永井正夫




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