昔「奇跡の人」という映画が話題を呼んだことがありました。
三重苦のヘレン・ケラーが家庭教師のサリヴァンと共に障害を克服する実話です。
ですから今朝の地方紙の付録版に載った「奇跡の子」というタイトルを見て障害を克服して成長する子供のことかなと思いました。

でも今年2歳になる「リアちゃん」の奇跡はこの子がお母さんの乳癌手術後、
抗がん剤による再発予防治療中に宿り、出産予定日より5週間早く何の障害もなく生まれてきたことです。
お母さんは手術後、18週間に亘る化学療法、その後4週間の放射線療法を受けることになっていました。
ですから放射線療法が始まった頃の吐き気や体重増加なども一般的な抗がん剤や炎症を抑えるコルチゾンの副作用と思っていたそうです。
そのため妊娠後29週目に始めておなかに赤ちゃんが宿っていることに気付いたのだそうです。
すぐに放射線の照射は中止されましたが、その時点では赤ちゃんが無事に生まれてくるかどうかの保証は
産婦人科医でさえわからなかったといいます。
でも中絶することはできないくらい胎児は成長していたし超音波での診断で異常は見つかりませんでした。
お母さんはその時44歳の高齢であったこともあり帝王切開が予定されていました。
でも予定より5週間早く陣痛が始まり2013年の1月20日に無事に元気な女の子が生まれたのです。
妊娠が早い時期にわかっていたら多分、中絶していたでしょうねーとお母さんは話しています。
抗がん剤治療中にもかかわらず元気に生まれてきたこと、何より妊娠の症状を抗がん剤の副作用と思って、中絶不可能な時期まで
妊娠がわからなかったことーなど、リアちゃんの誕生は本当に奇跡だといえます。

これからも元気に育ってね。