私だけ?

2016-10-31 23:55:44 | Weblog
いやな事を忘れるにはスポーツなどで身体を動かすことだ。
休みの日、前日までの仕事の出来の悪さを思い出し、朝から気分がすぐれなくても、自転車に乗ったりテニスをしたりすればそんなことは忘れてしまう。
一度頭から追い出せばもういやな思いは戻ってこない。
お休みはぱかーんと頭を空っぽにして過ごすのがよい。
しっかりストレス発散して月曜日に備えよう。

しかしなんでスポーツするとこうもきれいさっぱりと忘れる事が出来るのだろう。
食事したり掃除したりだと気は紛れるが、ふと手が止まった時にまたぐじぐじと考え始め、一向に頭から去ることはないのに。
息を切らすような運動をすると、きっと血流が変わり、脳より筋肉に酸素を送るようになるからに違いない。
考える機能が抑制されるのだ。
てことは頭を使うスポーツは苦手かもしれない。

そういえばテニスでうまく打てない時、練習中にいろいろ考えて修正するがあまり効果を上げない。
それよりも練習を終えてしばらくした後、ああ、こうすれば良かったのでないか?、と思いつく事が多々ある。
こちらの方が有用な対策だったりする。
あれは脳の血流量が戻って考える機能が回復したからに相違ない。
そんなことを考えた。




積み重なったもの

2016-10-28 23:58:46 | Weblog
リニューアルなった東京都写真美術館に行ってきた。
我が趣味の写真を主とする美術館である。
一度訪れてみたいと思っていたが、改装期間に入っていてずっと休館していた。
これからは度々お世話になることだろう。
リニューアルオープン記念の展覧会は「杉本博司 ロスト・ヒューマン」。
人間世界の終わり方を想像するインスタレーションだった。
最近、映画や展覧会は詳細を調べず見に行くことがほとんど。
杉本博司は写真家だと思っていたから写真を見せてくれるのだろうと入ったらさにあらず、主に杉本氏所蔵のコレクションの展示だった。



彼の考える様々な世界の終わり方が紙に手書きされ、分割された小部屋にその終末のストーリーに関係しそうなモノ、関係なさそうなモノが展示されている。
展示物は借り物もある様だが、ほとんどが杉本氏の持ち物のようだ。
まあいろんなモノを持ってるものだ。
美術品、骨董品と言えるモノもあれば、農家の納屋に転がっていそうなガラクタと言っていい何かもある。
これらは日頃どういう風に保管されているんだろう。
と余計な事が気になった。

展示物には彼の撮った写真もある。
プリントされた現物を間近で見るのは初めてだ。
その精細さに驚嘆。
海景シリーズの海の写真なんてただ波静かな海を撮ってあるだけなのに、小さな波のひとつひとつがクッキリと写し出され、その現物感に圧倒される。
すごいなこのプリント。


展示は2フロアに渡っていて、3Fは先のインスタレーション、2Fは杉本氏の新作写真の展示だった。
写真は<廃虚劇場>という作品。
長く使われず廃虚となった外国の映画館?の舞台周りを、これも大判カメラで精緻に撮影してあった。
廃虚好きな私はこちらの作品の方が面白かった。
ただ、スクリーン部分がどの写真も真っ白なのが意味不明。
何故か劇場名と合わせて過去に公開されたある映画の名前とその概略ストーリーが劇場毎に違えて表示されていた。
劇場のイメージを映画に例えているのかと思ったが、関連性は??であった。

この作品、鑑賞中はただ廃虚の劇場が被写体なだけと思っていた。
ところが鑑賞を終えてベンチで足を休めつつパンフレットの作品説明を読んだら衝撃的事実が書かれていた。
写真の光源は当該映画を劇場のスクリーンに投影した一話分の反射光だというのだ。
つまり真っ暗な劇場で約2時間くらい映画を上映し、それを長時間露光して撮影したらしい。
それでスクリーンが白く輝いていたのか。
つまりあの写真には廃虚の劇場以外に映画が一話分写っていたのだ。
まあまあまあなんてことを思い付き、そして実行するのだろう。
これらの写真に堆積された二つの時間の厚みを思い、愕然とした。

