前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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財政金融委員会質問

2014年10月28日 | Weblog

 2年ぶりに財政金融委員会に戻ってきて、第三委員会室で質問を行いました。今日の質問は、日銀の半期報告に対する質疑で、黒田総裁、岩田副総裁等に量的・質的金融緩和の現状と金融市場への影響、日銀の独立性等に関して質問しました。

 2013年4月に2年程度で2%の物価目標を達成するとした量的質的金融緩和は、2015年春までに達成することが困難であり、またやみくもに2%まで持っていこうという姿勢が金融市場を不安定にして、出口そのものが難しくなるのではないかということを主張しました。また岩田副総裁に2015年春に物価が2%にならなかったら、就任前の衆議院議運で宣言した辞任を行うかを確認しました。更に2%にインフレが達成しなかった場合には、日銀法改正にも以前言及されていたことに関して、現在の考えを確認しました。以上二点に関して、日銀のナンバー2として日銀の政府与党からの独立性に関して議論しました。私は、副総裁という立場上、現在の日銀法を順守すべきと考えます。さらに物価目標が2014年春に2%に達成しなかった場合副総裁が辞任し、また政治任用の副総裁が同様な約束をして就任した場合には、日銀の独立性にとり危機的な状況が発生し、その結果日銀の政策の柔軟性が欠け、非常に大きなリスクを金融市場にもたらし、その結果出口政策がさらに困難になり、結果国民経済に大きな付けをもたらす可能性があるということです。

 今回の質問では、完全にこれらの問題を議論することができなかったので今後とも議論していきたいと思います。現在参議院財政金融委員会には、金融市場で名を馳せた委員や財政金融委員会に長く在籍し鋭い質問をする委員等役者には事欠きません。今日の財政金融委員会の議論では、量的質的金融緩和の国民生活に与える副作用や出口に関する議論が多くあり、黒田総裁等かなり苦しい議論を展開されていたように思います。インフレ期待に働きかけ物価を2%まで持っていくと言っている以上、政策を撤回することができないが、簡単に2年で2%に物価を持っていくことができないことを実感し、その狭間で揺れているといった印象です。「窮鼠猫をかむ」ということわざがありますが、余り極端な追加緩和をすれば、出口のハードルが一層高くなり、将来に付けを回すことにならないか心配します。