ドンデン線の規制『水曜日①』

2022-06-30 06:17:58 |  佐渡撮影紀行
この日はドンデン高原をトレッキング予定。
ドンデン高原は佐渡島北側の大佐渡山地にあり、標高900mくらいの高さ。
両津から高原に向かう道路(県道81号)にはドンデン線という愛称がついてるようだ。
しかしこの道、規制だらけ。
両津からの道は、落石のため夜間通行止。
7:30から19:30のみ通行可と表示があった。



両津に泊まり、せっかく早起きして出発したのに、上記の表示があったので両津に引き返し、海水浴場らしい浜辺で時間を潰した。
もうよかろうと7:30には少し早かったが海辺を離れ、再びドンデン線に乗った。
これから上り坂がきつくなるのかなと思われる所にバリケードがあったが、係員はおらず半分開いていたので通過した。



ドンデン線はヘアピンカーブの続く林道。
傾斜がすごい。
海岸にいた時は晴れ間もあったのに、標高が上がるとガスってきた。
雨も混じる。
そのうち木々の背丈が低くなって、林の中から出たようだ。
白いガスの中を走っているのも相まって、標高は700mくらいなのに、ハイマツが地べたを這うように生える高山に来た雰囲気。



こりゃいいやと気分良く走っていたが、ドンデン高原ロッジに供給する電気を運ぶ電信柱が見えるようになると興醒め。
ただの林道にしか見えなくなった。
ドンデン線を南側から上ってきた訳だが、ロッジに着く手前にまた規制の標識があった。
ロッジより北側は、冬期通行止。
今は冬期じゃないから大丈夫だよなと思っていた。



しかしトレッキング後、北側から県道を歩いてロッジに戻る時、見てしまった。
赤いゲートが県道を塞いでいるのを。
ずいぶん長く開いていないように見えた。
冬期でないのはいつなんだろう。
運転中は写真を撮れないので、掲載写真は時間潰しした海岸のもの。




機械工場から高任坑へ『火曜日⑥』

2022-06-29 06:29:59 |  佐渡撮影紀行
道遊坑出口から道遊の割戸への道と反対側にもいろいろと見学対象がある。

道遊坑出口。


高任立坑(たかとうたてこう)。地下から垂直に鉱石を運び出したエレベーター跡。


機械工場。


ローダー。鉱石積込機。バケットで鉱石をすくい取り鉱車に積み込む装置。左の建物は機械工場。


グランビー鉱車。側面が開いて鉱石を降ろすことができる。


機械工場内。線路の伸びる先は道遊坑。


ランプと携帯バッテリー。


機関車の蓄電池充電場所。機関車のすぐ前には転車台があり、人力でグルリと方向転換させたんだろう。足でつついたら、ゴロンと回った。


高任公園。トロッコの線路が粗砕場へと延びていた。


道遊の割戸遠景。


金山に来る途中で見かけた廃墟な建物群を見下ろす。画面中央左下が中尾変電所、その左上が貯鉱舎、その右上が搗鉱場。


線路と粗砕場。


グランビー鉱車の向こうは高任坑。


高任坑から振り返る。高任坑は運搬用に掘られた坑道。


道遊坑コースの出口も宗太夫坑と同じお土産処のある建物横である。
お土産に小判クッキーを買って駐車場に戻った。
閉山時間直前まで遊んでしまった。
この日の宿は佐渡島に上陸した地、両津である。


道遊坑『火曜日⑤』

2022-06-28 06:20:25 |  佐渡撮影紀行
変わって道遊坑は近代の採掘の様子を展示していた。
道遊坑の運搬用の坑道部はコンクリートで塗り固められつるりとしている。



染み出した地下水が壁面を濡らし、菌類を繁茂させて色を変えているのが時を感じさせる。
鉱石を掘る様子も削岩機を使用した人形が置かれていた。



そして鉱石の運搬はトロッコである。
足元には細い線路が敷かれ、小さなトロッコが置いてあった。



蓄電池の電気で貨車を引っ張る機関車は、すごく小さいのに1トンの鉱石を乗せた貨車を10両も繋げていたのだとか。
力持ちだね。



道遊坑を出ると見学コースは屋外に移る。
数分歩くと佐渡金山のシンボルとも言える道遊の割戸(どうゆうのわりと)を間近で見れる。



採掘により山が二つに割れてしまったもの。
割れ目だけがあるのかと思っていたが、その真下に大きな穴が空いていた。




宗太夫坑『火曜日④』

2022-06-27 06:16:03 |  佐渡撮影紀行
佐渡金山の観光坑道は二つある。



まずはひとつ目の宗太夫坑。



こちらは江戸時代に行われていた手掘りの様子を洞内に置かれた人形が表してくれる。



横に掘られた穴だけでなく、上方に向けて開いた穴や、地底深くに続いていそうな深い穴にも設けられて、鉱石を掘るのに必要な各種の仕組みや方法を教えてくれる。



大きな鉱山跡の見学施設にはこれまでいくつも入ってきたが、だいたいどこも同じような展示であるが、そういった場所に観光に行くと飽きずに入ってしまう。



坑道の見学コースが終わると、より詳細な説明のある資料展示室があり、お土産処を抜けて外に出る。



もう一つの道遊坑は再度入口から入り直し、別の階段で穴の中に下って行く造り。




雌伏の時『火曜日③』

2022-06-24 06:22:07 |  佐渡撮影紀行
さていよいよ佐渡金山の坑道見学へ。
と車を山の中へ走らせていると、何やら古い建物群が右手を通り過ぎた。
これは見逃す訳にはいかない。

