観覧温室

2019-11-30 19:10:15 | その他旅行き


実は京都府立植物園で一番時間を使ったのは、紅葉撮影ではなく、温室観覧だった。
温室は有料で、入るにはさらに200円払わねばならない。
しかし、お金を取るだけあって、展示されている植物は非常に充実していた。
建物は大きく、取り寄せられた植物はその生態によりグルーピングされ、いくつかの部屋に分けられ育てられていた。
その形態の多様さに圧倒された。



私の気を惹く個体を撮影して回った。
たぶんその日、私が一番長く滞在した観覧者だったろう。






































人間ドック後のオプション

2019-11-29 06:32:46 | その他旅行き
今年も人間ドックの季節がやってきた。
月曜日にお休みをもらって受診した。
検査直後の診察で見せられた血液検査の数値は、いつも悪い項目が二つさらに悪化していた。
ありゃりゃ、昨年から休肝日を週三日にしたのに、効果が出てないな。
これは飲まない日の数より、飲む日の酒量が問題ということか。
飲み出すと歯止めが利かなくなるから、酒量を減らすのは難しいなあ。
対策は最終的な診断結果がきたら考えるとしよう。

さて、今年は受診後の半日をどう過ごすか困らないよう、11月後半に受診日を設定した。
近場の紅葉の名所を、人の少ない平日に訪れるのだ。
京都の有名どころの神社仏閣に行こうと考えていたが、そこのホームページを見ると写真撮影に色々と制限があって、なんか行きたい気分を削がれてしまった。



そんな中、人気ランキング上位の紅葉名所に京都府立植物園があった。
温室もあるらしいのでそこに決定。
心配していた雨も落ちてはこず、午後には薄日が差してきて、傘は必要なさそうだ。
最寄駅の地下鉄烏丸線北山駅を降りると、すぐのところに入口があった。
入園料200円也。



園内案内図を見ると池があってその周りの紅葉が綺麗らしい。
そちらへ歩く通路の左右には、非常に多品種の木々が植えられているようで、草木の名前が書かれた小さなプレートがそれはそれはたくさんあった。
とてもひとつひとつ確認して歩いてはいられない。



脇道に赤や黄色が見えるとそちらへ足が向かい、寄り道していたら奥の方へ大回りすることになってしまって、温室を経由して、夕刻帰り道に池に到着。
なるほどモミジがいい具合に色付いていた。
日が陰っていたのでくすんだ色だったが、写真に撮ってみると鮮やかだ。
ホワイトバランスのせいか、カメラの色造りがこってりしているかのどちらかだろう。



結婚記念の撮影か、袴と白い打掛を着た新郎新婦が、プロカメラマンに撮影されているのを2組も見た。
よく利用されている場所なのだろう。
今回歩いたのは北の方の一部で、植物園の南の方は見ていない。
また機会をみつけて別の季節に見に来よう。




RIDE ON

2019-11-22 06:36:53 | 自転車
用事ができて週末のテニススクールをお休みし、自転車で街へ出た。
いつもの時間にいつもと違う場所で違うことをするって新鮮だ。
朝晩は寒くなったが日中は程よい気候。
身体をなでる風がひんやり気持ちいい。
目的の場所に行くために自転車に乗ったが、手段である行為が特別なアクティビティのようだ。
紅葉前線は街に降りてきた。
街路に並ぶサクラやケヤキ、ホウの木なんかが色付いて、目を楽しませてくれる。
三つの用事を済ませ、帰り道も秋の日の透明感を満喫した。
今週末のお天気はどんなかな。




ひっさしぶりにテニスの話題

2019-11-21 06:24:42 | テニス
ロンドンのATPファイナル。
ようやくこれまでのビッグスリーを脅かす若手が台頭し、決勝トーナメントの顔ぶれが変わった。
彼らを見ていておやと思ったのはバックハンドストローク。
数年前までバックハンドは両手打ちが主流になるのかと思っていたが、シングルで打つ選手が多く、嬉しい。
かっこいいのがティエムのバックハンド。
フラットは横からはたく様なスイングだし、スライスはラケットの軌道が私の知っているどのスイングとも合致しない。
キレキレである。
スライスを今度真似してみようと思う。

自分のプレー事情はボチボチ。
この半年くらい土日両日を巻き込んでの旅行に出ていないので、毎週一回はラケットを握れているからだろう。
頭を抱えるひどい出来からは遠ざかっている。
相変わらずその日会得したぞと思うショットは翌週再現できなくなってる事が多いが、それでもゼロから再スタートって程酷くないので、不満より満足感の方が若干上回る感じ。

