生垣があるなら、花垣があってもいいじゃないか (by 夢屋)
『夢屋農園』の一角で『ミチばぁ』が作っている畑の「もってのほか(菊)」で花の生垣が出来上がりました。本当は、支柱を立てて菊を固定してあげなければいけないのですが、年寄りのやることだから、支柱にマイカー線で支えた程度…花の重みに耐えかねて、枝が南へ北へ…これはこれできれいな秋の生垣ではあります。
新潟県の一部や山形県では、菊花を食べる食文化があります。小菊を刺身のツマに使う程度ではなく、花をちらし軽く茹でて、お浸しや酢の物として秋の彩に使い、場合によっては菊花をそのまま天ぷらにすることもあります。一般的には、ホウレンソウに添えられ、または、和えられてお出しするのが上品なおもてなし…しかし、これだけ大量の「もってのほか」をホウレンソウの添え物にしていたのでは、ひと秋食べても食べ尽くせません。お百姓さんの流儀は、大量に茹でて平鉢にてんこ盛りにして提供します。気が利いた方は、クルミなどを刻んでトッピングしたりもしますが、男の料理は豪快に…の場合は、丼鉢で醤油をぶっかけてどうぞ^^;
シャキシャキとした食感と「キドサ(苦味やえぐ味)」を楽しむのであります。
今日は朝露に濡れた「もってのほか」をレジ袋ふたつに大量に収穫しました。我が家のオッカーも「もってのほか」は好物のようであり、嫌な顔をしないで、日中、ひと袋の花をちらし夕飯のおかずの一品になりました。もうひと袋は、昔小料理屋をしていた『むらババ』にお届け…『むらババ』一家も「もってのほか」が大好きで、笑顔でプレゼントを受け取ってくれました。
啄木が愛した大森浜から立待岬を臨む
地元のスーパーでは、パック詰めで98円だから、決してお安い食材ではありません。地元の料理屋に卸したり、花をちらしてすぐ使えるようにすれば、少しは売れる旬の食材となるのだろうけれど…「畑で作ったホウレンソウとセットで朝市に出しても、菊花単品の方が売れたんだ。」という農家のお嫁さんの言葉が気にかかる。ただ、食材(原材料)を提供するだけでなく、調理方法や場合によっては調理したものを売る…当世風に合った売り方を考えるのも今後の展開の中では重要であると考える『夢屋』であります。
旬の美味しい物にありつくには、何でもひと手間掛けることが必要なのですが、忙しい主婦層は、そのひと手間にさく時間がないのであろう…ならば、ひと手間の押し売りまでしないと売れない…私でも出来る「丸なすの瓶漬け」が、夏の最盛期にひと瓶1,000円の値段で売れる時代なのだから。
明日は、茨城県日立市まで叔父たちを乗せて「兄弟会」のお手伝いであります。『夢屋国王』は甥っ子であるから、叔父たちの開く「兄弟会」には関係ないと言えば関係ないのでありますが、一番下の叔父も今年66才…「来年は、車を運転してそっちまで(山形まで)行けないかも知れないなぁ。」などと体力の落ちたことを嘆かれると、気の良い甥っ子は「叔父孝行」を行うのでありますよ^^;
当然、今朝摘んだ「もってのほか」のお浸しと「秋ナスの瓶漬け」を晩餐会前の箸置きに持参するつもりであります。子どもの頃に植え付けられた懐かしい味覚は、幾つになっても消えないものなのでありますから…。
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