<粗砕場>


少し行ったところの駐車スペースに車を止めて、取って返す。
小さな川の向こうに敷地が広がり、使われなくなって久しい大きな建物がいくつか建っていた。
残念ながら敷地へは立ち入り禁止。

<アーチ橋>


柵の手前から観撮。
窓枠のラインが微妙に撓んでいるのに萌えてしまう。
取り壊せずに放置されているのかと思ったが、新しい鋼材で補強してある部分もある。

<中尾変電所>


後で坑道見学をした際、これらの建物を上から見下ろす場所を歩いた。
そこにはこの施設が何であったのか説明があった。
佐渡金山は世界遺産の登録申請が決まったらしいので、これら廃墟となった施設も整備して、見学対
象にしようと考えているのだろうか。

<貯鉱舎>


こちら側にも説明板を設けたらいいのに、川にかかった石橋の説明板しかなかった。
道路の反対側には搗鉱場という低品位の鉱石から金を回収する施設の跡が。
こちらは接近して観撮可能だった。

<搗鉱場跡>



大山祇神社『火曜日②』

2022-06-23 07:18:53 |  佐渡撮影紀行
北沢浮遊選鉱場跡のシックナーの上にある展望所を探していた時、八幡宮の隣に大山祇神社の境内があった。


小さな敷地なのだが、参道に白い花が咲いてとてもいい雰囲気。


山の神様なので鉱山の仕事を見守って貰える位置に祀られているのだろう。


狛犬がまた凛々しくて、逆巻く尻尾が素敵だった。



北沢浮遊選鉱場跡『火曜日①』

2022-06-22 06:29:25 |  佐渡撮影紀行
火曜日の天気予報は雨時々曇り。
ベッドに座って朝食を食べ、早々にチェックアウトした。
昨日荒天だったので見るのを諦めた北沢浮遊選鉱場跡にまず向かう。
駐車場に入る手前で見えた景色に思わず声が漏れてしまった。



駐車場に車を止めて敷地内に入ると、素晴らしい遺構の世界が待っていた。
事前にガイドブックとかで写真は見ているので何があるかは知っていたが、やはり実物を前にするのとは違う。



佐渡金山で取れた鉱石をここに運び選鉱し、少し西にある大間港から運び出していたそう。
同様の施設は兵庫県にある神子畑選鉱場跡でも見たことがある。
佐渡の方が遺構となって時間が経っているようで、広く植物に覆われていた。



やはりシックナーという設備跡が異色を放っている。
泥状の鉱石からこの装置で水分を分離するのだそう。



同じ場所なのに少し移動すると違う景色に見えて、何度も同じような写真を撮ってしまった。



選鉱場跡は間近で見る事も出来るが、高い位置から俯瞰して見ることもできた。
そのひとつがシックナーの上部から。



下から見上げた時、神社かお寺の建物が見えたので、それで当たりをつけ、地図を見つつ車で向かった。
八幡宮の鳥居を見つけたので、前のスペースに車を止めて境内に入らせて貰ったが、展望はなし。



車を置いてさらに奥に歩いて行くと、総源寺というお寺の前の木々が切られている場所があった。
柵があり簡単な展望台になっていた。
シックナーがすぐ下に見え、下から寺社の建物が見えた位置と一致。



もう一つはシックナーのある場所の反対側、佐渡奉行所跡の駐車場横から眺められる。
ここは前日夕刻に、強風で傘の骨を曲げたところ。
この日は雨は降ったり止んだりだったが風はなく、落ち着いて見学できた。



こんな遺構が大好物である。




相川京町通り『月曜日④』

2022-06-21 07:31:34 |  佐渡撮影紀行
小木から車で50分程のところにある相川という町までレンタカーを走らせた。
佐渡平行四辺形の左上にある。
その日の宿を予約している町で、佐渡金山のある所。
予約したのは素泊り専用の宿だ。
前にもこんなところに泊まったことがある。
ベッドとバストイレしかないとても狭い部屋だが、設備は新しく、ただ泊まって寝るだけに特化した建物だ。
チェックインして、明るい内にと町を見学に出かけた。



京町通りという古い通りがあるらしいのでそちらへの坂を上る。
その坂道からしてすでにいい雰囲気である。
雨のパラつく中、京町通りに入ると灯りのついたぼんぼりがいくつも並んでいた。
常設してあるのだろうか。