サーブのトスは高さの調節がまだうまくいかないが、前後左右に散らばるどうしよもない状態からは脱している。
いかに脱力してラケットダウンを確実にしラケット面の真ん中でヒットできるか、が基本思考。
2時間プレーしているなかでもできたりできなかったりするから、不安定ではある。

バックハンドストロークはバックで打つと決めたら、まず右肩を左に入れることを意識。
これを意識しないと前を向いたまま窮屈なスイングになるので、度々ボールの勢いに押されてネットを越えない事態が起こる。
少し差し込まれるくらい引き込んで打つようにすると余裕ができていいようだ。

フォアハンドストロークも引き付けないとボールに力を伝えられずにスコッと抜けてしまう。
これは打つ時に体が前に突っ込む癖を直そうとしていることと関係しているのだろう。
勢いよく打とうとすると上半身がどうしても前のめりになってしまう。
コーチに散々注意されるので腹を張って打とうとするのだが、上体を引き起こすと打点は後ろに下がるのに、そこがアジャストされてないのだろう。

全般的に気にしているのは、スイングをコンパクトにすること、身体の一部に力の入った歪なスイングにならないよう、バランス良いスイングをすること。
この二つを目指しているのだが、やはり強いボールを打とうとすると崩れてしまう。
課題解消の道半ばであるのは変わらない。




自分で痛い目に遭わないと身に付かない

2019-11-17 18:58:12 | Weblog
テニスに行こうと部屋で服を着替えていたら、靴下がタンスに入っていない。
そうだ昨日洗った奴をたたんでいなかった。
別の部屋に干してあるのを取りに行く。
オムニコートでプレーすると、シューズもソックスも砂まみれである。
靴下は洗濯しても全ての砂が落ち切るわけでないので、乾いた後に取り込む時、ベランダで伸び縮みさせて砂を払う。
裏向けて干してあったので、まずは裏面のつま先と足首のゴム部を持って何度か引き伸ばし、ひっくり返して表側も同様に繊維の隙間を広げ、ウニョウニョしてやると幾らかの砂が弾けて落ちるのが見えた。
よしよし。
その場で立ったまま履くと、左足のかかとと土踏まずの間辺りに何か挟まって踏んでる異物感が。
むむ?、糸屑にしては大きい。

そこで先週、連れが言っていた注意事項を思い出した。
洗濯物を取り込む時、カメムシがついてることがあるから気をつけてね、と。
足の裏の違和感のサイズはまさにカメムシの体長くらいだ。
恐る恐る靴下を脱いでみると、果たして体長15mmくらいの緑色のカメムシが潰れていた。
たはは。
砂は落ちたがカメムシは落ちなかったみたいだ。
気付かなかったなあ。
不慮の事故で死したカメムシはベランダにさよならして、靴下を見ると彼の体液が付着していた。
ティッシュを取ってきて拭き取ったが、鼻を近づけるとあの臭いがガッツリ香った。
とほほ。
これ洗濯したら、一緒に洗った他の洗濯物に臭いが移るんでないか?
単独で洗わねば。
その場はとりあえずもう一足干してた靴下に履き替えた。
あとで他の洗濯物を畳む時、もう他には付いてない事を念入りに確認しつつ作業したのであった。

<これはツユムシ>



冬、迫る。

2019-11-13 06:35:13 | Weblog
頭上から葉ずれの音が降ってきた。
カサコソと乾いた響きで、冬を感じさせる音だ。
思わず見上げると、緑の木々が朝の風を受け、揺れていた。
枯れかけてるわけでない緑色の葉っぱなのに、乾燥しているのだろうか。
9月に聞いた木々のざわめきとは明らかに違う質感。
それとも冷え込み出した朝の冷気がそう感じさせるのか。
苦手な季節の始まりを告げる音に聞こえた。




小さな幸運

2019-11-11 22:57:20 | Weblog
雨の予報を昨晩得ていたというのに、カーテンの隙間から覗く朝焼けに惑わされ、雨に弱い靴を履いて出てしまった。
今日もいい天気、と通勤途上も間違った事に気付かない。
仕事の合間、窓の向こうに広がる黒い雲を見て思い出した。
あらら、また靴下を濡らして帰らないといけないのか。
馬鹿だなあ。
落ち込んでいたら、夕方、雨垂れの付いた窓の向こう、空は再び薄い柿色。
助かった。
ビルから外に出ると道路は湿っていたが、水は浮いていない。
しっとりした夜気の中、足取り軽く帰ってきた。

<ある港にて>



黄昏時、上千本

2019-11-06 06:36:29 | その他旅行き
目を覚ますと30分ほど経っていた。
やはり周りには誰もいない。
対岸にある如意輪寺に向けて再び歩き出す。
斜面を下り、小さな川を渡って登り返す。



