気がつけばふるさと離れて34年

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旬の味

2019-04-17 16:32:19 | グルメ
季節感に乏しいドイツ料理ですが、唯一「旬の味」といえるのがこの時期に出回るホワイトアスパラガスです。



これで1.3キロです。二人ではもちろん食べきれないので残りは翌日の前菜やサラダにします。

付け合わせは各家庭毎に若干違っていて、我が家では夫のお祖母様の定番だったというハムと茹で卵をつけます。




茹でた新ジャガは食卓で各自皮をむきます。



アスパラガスの皮をむくのも二人一緒の共同作業です。

アスパラガスを茹でる時には砂糖をひとつまみとコンソメの素を若干入れると苦味がとれます。

それから茹でる時間はなるべく短くパスタのアルデンテのように噛んで歯ごたえがあるように茹でるのがコツです。

以前はオランデーズソースを作っていました。
近年は夫が少しだけバターソース、私はソースなしですがとても美味しくいただいています。
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池澤夏樹著 「スティル・ライフ」

2019-04-15 14:44:08 | 読書
数週間前に電子書籍で読んだのですが、どのように読後感を綴ろうかと考えているうちに時間が経ってしまいました。



第98回 芥川賞受賞作品で、1991年に出版されました。

登場人物は染色工場でアルバイトとして働く主人公の「ぼく」と同じ職場で出会った「佐々井」と二人だけと言って良いでしょう。

タイトルの「スティル・ライフ」は絵画用語で「静物」を意味するのですが、個人的には「静かな生活」と名付けたいです。

この小説には音が感じられません。

音だけではなく色彩もなくモノクロの静止画を見ているように感じました。

ゲルハルト・リヒターのモノクロの画が思い出されました。

例えば主人公がガールフレンドとその友人たちとお花見にドライブする描写があるのですが、主人公以外は賑やかにおしゃべりしているはずなのに嬌声などが全然聞こえてこないのです。

リヒターの「モーターボート」(1965年)のようです。


それから佐々井が事情があって主人公の大きな家に引っ越してくるのですが、この家の感じも朧で
やはりリヒターの「ギャラリー」(1967年)が思われました。


小説の中で唯一鮮やかな色として浮かび上がるのが、二人でバーで飲んでいた時に佐々井が言及する「チェレンコフ光」の青色です。

チェレンコフ(放射)光は「荷電粒子の速度がその物質中の光速度よりも速い場合に光が出る現象」(ウィキペディアより)でスーパーカミオカンデや原子力発電所の燃料プールでその青白い光が観測されるということです。

この小説は小柴先生のノーベル賞受賞や原子力発電所の事故発生前に書かれたものですが、池澤さんが物理学専攻だということが伺われます。

私はこの小説の冒頭で「チェレンコフ光」という言葉を見た時に東日本大震災後に購入した
次の本のことを思いました。



「原子炉」というタイトルのこの本ではフランス各地の原発を渡り歩く作業員が描かれています。
そこでは年間の「被曝量基準値」などは遵守されていません。労働監督署の審査が入る前に次の原発作業所へと移ってしまうのです。

ある時作業員の一人が「青白い光」を見るという箇所があるのですが、東海村JCO臨海事故でも作業員は「青白い光を見た」と作業員が証言しています。

そういえばリヒターにはフランスの原発があるシノンの絵もあります(小説にも登場します)。
風光明媚なこの地区は1963年にフランス初の原子力発電所の商業運転を始めたところで、閉鎖された一番古いA-1号機は1986年以来、原子力博物館となっています。




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春を告げる時刻表

2019-04-13 17:13:14 | 日記

今朝はこの季節の風物詩ともいえる「春の時刻表」がひとつは新聞の折り込みパンフレットで、ひとつは社会欄の記事で届きました。

パンフレットは「ライン下りの時刻表」です。

船を運航するのは「ケルン・デュッセルドルフ」という船会社で頭文字をとって「KDライン」と呼ばれています。



運行期間は4月13日から10月20日までです。

ライン下りの定期船ばかりではなく、ライン川沿いの都市で花火大会がある時には花火見物用の船もでます。

ちなみにケルンの花火大会は7月13日(土)で夕方6時乗船で食事ドリンク込で料金は129€からです。

「春の時刻表」の第2弾は「鳥のさえずり時刻表」です。



右上のGartenrotschwanz(ジョウビタキ)が日の出前80分前に鳴きだすのが一番早く、時計回りにそれぞれ鳥と鳴きだす時刻(日の出前何分)が表示されています。