過去に瀬戸内の直島で杉本氏の作品を鑑賞したことがある。
護王神社だが、これもまた驚く造りになっていて感心したものだ。
先のインスタレーションでは手書きの説明で世界が滅んだ理由を伝えている。
活字の時代であるが、手書きで書き伝えることの意味を「肉筆考」として述べていた。
こういった芸術を残す人は様々な世の中の事どもに対する思慮が深いのだなあと改めて思った。
展示作品はもう一つあり<仏の海>という千手観音の写真でこの展覧会は終わる。
仏様も人間が生み出したものだ。
人を超越した存在は人が滅んだ後、何を思い世界を見つめるのだろうか。



使えるかも

2016-10-25 23:57:03 | テニス
夏の暑さは本当に体力を奪うのだなあ。
涼しくなってそう思う。
自転車を漕いでスクール往復し、振替を申し込んでふたコマレッスンを受けて実感。
夏場に同じメニューを実行した時は、レッスン後ベンチでちょいと昼寝してからでないと帰りの自転車に乗る気にならないくらい疲れたのに、今は休みなく駐輪場に向かい、グリグリ上り坂を上って帰ってこれた。
暑さって怖い。

さて、ストロークをコートに入れる確度を上げるべく、回転多めにスイングする練習を始めた。
下から上に擦り上げるようスイングすると、やはり腰に厳しい。
しかしふと気付いた。
そもそもグリップが薄いのに、薄いままトップスピンなんてかけるからいけないのでは。
だから変な負担がかかるんだ。
で、厚く握ってみた。
ら、おーこれなら大丈夫、打ち続けられそう。
単純なことだったのね。

厚さと共に高さも変えた。
これまでネットのすぐ上を目がけてスイングしていたが、それではネットを越えないので50cmくらい上を通すよう狙いを変更。
ネットミスが少なくなった。
当然スピードは大幅ダウン。
それでも回転が加わったことで大きな効果があったのがボレストのストローク。
相手の足元によく沈んでボレーヤーは非常に取りにくいようだった。
それで気を良くし足元に沈ませようと意識すると、ネットの高いところを通さねばいけないことを忘れてしまう。
ネット直上を狙ってしまいボールをネットにかける罠にかかる。
少し油断するとこれまでの高さを狙うので、意識を変えるのにしばらく苦労しそうだ。

ただこんな対応ができたのは相手のボールがゆっくりな内で、威力あるボールを打たれると途端にコントロールが難しくなった。
ボールをラケット面に乗せすぎるとホームランするし、抑えすぎるとネットする。
まあどんなスイングでも同じ事が言えるけど、回転かけた方が安全な範囲は広いはず。
まだまだ感覚がつかめて無いだけで、確度アップすることを信じてしばらく練習だな。
回転の多少を意図して打ち分けられればよりいいんだろうけど、どっちつかずになりそうだからスイング変更するかしないか、長短知ったうえで選択だな。


結局全ては確度だけど

2016-10-22 20:15:01 | テニス
先日スクールのレッスンでサーブの練習時、回内を効かせるよう教えられた。
昔はテニス雑誌で研究しては回内をたっぷり効かせサーブを打ったものだが、無理があったのだろう、肩だか腕だかいつも痛めていたことを覚えている。
フラットサーブを多用しなくなったので、回内はあまり意識しなくなり、今はサーブで痛みが走ることはない。
別に回内はフラットサーブだけで使うものでなく、回転系サーブでも使えば良いのだが、ずいぶんと長い間忘れ去っていた。

で、久しぶりに回内を効かせると、おお、やっぱり回内で使う筋肉は違うようで、変なところに負担がかかっているのが分かる。
ここで無理をするとまた昔のように痛めることになるので、ガツンとは効かせずやんわりと振って練習。
それでもいつもの軌道にボールを送るとサービスラインをはるかオーバーする勢いで飛んで行く。
おひょー。
回転があまりかかっていないからかもしれないが、飛んでく飛んでく。
ふーん、こうして改めて回内を意識すると結構な威力がプラスできるんだ。

