2021-1008-man4128
万葉短歌4128 草枕3828
草枕 旅の翁と 思ほして
針ぞ賜へる 縫はむ物もが 大伴池主
3828 万葉短歌4128 ShuI595 2021-1008-man4128
□くさまくら たびのおきなと おもほして
はりぞたまへる ぬはむものもが
○大伴池主(おほともの いけぬし)=08-1590歌注参照。
【編者注】巻18(4032~4138、百七首)の第97首。題詞に、「越前国掾大伴宿祢池主来贈(おこする)戯歌(ざか)四首」、続けて前文(要旨)に、家持から贈られた包み物の表書きと中身が違っていたので戯歌を四首作った、と(仮に「池主戯歌四首」)。その第1首。
【訓注】草枕(くさまくら=久佐麻久良)。翁(おきな=於伎奈)[「この年、家持は三十二歳。・・・池主は四歳上の三十六歳。・・・<四十の賀>というものがあり、<翁>とは、当時四十歳から・・・」]。針(はり=波里)[「ここは<針袋>に同じ。当時の旅に男が針を携行したこと、・・・」。下記注]。
【編者注-針袋】戯歌四首の主題は、厳重に梱包された針袋の誤配であるが、依拠本釈注はこういう・・・針袋は、家持の越中帰任のさいの妻大嬢(だいじょう)のもので、越中の役人たちへの土産だったらしい。