周りは如意輪寺の檀家のものだろうか、お墓がくねくねと上る道横に散らばって立っている。
墓地に咲く桜はなんでか美しい。
ここの桜も綺麗なんだろう。



如意輪寺の側面の山には後醍醐天皇陵があるので見学に上った。
どこだったか忘れたが他の場所にある天皇陵と同じく、入口に宮内庁の注意書きがあり、石の階段の向こうに二重に囲った柵と鳥居があった。



お墓の真ん中に大木が何本も立っていて、死者の魂が宿っていてもおかしくない雰囲気。
静謐だ。



お参り後、寺を出てさらに上手へと登る。
道は落ち葉つもる遊歩道となり、周りは桜の木ばかり。



さっきの五郎平茶屋と標高は同じかこちらの方が高いはずだが、この辺りの木は葉をたくさん残していた。
品種の違いか日当たりの差なのか理由は不明。



西に傾いた太陽の光が葉っぱを輝かせていた。



斜面を縫う遊歩道は、道幅は広いがほとんど登山道である。
こんなところでお腹が空いてきた。
裏道だからお店どころか建物すらない。



大阪阿部野橋駅で買ったクッキーが手付かずだったのを思い出して、行動食よろしく歩きながら食べた。
甘くて美味しかった。
標高はどんどん上がり、眺めも開けてきて、振り返ると蔵王堂が望めた。



この道いいなあ
如意輪寺には何組か観光客がいたが、出てからこっち誰にも会っていない。
静かな山歩きをした気分。



稚児松地蔵を過ぎると今までにない急坂が現れた。
周りは杉か檜の針葉樹林になって急に暗くなる。
夕暮れが一気に進んだようだ。
短いだろうと思った急坂は結構な長さで続き、汗をかきはじめたので上着を脱ぐ。



さらに登り続けると再び見晴らしがよくなった。
おお、いい眺め。
日の入り間近だ。



吹き過ぎる風で身体の火照りを冷ましたが、秋の風は冷たい。
冷えすぎないようすぐに上着を着込んだ。



この辺りが上千本か、遊歩道は舗装された県道に出、この上にある吉野水分神社へと向かう。
時刻はだいぶ遅くなって、頭上を木々に覆われてもいないのに暗くなってきた。



これはもう拝観できる時刻を過ぎているんでないかな。
観光客の姿はもう無く、道横の民家の窓からは部屋の灯りが漏れてきている。



鳥居が見えてきた。
ああ、やっぱり、門は閉ざされている。
残念。
門とその周辺を少し撮影し引き返した。



少し下ると花矢倉というビュースポットがあった。
茶店の横から、遠く霞む山や峰に連なる吉野の町の眺めが一望のもとだ。



日はすっかり落ちて、山里は蒼く暮れつつあった。
花矢倉を出て帰宅するべく駅へと向かう。



帰りは本道である車道を下る。
こちらも上ってきた山道と同じくらいの急坂だ。
どんどん暗くなる道を歩く歩く。



しまったなあ、お土産を買ってないぞ。
周りの家が民家からお土産物屋さんになったが、もう営業しているお店は一軒もない。
吉野の町の一日が終わっていた。
ようやく見覚えのある通りまで帰ってきたがまだまだ駅は遠い。



さらに歩いてようやく七曲りの坂道に到着した。
街灯がポツリポツリと離れて道を照らしているだけで、家の無い曲がり道は真っ暗。
結局下千本の桜の状態は分からずじまい。



花矢倉から吉野駅までは1時間と少しかかった。
ああ、遠かったこと。
それでも秋の景色と良い眺めが楽しめたから良い旅路だった。



吉野駅からは結構遅い時間まで特急が出ていて助かった。
乗り込んだのは私一人ではないか?
帰りもさくらライナーのDXシートにして大阪まで眠って帰った。


中千本まで

2019-11-05 06:37:41 | その他旅行き
近鉄吉野駅の前に並ぶお土産物屋さんを横目に歩いて行くと、吉野ロープウェイの千本口駅への進入路がある。
このロープウェイ、日本で最も早く営業開始したロープウェイだそうである。
非常に短距離ではあるが、それは乗ってみなければ。



片道450円。
かえで号が待っていた。
座席は前後4人づつ8人分ですでに満席。
立って待っていると、出発の時刻となった。



ロープウェイではあるが高いところからの眺めを楽しむためのものでなく、急坂を歩いて登らなくても済むように作られたものなので、地面はすぐ近くである。
ロープが地面側のローラーにも触れており、どういう仕組みで動いているのか思い描く事が出来なかった。