で、思った。
これでサーブのスピードに緩急差をつけられないだろうか。
圧倒的な威力のファーストサーブを確率良く入れれるのなら必要無いが、そんな武器を持っていない者は別の戦術でもって戦わねばいけない。
そのひとつが緩急差と思っている。
バシッと打つつもりがヘロンと打った結果、簡単なボールを与えたにもかかわらずミスしてくれる事がままある。
自分が受ける側でも同じようにミスする。
結構使える戦術のはずだ。

これを相手にそうと悟られずに打ち分けるのだ。
悟られずに打つ方法として、回内を効かすかどうかだけを違え、その他のスイング動作はまったく変えない。
回内が効いたサーブは伸びがあり、効いていないサーブは伸びがない。
スイング動作が大きく変わればそれと分かるだろうが、回内だけ違っても見分けるのは難しいのではないか。
ボール軌道も似せる事が出来れば、更に分かりにくくなる。
これをうまく混ぜて打てれば、リターンミスしてくれないまでも甘いボールが返ってくる確率が高くなるはず。

ただ注意しないといけないのは、回内の使用有無を違えるだけだが、やはりスイングは変わるので自分のサーブが乱れる恐れがある。
同じように打ってれば入るサーブが入らなくなる可能性がある。
そうなると本末転倒なんで、よほど安定して打つ自信がなければ諸刃の剣となりかねない。
剛球サーブも緩急サーブも、どれだけ確率よく入れられるかがポイント奪取のキーということか。
なんにせよ、今度サーブ・リターンの練習の時使ってみよ。


旅の記憶と共に

2016-10-19 23:55:38 | お酒
近江って酒どころだあね。
マキノのあるコンビニのお酒コーナーにいったら、近江の地酒が多数陳列されていてびっくり。
持って帰るのが重いから、そこで買うのはグッと我慢した。
けど、高島のびれっじで食事をした時、同じ通りに造り酒屋を見つけ、連れにそそのかされて買ってしまった。
がんばって持って帰ってきたのはこれである。



萩乃露を作ってる酒屋さんだった。
聞いたことあるぞ。
立派な構えのお店だった。
こういった造り酒屋のお店って、店内が独特で面白い。
昔の日本家屋の作りそのままで、杉玉を見て暖簾をくぐると土間が迎えてくれるのだ。
湿気た感じが酒を保存するのに良さげである。
大抵ガランとしていて、隅にある陳列棚に部屋の広さに比して少なすぎる商品が置いてある。
小売するための店舗じゃないから当然なんだけど、醸造元で買ってるんだなあと思え、お酒を買うという行為も普通と違う気がする。
本業は卸業務って感じの方が出て来て対応してくれた。
どんな商品があるのかと聞いてみると、丁寧に教えてくれた。
せっかくなのでひやおろしとか、今しか飲めないものを所望して候補に挙げてもらい選んだのが先のお酒だ。
なんでも十水仕込という製法で作ったものらしい。
普通、日本酒を作る時、米と水の比率は米10に対して水12らしい。
これを米10に対して水10で醸したのを十水仕込と言うらしい。
製法としては難しいらしく、珍しいもののようなのでこれにした。



さてまずは冷やして飲んでみた。
口に含むととろりとした舌触り。
滑らかに口腔に滑り込んでくる。
濃厚…、だよな…。
あれれ?、そんな舌触りにもかかわらず甘さがさわやか。
果物の甘さより上品である。
後口は軽やか。
そして淡い甘みが舌の上にいつまでも乗っていてくれる。
口当たりから想像する味と相反する味で、これは面白い。

翌晩、燗してみた。
人肌くらい。
すると酸味が現れ、甘味は隠れてしまった。
後口も弱い。
うーん、これはこれでありだが、冷やして飲んだ時の特徴がなくなってしまったな。

ではもっと温度を上げてみよう。
上燗くらいにしてみた。
するとキレが出てきて、甘みと酸味が融合し旨味へと昇華した感じ。
後口も戻ってきて旨味がするりと溶けると、淡い甘みがふわり漂う。
おお、これもいいな。



冷→温→熱と同じ方向に表情が変わるのかと思いきや、シーソーのように濃→淡→濃と振れた。
もっと楽しみたいところだけど、はや残り少なし。
日本酒ってウイスキーほどチビチビ飲めるものでないから、あっという間になくなってしまう。
旅の記憶と共にこんな酒を飲んだってことだけでも記録しておこう。




