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折詰の背景

2013-10-25 00:02:46 | その他旅行き
『 瀬戸内国際芸術祭2013 』 のお話 その7

お弁当が美味しかった理由は食べた場所のせいもある。



お弁当を買ったお店のすぐ前に鳥居があり、その奥がなんだか賑やかだ。
鳥居の前に受付が設けられ、座るお父さんが 「今日は歌舞伎があるよ。無料だよ。」 と前を通る我々観光客に声をかけていた。
そう言えばガイドブックにその日、農村歌舞伎が行われると書いてあった。
ここのことか。
お弁当を持ってどこで食べようかと周りを見回していたらそのお父さん、「桟敷で食べてもいいよ。」 と声をかけてくれたので、ありがたく入らせてもらった。



歌舞伎が始まるのは夕方からのようで、ほぼ準備の整った舞台周りを係りの人がボチボチと残りの準備を進めている。
桟敷には茣蓙が敷かれ、その内のひとつに座らせてもらった。
農村歌舞伎って名前からすると地元の人が舞うのだろうか。
ガイドブックを読み直すと、中山農村歌舞伎保存会という活動があるらしい。
見てみたくもあるが作品鑑賞予定がまだあるので諦める。
辺りに漂うお祭りの上気した雰囲気をお弁当に乗せ、いただいた。



舞台小屋は茅葺屋根で歴史ある造り。
会場は手造り感いっぱいだが、本格的な歌舞伎舞台である。
横の小屋に過去の舞台の写真が飾ってあったが、炎の演出が見事に捉えられ迫力いっぱいに写されていた。
今回の旅では本島と小豆島のこの中山地区、その隣の肥土山地区に歴史ある芝居小屋や歌舞伎舞台を見た。
今は現代アートの舞台だが、昔から芸能活動の盛んな土地だったんだなと知った。