おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

石黒浩VS平田オリザ ロボットが演劇!? ロボットと演劇!? ①

2009-06-17 23:28:50 | その他いろいろ
 ロボット研究者として有名な阪大の石黒浩教授と演劇の平田オリザ氏との対談があったので行ってまいりました。朝日カルチャーセンターの公開講座でした。

 「ロボットで人を感動させる!」を合言葉に阪大にロボット演劇プロジェクトが発足し、昨年コミュニケーションロボット“wakamaru”2体と、プロの俳優2人が共演した「働く私」というお芝居が阪大で上演されたそうです。NHKや朝日新聞等で報道されたそうですが、残念ながら私はそのニュースに記憶がありません。今回はコミュケーションロボット2体と俳優との共演?のビデオ記録を見ながらのコミュニケーションとは、ロボットとアートのかかわり合いなど、様々な視点からお二人が語る、という企画でした。

 進行は以下の通りです。司会進行役は阪大コミュニケーションデザインセンター長の金水教授でした。
  1.「働く私」オープニング上映
  2.トーク
  3.質疑応答
  4.「働く私」エンディング上映

 「ロボットと人間との共演のお芝居って、そんなん出来るん?」と半信半疑でビデオを見始めましたが、それがなかなかどうして、ちゃんとお芝居になっているんです。もちろん、ロボットに“こころ”があるわけではなく、全てプログラミングされて、その通り動いているだけなんですが、それにしても凄かったです。平田オリザさんがお芝居の台本執筆と演出を担当されたんですが、司会の方から「ご苦労は?」と聞かれたはりましたが、「いつもと同じですから」と答えていらっしゃいました。

 平田さんのお芝居って“非常にリアル”と言われていますが(私も実際見ましたが、本当にリアルでした)、それはどう動けば、どうしゃべればリアルに見えるのかを徹底的に研究され、平田さんが言うとおりに俳優はしゃべり、動いているからだそうで、いわば、平田さんのところの俳優さんはロボットみたいに操られているような感じです。だから、ロボットにおけいこ(?)をつけている平田さんを見て、劇団の方は「自分たちと同じだ」という感想を持たれていたそうです。生身の人間とロボットの違いは、ダメ出ししてできるまでの時間の長さだそうです。ロボットのプログラミングの変更は結構時間がかかるそうです。

 ロボットなので仕草はイマイチでしたが、それでも目線の落とし方なんかは上手いことできていました。そんな動きでもリアルに見えたのは、やっぱり台詞の“間”でした。受け答えするときの“間”は絶妙なんです。ロボットは0.01秒間隔でしゃべる間を調整できるそうで、さすがに人間に0.01秒の差は認識できないけど、0.5秒ぐらいの単位で微調整を行なってその“間”を作り出したそうです。私は、最初、ビデオを見たとき、ロボットがしゃべっているのではなく、人間がアフレコしているのかと思ったくらいです。そのくらい、リアルなんです。
コメント
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