湖西をウロウロ

2016-10-15 00:30:50 | その他旅行き
体育の日は滋賀を観光。
湖西をウロウロした。
土曜 日曜となんとかテニスできたが、お天気はグズグズとしたものだった。
この日は朝から青空が広がり気持ちよし。
なんだか久しぶりに明るい写真を撮った気がする。



ウロウロ先のひとつはマキノのメタセコイア並木。
県道287号の直線道路の左右にメタセコイアの巨木が延々2.4kmに渡って植えられている。
もしかしたら紅葉してるかも、と思ったが、まだまだ色付くには早く緑の葉を茂らせていた。
なかなかの人気でバイクや自転車、自動車のツーリングを楽しむ人たちがたくさん訪れていた。
みんないいところで車を止めて写真を撮るのだが、道の真ん中で撮ろうとするので危険危険。
いなかの直線道路なので見通しはよくまだなんとかなっていたが、この道を走る時は注意が必要。





ウロウロ先のもうひとつは白鬚神社。
琵琶湖岸にあり、広島の厳島神社みたいに鳥居が湖の中に立っている。
祭神は猿田彦命、道開きの神様である。
先行き明るくなるようお参りした。
本殿も背後の斜面にたくさんある摂末社も、社は時代を重ね素敵である。
目の前は広く湖が広がり光り溢れる明るい境内だが、すぐ背後の山の入口にある岩戸社まで少し登るだけで周りは丈の高い樹々で覆われ、神域の雰囲気が変わる。
良い場所に鎮座されている。
湖中にある鳥居は岸辺から全体を見ることができるが、境内からは国道を横切らねば近づけない。
気候の良い休日だからか、南行きの車線は渋滞し、北行きの車線も次々と車がやってくる。
横断は困難を極めた(大袈裟 )。
鳥居はきれいな湖水の中に立ち、南東を向くので湖面がキラキラ光りきれいだ。







お参り後、高島にある「びれっじ」という観光スポットで遅い昼食を食べて滋賀観光は終了。
三連休もおしまい。
しかたなく帰途についた。




テニスに燃えてきた

2016-10-12 23:50:05 | テニス
三連休は関西に帰って?きた。
昔のお仲間からテニス合宿をするから来ないかとお誘いがあり、ありがたく参加させてもらったのだ。
合宿といってもテニスして、晩はBBQして夜遅くまで飲み、翌日またテニスするという、楽しいだけの集まり。
懐かしい面々と一年ぶりに再会し、相手をしてもらった。

みなさんシュアなテニスをされる。
きちんとペースのあるボールを確実に返してくる。
自分のテニスは「荒い」んだなと認識せざるを得なかった。
とにかくミスが多い。
これまでこんなにミスしてたかな、と思うほど多発した。
ほとんどゲームばかりしていたから、スコアの差で嫌でもその事実を思い知らされる。
ああ悔しい。
自分でベストと思うスイングをするのだが、オーバーすることが多かった。

その日の調子もあるんだろうけど、まだポリのストリングスに慣れていないからなんだろう。
ボールへの食いつきの良さを体が覚えていない。
おまけにハードコートだったからボールは勢いを減じることなくやってくる。
そのせいで「飛ばないポリ」という自分にとってのマイナス要因が消えて、狙った高さに打つことができる事にしばらく気づかなかった。
特にリターンで、なんでそんなに飛んでくの、ってホームランをいくつも放ってしまった。
スピンをグリグリかけたストロークはできないので、下から上に振るとその方向に忠実に飛んでいくのだ。
気付いてからネットの直上を狙うとピッタリその高さに行く。
これまでなら白帯に当たり派手な音をたててたところだ。

うーむ。
いいんだけど、非常にリスキー。
トップスピンを多めにかけてコートに収める打ち方を練習しないといけないのかな。
でも相手の威力あるボールに回転をかけて返すのって難しい。
時々思い出したように試してみるのだが、回転をかけるとなんであんなに腰に負担が来るのだろう。
ラケットが手の中で回らないよう握力も必要だし。
そもそも弾かれてしまう。
順回転をかけつつ、ほぼフラットで返す方が楽だ。
などと考えて諦めてしまう。
エッグボールとまでは言わないから、楽にスピンボールを打つ方法はないだろうか。
ちょっと研究してみなければ。




