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「私と結婚する気ある?」
と、ユミ。
ウンの愛細胞は、海の底に沈んだままだった“結婚したい気持ち”が、最近浮上してきていると言いました。
ユミと一緒だと、何でもない事でも、凄く幸せなんだと。
ウンの理性細胞が、“もちろん”と答えようとしたのですが。
愛細胞が、“結婚したい気持ち”の箱を抱えて浮き上がろうとした時、それを邪魔するモノが現れました。
鮫です。
「最悪の瞬間を考えたか?」
と、言うのです。
今後、会社が潰れてしまうかもしれないわけで。そうなると、ユミにも苦労させてしまうのは明らかです。
ウンの心の中でそれらが葛藤しました。
理性細胞が考えました。
“結婚したい気持ちはあるけど、今は、経済的な不安があるから、もう少し安定したら考えたい”
でも、この結論に至るまでに時間がかかり過ぎてしまいました。
ウンが無言の時間が長すぎて、ユミは話を打ち切ってしまいました。返事がなかなか出ないのは、答えにくい返事だからだと、誰しも考えますわな。
だったら、聞きたく無いですよね。
タイミングを逸してしまったら、もう、何を言おうとも言い訳になってしまいます。
会社に戻るウンをバス停まで見送った後、ユミは一人でカフェに入りました。
ウンにはずっと笑顔を見せていましたが、本当は気持ちが沈んでいました。
そしたらそこで、偶然、ボビーと恋人に会っちゃって。
それも、恋人の方から別れ話を切り出す場面に遭遇してしまったのです。
ボビーはユミに気づきませんでしたが。
ボビーの恋人ははっきりと別れを告げ、指輪を置いて店を出て行きました。
ボビーは何も反論しませんでした。
ボビーは、置いて行かれた指輪を見つめましたが、そのままにして彼も店を出て行きました。
ユミは、身につまされる思いでした。
結局、指輪はユミが持ち帰りました。店員に同僚だと説明した上で。
翌日、出社したユミに、ボビーが指輪の事を持ち出しました。
あの後すぐに取りに戻ったようですね、ボビーは。
でも、店員から同僚が預かっていると知らされ、それがユミしかいないと察したようです。
ボビーは、その指輪を会社のゴミ箱に捨てました。
ユミは複雑な思いでそれを見ていました。
マーケティング部のカン代理は、ユニークな人物で、いくぶんお節介が過ぎます。
ボビーがユミを強く推薦していたのを見て、2人が恋人同士じゃないかと勘繰っています。
なので、ユミはウンとのツーショット写真を机の前に貼り付けました。誤解されないためのビジネスマンの作戦の一つのようですね。
ウギがウンと飲む約束があると教えてくれました。
で、ユミも一緒にどうかと。
ところが、なんだかんだの事情で、ルビとボビーも加わる羽目になってしまいました。
ユミは、ウンとボビーにお互いの紹介をしました。
5人でお酒を飲み始めたのですが、実は、ウンはその日、どうしてもユミに話しておきたいことがあったのです。2人の未来がかかった大切な日だと考えていました。
目配せしてウンとユミが抜けようとしているのを、目ざといルビが気づいちゃって。
何かと邪魔をしましたよ。
結局、ウンは、ぐでんぐでんに酔っぱらってしまいました。
切れ切れの意識の中で、ウンは初めてユミと別れると言う不吉な思いが浮かんできました。
ボビーが寒そうなユミに上着を着せ掛けてあげるのを見た瞬間。2人が何か話しているのを見た瞬間。
ウンの心に何かが引っ掛かっていました。
カン代理がユミとボビーの中を勘繰ったのは、理由がありました。
ボビーが彼女と別れた後、気になる人が出来たと言ったと言うのです。先週のことだと。
そして、その人には“U”の字がついてると。
指輪を捨てた後に出会ったUがついてる社内の人・・・となると・・・。
ルビ
ユミは、まさか・・と思いながらも、案外お似合いかもと思いました。
でもね、ボビーは別の同僚に答えてましたよ。
「Bは入ってない。」
って。ルビじゃないね
ユミが会食があると連絡してきたので、ウンは一人で晩御飯を食べることになりました。
材料を買いに出た時、ユミの帰宅と同じタイミングになりましてね。
バス停でユミを待っていると、降りて来たのはユミとボビー。
挨拶を交わしたのは良いですが、ウンはその時手に葱と卵を持ってて。
ちょいと所帯じみた格好だったわけです。
ユミのところに遊びに来たんですか?と、ボビーが聞きました。
行くところが無くて一緒に住んでるとは、とても言えません。
口ごもってしまったウンの代わりに、ユミがそうだと答えました。
嘘のつけないウンは、こういう時、つい口ごもってしまい、返答が遅れる場合が多いです。
ユミは何も思っていませんが、ウンは自分の事が本当に恥ずかしくなりました。
自分の姿を見たら、誰が遊びに来たと思うでしょう。ボビーは絶対にユミの言葉を信じてないに決まってる・・・ってね。
「ユミ、俺今週中に出て行くよ。」
あまりの不意打ちに、ユミ、理解が追いつきません。
何故?と聞きました。
その瞬間、ユミは思いました。自分が結婚の事を持ち出したからかもしれないと。
この時も、ウンは何も答えませんでした。
ユミは、呆然と立ち尽くし、先に行くウンの後姿を見つめるだけでした。