気がつけばふるさと離れて34年

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カイトランナー

2014-11-08 15:47:48 | 読書


おとといドイツのテレビで「カイトランナー」が放映されました。



「カイトランナー」はドイツ語で読んだ本の中で最も感動した一冊です。



この本は2003年にアメリカで出版され、日本でも2006年に邦訳が出版されましたから読まれた方も多いかと思います。

映画化は2007年で映画の邦題は「君のためなら千回でも」に改題されています。

「カイトランナー」、つまり「凧の走者」がどういうことをするかは実際に小説を読んだり映画を観ないとよく想像できないのではないかと思います。

これは単に凧上げの時に走るということではありません。

「凧合戦」の時に二人一組で巧みに糸を操り他の凧の糸を切るのを競うのですが、対戦相手の凧の糸が切れて落下するのをうまく地上で拾い、それが「戦利品」となります。この落ちていく凧の落下場所の見当をつけ走っていくのが「カイトランナー」の役目です。12歳のアミールの親友ハッサンがいつもこの「カイトランナー」になるのですが、ハッサンが「ボクは君のためなら千回だって凧を取りに走るよ」と言うシーンがあり、これが映画の邦題になっています。

確かに小説を読んだ後で映画を観ると、自分のイメージと違う点があるのは否めませんが、とにかく主人公の二人の少年が可愛くて、可愛くて。


二人が肩を組む場面があるのですが、今の子供たちって仲間同士で遊ぶときに肩を組むなんてあるのかなあと思ったりしました。



私には弟が二人いるのですが、弟たちが小学校の低学年の頃、二人だけで隣町の映画館に映画を観に行ったことがあります。
お小遣いを渡され、映画が終わったら、10円で家に電話をかけてくれれば父が車で迎えに行くことになっていました。
電話がかかってこなかったので父が迎えに行ったら、二人が肩を組んでとぼとぼと車道を歩いているのが見えたそうです。
知らない間に10円も残さずすっかりお金を使ってしまって仕方ないので歩いて家まで帰ろうとしていたのだそうです。
「肩を組むなんて、やっぱり心細かったのだろうなあ」と後で父が苦笑していました。
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文化勲章 & ブログ

2014-11-06 14:37:44 | 日記


11月3日、文化の日に皇居で文化勲章の親授式が行われた報道をアプリ「聴くNews」で聴取しました。

それで私のブログ作成も一種、自分に対する「勲章」のようなものかもしれないと思いました。

還暦も過ぎた「この齢」になると人から褒められることってほぼ皆無です。

小さい頃は親戚や近所の人から「○○ちゃん(私のことです)は良い子だこと、頭が良くて可愛いネェ」と言われていたセリフ、ここ数十年聞いたことがありません(マ、60を過ぎたオバサンに言われても気持ちの良いものではありませんが)。

でも「褒められる」ことって決して悪い気分ではありません。

私にとってのブログも人から「褒められる」ことがなくなった私自身へのささやかな「勲章」なのかもしれません。
「私のこれまでの人生、そんなに悪い物ではなかったのヨ」とか。
そして過去のブログを読むことで、落ち込んだ時の(一応、私も落ち込むことがあるので)励みになるかもしれません。

愛読しているブログの美海さんも過去の自分のブログを読んで楽しいということを書かれていましたが、私も自分のブログを読んで楽しいと思えるような(マ、元々ナルシストの傾向があるので、自分を飾る文章には事欠きません)内容を綴っていきたいと思っています。

楽観的なのかあるいは単に「鈍感」なだけなのかこれまで自分をそれほど不幸だと思ったことはありません。
でもこの間友人が「あなたには悩みがないように思える」と言われた時はちょっと複雑な気持ちになりました。
「それって私が人生のことなど深く考えたことがないかなり浅薄な人物」ということを意味しているのではないかなと。
私だっていつも太宰治とか芥川龍之介みたいに人生についてしかつめて考えているわけではないけれど、ミーハーだけではない私の「深い?」一面も知ってほしいと思います。

楽観的といえば我が夫も負けてはいないと思います。
以前、クラス会があった時に小学校時代の成績表を誰かが見つけてくれて発表したことがあったのですが、夫のは
「あまりにも楽観的な性格が本来の能力を発揮するのを妨げている」(ドイツ語だったので正確かどうかは定かではありません)というのを聞いてナルホドと納得しました。
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オペラ & ヴェローナ

2014-11-04 15:41:19 | 日記


新聞にケルンのオペラハウスで(ドイツ)初演されるオペラ「ソラリス」の記事が掲載されていました。
ポーランドの作家スタニスラフ・レムのSF小説が原作のこのオペラの世界初演は2002年にブレゲンツ音楽祭の湖上舞台でした。「ソラリスの陽のもとに」で映画化もされています。ソラリスという惑星の観測ステーションにひとりの男がやってくるところからストーリーが始まるということです。国際宇宙ステーションに滞在していたドイツ人宇宙飛行士のアレクサンダー・ゲルステさんも来週の火曜日に地球帰還予定だということですから時期的にも丁度良いかもしれません。