お土産 その2

2016-10-08 05:04:41 |  北海道の…
北海道に初雪が降ったそうな。
眺め登ったあの道央の山々は、もう真っ白なんだろうか。
夏に行った余市蒸溜所。
そこで買った自分への土産で記事にしていないものがまだある。
「余市」銘柄ではないが、蒸溜所限定のブレンドウイスキーも置いていたので買ったものだ。



名称がよく分からないが「北海道ニッカウヰスキー余市蒸溜所」という名前なのだろうか?
先般記事にした「余市」銘柄の蒸溜所限定品三種のボトルデザインはいまひとつ。
ブルーとピンクと買っていないもう一種はイエローだったか、ラベルの真ん中の色の帯で種別を表し、背景の絵は共通のごくおとなしいものだ。
も少し限定品ぽく(なんだそりゃ)特別感を出してもいいのにと思った。



比べてこの「北海道ニッカウヰスキー余市蒸溜所」のボトルデザインは私好み。
サイズは大きいがフラスクボトル的平瓶に版画ちっくな蒸溜所の絵のラベル。
ついジャケ買いしてしまった。
写真撮るにも力が入る。
なので中身はあまり期待していなかった。
ブラックニッカに少し手を加えたようなものなんだろと勝手に想像。
ところが封を開けたら、案に相違して独特な味わい。



ニッカの既成のブレンドウイスキーでブラックニッカ以外のものは飲んだことがなく、似たような味のものがあるのかもしれないが、私にとって初めての味だ。
とにかくおだやかでまるくあまい。
先般記事にした「余市」の二種に比べると、ブレンドしてあるからか、その香りも味も圧倒的におとなしく、尖ったところがない。
山で例えるとこちらは台地状の八幡平、余市はツンツン剱岳、ってところか。
「余市」も旨いがこれはこれで面白い。
ウイスキーって何かしら辛味を感じる成分が含まれているが、それがほとんど感じられないのだ。



ああ、そうか、高級なブレンドウイスキーはこんななのかも。
あまり飲まないので分からないが、プレミアムなブレンドウイスキーはこれよりもっと洗練された味がするのだろう。
ストレートで飲むとあまさが舌の根に絡まるので、多少野暮ったくはあるから。



なのでロックにしてみた。
口に含むと、氷が溶け薄まった部分と原液の部分がまだらに舌の上を行き過ぎ、アクセントが入ってなかなかよろしい。
アルコールの刺激が抑えられ、あまみが前面に。
こってりしたあまみがすっきりしたあまみに変わる。
余韻も痩せたところなくしっとりと続く。
この飲み方がお勧めかな。




ゴトゴト、ブイーン

2016-10-04 23:48:48 | その他旅行き
なんでだか、坑道見学って好きだ。
鍾乳洞とか鉱山跡とか。
そもそも閉所恐怖症で狭いところに閉じ込められる事を想像するとパニクる癖に、あの暗く地下水の浸み出したライトの明かりだけが頼りの細長い地中の道を歩く行為は、地底探検気分にさせてくれるからだろうか、ワクワクする。
いろんな場所の同じような施設をいくつも見学してきた。
そして新たにもう一つ、今回は足尾銅山跡を見学した。



ネットで事前に調べてみると、トロッコ列車に乗って見学するとある。
坑道内をゴトゴトと連れられて、座ったまま見学するような施設かと想像。
それだと好きなように写真を撮れないからイマイチかな、と思いつつ訪れた。
入場券を買って建物に入ると、ホームにトロッコが待っていた。
乗り込むと先頭は電気機関車だろうか、3両の客車を引っ張ってゴトゴト出発。
案内の放送を聞きつつまだ見えぬ抗口に向けて屋外を走る。



200mほど走っただろうか、機関車を切り離すとのことで一時停車。
先頭の機関車を側線に止まっている客車に繋ぎかえていた。
我々の乗るこの車両はどうなるのだろうと思っていたら、自走し出した。
ええっ、自分で走れるの?
しかもさっきまでとは比べものにならない速さですっ飛ばし、現れた抗口に飛び込んだ。
うわあ、すごい速さだ。
と思う間も無く坑道内で停車、降りろという。
どうやらトロッコは見学坑道の入口まで運ぶだけの役割のようだ。



