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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る

2013-11-12 23:55:17 | 見たもの
 先月の上京の折に、銀座の資生堂ギャラリーで開催されている「森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る」を見てまいりました。

 17世紀スペイン絵画の巨匠、ディエゴ・ベラスケスの名画「ラス・メニーナス」をテーマにした森村泰昌さんの写真作品の展示です。

 
 ↑「ラス・メニーナス」は、画家・モデル・鑑賞者の立場と視線が行き交う複雑な構図で成立っている作品だそうです。舞台はフェリペ4世のマドリード宮殿の大きな一室、スペイン宮廷人の様子をスナップ写真のごとく、瞬間的に切り取って写し描いています。また、通常は絵画の外にいるはずの画家が絵の中に登場しています。どんな目的で描かれたのか、絵の中のキャンバスに描かれている対象は誰だったのかなど、多くの謎を持つ作品で、これまでにさまざまな解釈がなされてきました。

 森村さんは、自分でその「ラス・メニーナス」を再現するだけでなく、この絵画をもとに新たな物語をつくり、“全8幕の一人芝居”として表現していらっしゃいました。

 
 まずその再現された「ラス・メニーナス」です。小さくてわかりにくいかもしれませんが、よく見ると登場人物の顔が違います。もちろん、全て森村さんです。

 
 
 “物語”の絵の一部です。絵の中の人物が絵の枠の外にいたり、絵の中の人物がみんないなくなったり、っていうのがわかりますでしょうか。また、今回は撮ってきませんでしたが、森村さんが扮装・お化粧をせずに絵を眺めている姿を撮った写真もありました。“素”の森村さんは作品に登場することは初めてだそうです。

 
 写真撮影に使った衣裳展示もありました。作品制作のためのヘアメークを資生堂さんが担当されたそうです。

 これだけの写真では「全然何のことやらわからへんわ」だとは思いますが、実際に見ると「へー」とか「ほー」とか感心してしまう、面白い展覧会です。12月25日まで銀座の資生堂ギャラリー(資生堂パーラーが入っているビルの地下1階)で開催されています。最短なら15分もあればささっと全部見られますので、お買い物の途中でもOKです。よろしければどうぞ。
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