留置所

2013-10-10 20:54:05 | 日記

 我が家の迷犬ハナは、毎朝のようにここの住人の小学生と一緒に村のバス停まで行く。行くのは行くが帰りはよほどのことがない限り、自分では帰って来ない。こちらが迎えにいくと解っているせいもあるかもしれない。昨日の朝もその小学生の来るのを待って走って行ったから、村に出かけたものと連れ合いは思っていたらしい。ところが昼過ぎに村に迎えにいったら、今日はハナちゃんは見とらんよと言われてそれから、ハナがいないと大騒ぎに。

 今まで遠くに出かけるときは、かならず誰か相棒がいたのだ。今回はそんな相棒はいないし。とそれでもともあれ、これまで行ったところをあちこち探したものの結局見つからず、最近山に茸採りの人が来るから、そんななかの物好きな人がこの犬はニコニコとそばに近づいて来て、可愛いとかいうて、連れ去ったのじゃないかなどと言っていたんだ。

 翌朝ゴメンナサイ朝帰りデス。などといって帰っているかとおもいきや。まったくそんなこともなくだったのだ。ぼくは田んぼに稲刈りに行ってから、娘が(先日から帰っている)保健所にともかく電話してみたらと。

 そんなわけで、彼女は留置所で一晩過ごして来たのだ。保健所に迎えに行った連れ合いはさんざんにしぼられたらしい。しかしよく聞いてみると、毎朝行く村のNさん宅前で、たまたま巡回に廻ってきた保健所の人が見つけて、首輪らしきものもない(首のところ毛が抜け落ちてしまったので、藍染めのネッカチーフをまいている)からそこの家に声もかけずに捕まえて行ったらしい。

 放し飼いはダメと承知でやっているから、あまり大きな声で言えたものではないが、それにしてもなんとも杓子定規な処置であることか。こんな山間いのところで、のんびりニコニコと歩いている犬を捕まえて、黙って連れて行くほうがよほどモンダイだとおもうけれどなぁ。

 留置所帰りのハナ君は、トウチャン昨日は大変だったんだとは言わず。あいかわらずのほほんと縁側で寝っ転がっているのだった。

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