高台に上がったからか風が強くなってきた。
時々傘を持っていかれそうになる。
京町通りの先に北沢浮遊選鉱場跡というのがあり、夜間はライトアップされるそう。
まだ明るいが事前にどんなか見ておこうと足を向けた。



その辺りは開けた吹き晒しの丘の上で、選鉱場跡を見下ろせる場所のよう。
選鉱場跡が見下ろせる場所まで行くと、さっきまでの風を倍する勢いで風が吹きつけてきた。
ちらと見えた選鉱場跡の方から雨風が吹いてくるので、両手で持った傘をいっときもずらすことができない程。
これでは写真なんか撮れないので早々に退散した。



建物の影に戻り傘を見ると、中棒が曲がってへの字になっていた。
折り畳み傘なのだが、風に強い事が売りの商品だったのに、なんてことだ。
確かに親骨はひっくり返っても大丈夫だったが、曲がった中棒って一番太くて頑丈なんでは。
このままだと折り畳んで小さくできないので、真っ直ぐに戻そうと力を入れたら、ポキリと折れてしまった。
ななななんてことだ。



船が欠航になる訳だ。
佐渡島の東側と西側では風の強さが違うのだということを知った。
短くなった中棒をにぎって宿へと帰った。
この日も夕食はコンビニで調達。
佐渡島のコンビニはローソンしかないのかもしれない。
この後の場所で利用したのもローソンで、行きはしなかったが別の宿でありかを聞いたコンビニもローソンだった。
コンビニって地域性があるんだろうな。
近くに配送センターが無いと運営できない訳だから。




両津港を経て小木港へ『月曜日③』

2022-06-20 06:13:20 |  佐渡撮影紀行
ジェットフォイルは長崎の五島列島を旅した時に乗った事がある。
ここのジェットフォイルもほぼ同じ。
客室からは翼に乗って海の上を滑っているのは分からず、早い船に乗ってる感覚があるだけ。
高速走行してるのでシートベルトして座席に座っていないといけないので、窮屈である。



船で旅していることを肌で感じたいなら、フェリーなどデッキに出て潮風に当たれる船に乗るのがいいんだろうな。
こちらの航路も少しは揺れるのかと思ったが、波が高いようにも見えず、酔う事なく一時間と少しで両津港に到着、佐渡島に上陸した。



レンタカー屋さんには事前に連絡を入れて、借りる時間帯を変更済。
その時に路線バスでの小木への行き方を教わったのでそれに従い、まずは佐和田行きのバスに乗車。
50分程乗って、真野新町というバス停で降りて乗り換え。
佐渡島は右上と左下が長い平行四辺形の中央部をギュッと絞ったような形をしている。
両津は絞った部分の右側で、真野は絞った部分の左側にある位置関係。



次は小木行きのバスにまた50分。
小木は平行四辺形の左下である。
移動しつつ明日からの旅程をどう組み替えるか考えてきた。
元々の旅程では、島のどこか海辺でぼんやりする特に観光予定のない日を設けていた。
この欠航騒ぎでその日が一日飛んでしまった事になる。



乗り換えが度々発生するので、あまりぼんやりできなかったが、なにもしない時間を今日過ごした事になるか。
小木には16時に到着。
今朝の10時過ぎに来る予定だった地に、6時間遅れで到着、スタート地点にようやく立てた訳だ。
無事レンタカーを手に入れて、これで好きな時間に自由に移動できるようになった。


新潟港で出航待ち『月曜日②』

2022-06-17 06:20:42 |  佐渡撮影紀行
島旅で唯一怖いのが、船に乗れないと家に帰れない、という事である。
帰る日に海が荒れて船が欠航になったら、島に足止めである。
これまでも度々、島に渡って遊んできたが、その不安はありつつも欠航には出会わず、事なきを得てきた。
初めて遭遇した欠航。
まあ、帰る日ではなく島に渡る日だったけど。

<新潟駅バスターミナル>


新潟駅からバスで新潟港へ。
新潟港は広い港だったがガラんとしていた。
それもそのはず、次の便は2時間も先なんだから。
窓口でチケットの変更をしてもらった。
新潟港と両津港はカーフェリーとジェットフォイルが結んでいる。
ジェットフォイルは水中翼船で、カーフェリーより早いのでジェットフォイルを選択。

<ジェットフォイル模型>


待ち時間は港を見て回って時間を潰した。
新潟港は都心の港ということで大きく、土産物屋さんや食堂、カフェなどがあり、運航会社の佐渡汽船の展示室なんかもあったりして、建物の中や外をうろうろして写真を撮った。
そうこうしている内に先に出航するカーフェリーに乗るお客さんなんかがやってきて、賑やかになってきた。
ちょうどお昼時なのでカフェで昼食を食べ、腹ごしらえ。
ようやく出発の時間となった。

<手前で足踏み>