支柱はなるほど日本最古を思わせる年代物である。
建設年月昭和3年5月とあった。
よくもまあ錆びて腐らず残ってるなあ。
ほどなく山上駅の吉野山駅に到着。



構内から階段を登ると、お土産物屋さんや旅館が並ぶ通りに出る。
駅で手に入れた「てくてくまっぷ」によると、この辺りは下千本の上端のようだ。
ロープウェイを使わず上る七曲りという道辺りが中心なのか。
今頃気が付いた。
まあいい、帰りにそちらを歩くとしよう。



少し坂道を登ったところにある食堂で、お昼にはまだ早いが食事しておくことにした。
名物は葛うどんだそう。
柿の葉寿司のセットを頼んだ。
葛を練り込んだうどんは平打ちで、とても柔らかいが少しモチモチしている。
だしは葛のとろみが上品で、とても美味しく、れんげですくえる限りすくい取って飲み干した。



食べ終えて出発。
お土産物屋さんや民家が軒を連ねる通りを「てくてくまっぷ」で見所を確認しながら歩く。



<黒門>


<銅の鳥居>


<仁王門(修復工事中)>


<蔵王堂>


<南朝妙法殿>


<吉水神社>


てくてくまっぷによると直線的な谷を挟んで平行して道があり、ところどころで繋がっている。
途中にあるトイレを借りようと入ったのが五郎平茶屋へ向かう道だったので、五郎平茶屋から谷を降りて反対側の斜面にある如意輪寺を経由し、更に上手の上千本の方へ行くことにした。



五郎平茶屋は木製のベンチがいくつもある広場で、中千本の中心らしい。
すると周りに生えている葉を落とした白い枝の木は桜なのか。
おやまあ、桜の紅葉を見るには遅かったようだ。



ベンチに座っていたら眠くなってきた。
ほんとに疲れやすい身体になってしまったなあ。
誰もいないのをいいことに、ベンチに横になって昼寝した。




吉野へ

2019-11-03 18:47:49 | その他旅行き
本格的に秋らしくなってきた。
季節が変わるといつも、日帰りでいいからひとつくらい山に登ってみようか、との思いが湧き上がる。
どこか適当なところはないだろうか。
しかしよくよく心の内を整理してみると、山に登りたいわけでなく、山登りのついでに秋の景色を写真に撮りたい、というのが本心みたいだ。
ならガッツリと登山するのでなく、ちょっと歩けば山の雰囲気に浸れ、錦秋の彩りを楽しめるところで楽しよう。
でも紅葉を楽しむには近畿圏の山はまだ少し時期が早いよう。
信州や東北に住んでたら、手近の山ですでにいい頃合いのところがいくらでもあるのだろうけどなあ。
でもどこかに行きたい、とうんうん唸って考えていたら思いついた。
そうだ、吉野の山に桜を見に行こう。
桜と言っても花ではなく葉っぱの方。
桜の紅葉は早く始まるから、街の桜も色づき始めだ。
吉野はそれなりに標高があるから、モミジはまだでも桜は頃合いなのでは。
決定だ。



時は先週末。
今回は鉄道を利用。
近鉄が吉野の町まで連れて行ってくれる。
まずはJRで天王寺へ。
大阪に住んでるのに天王寺ってあまり来た事がない。
初めてってことはないはずだが、前回いつ来たかはとんと思い出せない。
天王寺駅から近鉄の大阪阿部野橋駅に乗り換え。
近鉄は子供の頃から身近な鉄道だが、南大阪線はたぶん始めて乗る。
あべのハルカスを見上げるのはまず間違いなく始めて。



特急を利用することにした。
さくらライナーがちょうどよい時刻に出るので、プラス210円でDXシート席を奮発。
2列シートと1列シートが並び、広々と座れる。
ホームに止まっていた車両は意外と疲れていて、長く使われているもののようだ。
コンビニでコーヒーとお菓子を購入して乗り込んだ。



シーズンオフだからか車内はがら空きのまま出発した。
南大阪線はカーブが多いようで、度々スピードが落ち、車体はぎょわぎょわと軋み音を発しながら走る。
時々すれ違う普通の特急車両はあっという間に走り抜け、2両しか連結していないようだ。
短いな。
桜のシーズンは増両されるのだろうか。



電車は尺土駅から度々停車するようになる。
車窓からの景色も街の風景から山里の風景へと移ろう。
すでに刈り取られたたんぼや、黄色い稲穂が広がる田んぼが流れていき、秋の山に行くのだと期待が高まる。



吉野川が見えてきた。
この河岸を走る道路は何度も通った事がある。
吉野川を渡るとほどなく終着駅の吉野駅に到着した。
櫛形ホームはとても広く、改札側のホームを半分覆う屋根がなんか時代を感じさせる造りだ。
出発を待つ特急と急行が停まっていて、三色揃い踏み、賑やかだ。
ひとしきり撮影して改札を出た。