我が家ではこのオペラを観に行くことはないと思います。

私はドイツに来るまで日本ではオペラに全然興味はありませんでした。
ドイツに来て、あまりドイツ語が理解できないうちはドイツ語のお芝居は無理だということでオペラに連れていってもらったのがオペラ観劇の始まりです。当時は外国の方が日本で「歌舞伎」を楽しまれるのと同じで内容を理解するのは二の次で豪華絢爛の舞台を見るのが好きでした(現在は舞台装置も節約ムードで質素になってしまったのは残念です)。

夫も特にオペラファンというわけではありません。
子供の頃、最初に連れていってもらったオペラはオーベールの「フラ・ディアボロ」だったそうです。盗賊の話で今でも子供時代の楽しかった思い出として残っているようです。
だから夫の好きなオペラは賑やかで愉快なもの、そしてあまり上演時間が長くないものです。
ワーグナー関連は「さまよえるオランダ人」位で「ニーベルンゲンの指輪」なんてとんでもないです。
知り合いで毎年バイロイトに行く人がいるのですが「ご苦労なことだ」位としか思っていないみたいです。
それでこれまで観たオペラのプラグラムの一部分をご紹介すると私たちの好みがおわかりいただけるでしょう。



私が一番好きなのは数年前に観た「アルジェのイタリア人」です。



でもオペラ観劇だったらヴェローナの円形競技場跡で催された「アイーダ」と「カルメン」が印象に残っています。




一日目は指定席、2日目は自由席で観劇しましたが、私は自由席の方が好きでした。舞台からかなり離れていてあまりよく見えなかったけれど、両隣の地元のイタリア人がとても陽気な人たちで持参した赤ワインをご馳走になりながら夜遅くまで楽しいひとときを過ごしました。もう10年以上前のことです。
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ボルボ・オーシャンレース

2014-11-02 16:08:13 | 日記


夫の趣味のひとつにヨットがあります(正確には「ありました」です。現在は乗っていないので)。

以前、日本にいた頃、ドイツ人の友人二人と逗子マリーナから新島までセーリングしたことがあったそうです(私と知り合う前のことです)。二人ともあまりラジオの天気予報がよく聞き取れず(ハロウチュウイ、ナミタカシとか)お天気も良かったので出発したのですが、やはり波が高く、結構大変な思いをして新島に着いたらしいです。早速、港のお寿司屋さんに入り、板前さんに「お寿司、上にしますか、並にしますか」と聞かれたのをてっきり「波」のことだと勘違いして「ハイ、大きなナミがたくさんありました」とかなり頓珍漢な答えをしたと後で一緒に行ったドイツ人のお友達が私に話してくれました。

ヨットに関して私は大学時代に3日間だけ鎌倉の材木座海岸でヨットの講習を受けただけなのですが、元々海の近くで育ったためなのかどうか「潮風」に慣れていて「ヨットの筋が良い」と夫におだてられて各地(エーゲ海とかカリブ海)にセーリングに行きました。私たちの過去のセーリングに関してはまたいつかの機会にブログに載せたいと思います。

「セーリング」というと、「まあ、優雅」と言う方もいますが私たちのセーリングは優雅とはほど遠い、結構ハードな休暇です。

本当に優雅でリッチなのは、ボルボ・オーシャンレースの寄港地に自分たちの大型クルーザーで集まる世界のセレブです。

ヨットレースでは「アメリカスカップ」が有名ですが、私たちは3年に一度開催される世界一周のこの「ボルボ・オーシャンレース」の方を注目しています。



今回は10月11日にスペインのアリカンテをスタート、来年6月末のスウェーデンのヨーテボリまで世界一周のルートです。この間世界の9つの港を寄港地とするのですが、あらかじめ日程がわかっているのでそこに世界中から大型クルーザーが集まるというわけです。

以前(2002年)ニュージーランドを旅行した折、たまたまオークランド港が当時のオーシャンレースの寄港地のひとつでした。そしてその時優勝したのが「イルブルック」という私たちが住んでいる市の隣町レーバークーゼンのヨットチームでした。


オークランド港に集まっていた大型クルーザーの中にはオラクル社の日本びいきの社長が所有するクルーザー「KATANA」もありました(当時は世界一大きなクルーザーだったらしいです。写真を撮らなかったのが残念です)。

当時の思い出に購入したキャップを主人は今でも風の強い日にゴルフをするときに使用しています。

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