我々が降りるとまたブイーンと音立ててあっと言う間に走り去っていった。
最初の機関車はなんだったんだろう。
ゴトゴト走るトロッコののんびり感とジェットコースターみたいなスピード感を味わえる導入部であった。
まあジェットコースターは言い過ぎで、実際にはそれほどスピードは出ていないのだが、前半との差が大きく感覚的に速く感じたものだ。











結局坑道内の見学は歩いて行うようで、私にとってはありがたい。
順路の矢印に従って歩いていった。
坑道そのものの見学ポイントは少なく、2~3箇所に説明書きがあったくらい。
主な見ものはボタンを押すと動き出す働く人を模した人形である。
動くと同時に彼らの会話が流れたり、当時の苦労話とか労働状況、環境変化を音声で説明してくれる。
江戸時代から始まり、進むに連れて時代が新しくなり、最後は昭和で終わる。
人形もその時代時代の服装で登場し、最初は手掘りで、近代化後は削岩機なんかで掘る様が結構リアルに表現されている。
雨が降ると天井から落ちてくるのだろう土混じりの水滴が人形を濡らし、汚れたままだ。
これは多分施設として経年劣化したせいだろうと思うのだが、古い時代の人形が着ている服がやたらボロボロで、ホントにこんな状態で働いていたんだろうなと想像すると怖い。



見学坑道は適度な長さで、時代の変遷を見学し終え外に出た。
出たところはトロッコで抗口から入ったすぐ横である。
鉱石を運び出すのに使われていた昔のトロッコや機関車が展示されている。
写真を撮っていたら次の便のトロッコがやってきた。
やっぱりブイーンと結構なスピードで抗口に突入していった。




冒険とは

2016-10-01 20:17:04 | その他旅行き
秋分の日に日光白根山を登山しようと目論んだが、お天気悪く中止した。
現地まで行っていたので周辺観光に目的を変えたら面白いものを見つけた。
日光白根山の北西、国道120号の北側に大尻沼、丸沼、菅沼といった湖沼群がある。
大尻沼と丸沼との間にダムがあり、そのダムの下流側すぐの大尻沼湖面に人力の渡し船があったのだ。
営業運転してるようなものではない。
なんとかいう会の方達が作った手作りのドラム缶の筏が、ロープにつながれ浮いているのだ。
純粋にただ楽しむためだけに存在する渡し船。
その名も「トムソーヤ号」
自分でロープを引っ張って対岸へ渡る仕組みだ。
対岸と言ってもほんの20mくらいだろうか、気軽に挑戦できる。
そう、挑戦する渡し船である。



始め筏は対岸にあったのでこちらに引っ張り寄せた。
高い位置にロープがあり力を入れにくかったが、滑車は滑らかに回りそれほど苦労することなく引き寄せられた。
半分沈んだ桟橋を踏んで筏に乗ると、体重を掛けた方にフワフワと傾き不安定この上ない。
これは下手をすると簡単にひっくり返るな。
ロープを引っ張ってみた。
筏の上では腰高にロープがあって力を込めやすい。
ドラム缶が湖水を押し分け、意外と軽くスルスルと湖上へ進出。
対岸までたった20mほどだが、深さは結構あり、短距離でもドキドキである。



筏の上からはすぐそばにそびえる丸沼ダムを見上げられる。
このダムはバットレスダムという型式で、技術的に作るのが難しいらしく、あまり数はないそうだ。
雨の日の夕刻だったので、暗くそびえる様が何やら廃墟のビルのたたずまい。
不気味であった。
しかも時折ダムの中から金属のぶつかるような音が響き、静かな湖面に消えていく。
そんなこんなを背景に、いつ沈むか分からぬ筏で岸を往復した。
ただそれだけなのにすごい冒険をしたみたい。
トムソーヤ号とはよく名付けたものだ。
冒険心をたっぷり満たしてくれた。



岸には使用に当たって注意書きされた看板が立っていて、簡単に言えば「自己責任で遊んでください」ってことが書いてあった。
安全が保証された乗り物では無いことを認識して遊ぼう。