子供のおやつ菓子にオマケをつけたのは、《グリコ》の江崎グリコが始めだろう。
WEBによれば、《グリコ》の発売当初、1922年(大正11年)から、オマケの絵カードが入れられ、1929年(昭和2年)からは、おまけ小箱に入ったオリジナルの豆玩具が登場、さらに1958年(昭和33年)からは玩具もプラスチック製に変化、1965年(昭和40年)ごろからはアニメのキャラクターが現われたとある。長い歴史だ。中年以上の日本人なら、ほとんど皆が、《グリコ》のオマケに熱中した思い出を持っているのではなかろうか。
アメリカでは、《グリコ》に替わる代表商品が《クラッカージャック》。いまは日本の子供も喜んで食べているカラメルコーンであるが、これがオマケ玩具を付けて販売されたのが1912年(大正元年)と、《グリコ》よりも10年早い。
我々大人は、子供時代の味覚を小さな玩具で遊んだイメージと一緒に記憶しているのだが、今のスペインの子どもたちは、そうとも云えなくなりそうだというのが、今日の《Time Mobile》の記事である。
マクドナルドの《Happy Meal》は、現代版の《クラッカージャック》や《グリコ》であって、セットで買うと一緒に呉れるオモチャが幼児ばかりか、いい大人のコレクションアイテムにまでなっているというのだが、子供の肥満が社会問題化しているスペインでは、マクドナルドのような外食産業や製造業者が販売する商品に玩具や賞品をつけることを法律で禁止しようという案が厚生省主導で出ているというのである。マクドナルドのような、世界企業にとっては、余り面白からぬ動きであることは間違いないが、国民衛生の観点からは必要なのだろう。
子供の肥満傾向は欧州全体でも急上昇の様相だが、スペインでは特に激しく、2006年の調査でも、太り気味とされる男児の率は35%で欧州1位、女児も32%で欧州3位だと云い、そのうちの15%程度が、病的な肥満だというのである。
スペインの子供たちが、欧州の肥満トップリストに載るのは、急激な工業化に追随する食環境の大きな変化、太り気味を愛らしいと感じる国民性、などが理由として挙げられているが、スペインのヘルスケア費用の7%、年間37億ドルという巨額が、子供の肥満に係わる病気治療に支払われるとなれば、政府も考え方を変えて大胆に動かざるを得ないという訳だ。
法律が議会を通れば、学校が脂質・糖分・塩分の高い食べ物を(ベンダー)販売することは禁止され、学校給食に出す食事の栄養価を父兄に開示する義務を負うことになるというが、こうした法律はフランスや英国ではすでに実施されている。
スペインが(先進的?)なのは、学校内の規制に留まらず、ファーストフードレストランやおやつフード業界が行う子供たちへの販促活動をも規制してしまおうという点にある。
おやつフードのTVコマーシャルがオンエアできる時間帯を決める他、女優などの著名人がCMに出演することも制限し、さらに、マクドナルドの《Happy Meal》のオマケ玩具なども、子供の気持を不健康なジャンクフードに誘導するものとして禁止してしまおうというわけだ。「玩具ほしさにハンバーグを食べるようになってはイカン」というわけである。
「広告内容と子どもたちのファーストフード消費傾向にははっきりとした相関があり、過剰な摂取が肥満につながる。」という、2008年のアメリカでの研究結果だ。若しファーストフードのTVコマーシャルを禁止することになれば、アメリカの肥満の子どもたちは18%も減ることになるというが、スペインでは、どういうことになるのだろうか。
以上、高辻のマクドナルドで120円コーヒーを飲みながら読みかつ考えたこと。近くに坐った子供たち、見るところ肥満ではないのが幸いである。母親の方が肥満型である。日本のマクドナルドから《Happy Meal》のオマケが消えることは先ずないだろう。
WEBによれば、《グリコ》の発売当初、1922年(大正11年)から、オマケの絵カードが入れられ、1929年(昭和2年)からは、おまけ小箱に入ったオリジナルの豆玩具が登場、さらに1958年(昭和33年)からは玩具もプラスチック製に変化、1965年(昭和40年)ごろからはアニメのキャラクターが現われたとある。長い歴史だ。中年以上の日本人なら、ほとんど皆が、《グリコ》のオマケに熱中した思い出を持っているのではなかろうか。
アメリカでは、《グリコ》に替わる代表商品が《クラッカージャック》。いまは日本の子供も喜んで食べているカラメルコーンであるが、これがオマケ玩具を付けて販売されたのが1912年(大正元年)と、《グリコ》よりも10年早い。
我々大人は、子供時代の味覚を小さな玩具で遊んだイメージと一緒に記憶しているのだが、今のスペインの子どもたちは、そうとも云えなくなりそうだというのが、今日の《Time Mobile》の記事である。
マクドナルドの《Happy Meal》は、現代版の《クラッカージャック》や《グリコ》であって、セットで買うと一緒に呉れるオモチャが幼児ばかりか、いい大人のコレクションアイテムにまでなっているというのだが、子供の肥満が社会問題化しているスペインでは、マクドナルドのような外食産業や製造業者が販売する商品に玩具や賞品をつけることを法律で禁止しようという案が厚生省主導で出ているというのである。マクドナルドのような、世界企業にとっては、余り面白からぬ動きであることは間違いないが、国民衛生の観点からは必要なのだろう。
子供の肥満傾向は欧州全体でも急上昇の様相だが、スペインでは特に激しく、2006年の調査でも、太り気味とされる男児の率は35%で欧州1位、女児も32%で欧州3位だと云い、そのうちの15%程度が、病的な肥満だというのである。
スペインの子供たちが、欧州の肥満トップリストに載るのは、急激な工業化に追随する食環境の大きな変化、太り気味を愛らしいと感じる国民性、などが理由として挙げられているが、スペインのヘルスケア費用の7%、年間37億ドルという巨額が、子供の肥満に係わる病気治療に支払われるとなれば、政府も考え方を変えて大胆に動かざるを得ないという訳だ。
法律が議会を通れば、学校が脂質・糖分・塩分の高い食べ物を(ベンダー)販売することは禁止され、学校給食に出す食事の栄養価を父兄に開示する義務を負うことになるというが、こうした法律はフランスや英国ではすでに実施されている。
スペインが(先進的?)なのは、学校内の規制に留まらず、ファーストフードレストランやおやつフード業界が行う子供たちへの販促活動をも規制してしまおうという点にある。
おやつフードのTVコマーシャルがオンエアできる時間帯を決める他、女優などの著名人がCMに出演することも制限し、さらに、マクドナルドの《Happy Meal》のオマケ玩具なども、子供の気持を不健康なジャンクフードに誘導するものとして禁止してしまおうというわけだ。「玩具ほしさにハンバーグを食べるようになってはイカン」というわけである。
「広告内容と子どもたちのファーストフード消費傾向にははっきりとした相関があり、過剰な摂取が肥満につながる。」という、2008年のアメリカでの研究結果だ。若しファーストフードのTVコマーシャルを禁止することになれば、アメリカの肥満の子どもたちは18%も減ることになるというが、スペインでは、どういうことになるのだろうか。
以上、高辻のマクドナルドで120円コーヒーを飲みながら読みかつ考えたこと。近くに坐った子供たち、見るところ肥満ではないのが幸いである。母親の方が肥満型である。日本のマクドナルドから《Happy Meal》のオマケが消えることは先ずないだろう。
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