一番響く(というかこの鳥の鳴き声しか聞き分けられないのですが)のが下段で嘴を大きくあけているAmselと呼ばれるツグミ(黒歌鳥)で、日の出前45分頃に鳴き始めるのだそうです。日の出の時刻が6時45分頃なので、我が家にとってはツグミの鳴き声が「6時の目覚まし時計」になっています。

もっと野鳥の鳴き声を聞き分けられたら楽しいのでしょうねぇ
コメント (4)
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お言葉集「あゆみ」

2019-04-11 15:40:31 | 読書

ひと月ほど前に皇后さまの歌集がドイツ語に訳され出版されたということをお伝えしました。



この歌集の元になっているのは平成17年に出版された「皇后陛下お言葉集『あゆみ』」で、先日友人が貸してくださいました。



このご本には皇后さまが各式典でご挨拶された文章や記者会見時のお言葉、基調講演、ご寄稿文とお歌が収められており、後半でそれが英訳されています。

特に国際児童図書評議会(IBBY)の第二十六回ニューデリー大会での基調講演が素晴らしかったです。
(皇后さまは直接ご参加することができなくなったためビデオでお話しされたそうです)

大会のテーマである「子供の本を通しての平和」について、ご自身の「子供時代の読書の思い出」からお話しされています。

ここで紹介された新美南吉の「でんでん虫のかなしみ」は当時、話題になり私も青空文庫でダウンロードして読みました。

それからケストナーの「絶望」は多分原本はドイツ語だと思うのですがこれまで見つけられませんでした。

またお父様のカバンに入っていた小型の本の中に春の到来を告げる一首の歌を見つけて以来、お歌に親しまれるようになられたということも興味深かったです。

でも大学時代テニス部に属していた私にとって一番興味深く、テニス部の仲間にも知らせたのは

「聖心女子大学テニス部『五十年の思い出』へのご寄稿(平成十年)」です。

その中で皇后さまは昭和三十年度の関東大学テニスのシングルスでランキング4位だったということです!!(とてもお上手だったのですね)

それで当時の試合場として田園、パレス、東伏見、早稲田、慶応などを挙げられています。

この中で私がプレーしたことがあるのは慶応の日吉キャンパスのテニスコートです。

やはりシングルスの試合を慶応のテニスコートで行うことになっていたテニス部の仲間と一緒に行ったのですが、駅を出て向かう方向を間違えてしまいました。一応、関東大学テニス連盟が作成した簡単な地図もあり、テニスコートに行く途中にあるはずの「文房具店」がないことにも気づいていたのですが、「つぶれちゃったんじゃない」と気にもとめませんでした(あの頃からかなりいい加減な性格だったのねぇ)。

それでも間違いに気づき、ヒッチハイクをして会場に駆け付けたのでした。

そのことをこの間、一緒に行った友人に伝えたら、「ヒッチハイクで危ない目にあったら一応テニスラケットを武器にして応酬しよう」などと話し合ったのだそうで(私は覚えていないのですが)、私たちは本当にナイーブな女子学生でした

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エイプリルフール

2019-04-02 17:44:42 | 日記
毎年4月1日のエイプリルフールには新聞にフェイクニュースが掲載され、翌日の4月2日に「種明かし」が発表されます。

4月1日の記事の中でどれが捏造記事か予想するのも新聞の読者(我が家もそうです)にとっては楽しみのひとつです。

今年は二人とも外れてしまいました。

私は「カンガルーは仰向けに寝る」との記事は「でっち上げ」だと思いました。



夫は「円周率コンテストでコンマ以下、9833桁まで唱えられ優勝したドイツの婦人警官」は存在しないと思ったようです。



正解は「新建造が予定されている博物館の建設予定地を巡る争い」の記事でした。
この博物館についてはクラウス・シュミッツ-ミッテラーというボン市の都市計画課のインタビュー記事もあったのですが、これもフェイクでこのような人物は存在しないということでした。



私が「カンガルー記事」に騙されてしまったのは、ちょうど直前にオーストラリアの旅行記がテレビで報道され「背を丸めて」飛び跳ねるカンガルーの姿を見たので「仰向け寝」なんて無理だと思ったためかもしれません。

夫は「円周率の3.14以下など覚える必要はない」→無駄なことだと思っていることに加えて、本人が少々「健忘症気味」なこともあり(笑)、「コンマ以下9833桁なんて正気の沙汰ではない」→捏造記事と断定したようです。


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