今日から稲刈りの予定でいたんだ。しかしながら台風の接近で関東地方は大嵐だったとか。当方はさいわいたいしたこともなくとうりすぎたが、雨とすこし風が吹いていた。それで田んぼはあきらめて、一日部屋で過ごすことができた。田辺さんの「ひねくれ一茶」を読んでいた。「やせ蛙まけるな一茶これにあり」「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」「やれ打つな蠅が手をする足をする」「我ときて遊べや親のない雀」こちらのようにろくに知らないものでも、以上の句は一度聞いただけでどこかなじみができるようで、いつのまにかそらんじてもいる。これはじつに不思議なと言おうか、インパクトのあることでこの575でその情景までも見えるすごさは、前からもかんじていたことなのだ。その秘密といおうかそうさせるのは何だろうと思いつつ、読んでいると田辺さんの筆力なのだろうぐいぐいと引き込まれて先へ先へと読み継いでいる。夕方には雨も一休みしたため、ハナたちと散歩に。
道路はそれこそ一面の絨毯を敷き詰めたようにすばらしい絵画になっている。落ち葉である。朴の木の葉っぱは長さ30㌢もありこれのあるところは大柄なストーリに。杉林のところを通ると、杉の枝にかかっていたであろう枯れ葉や痛んだ葉がみごとに散りばめてありそこも見応えがあった。自然というのは脅威であるけれど、どうじにそこがうつくしさになっているんだな。