前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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東京朝食会

2013年12月22日 | Weblog

 東京朝食会をホテルニューオータニにで20日午前7時半より開催しました。今回の朝食会は、記念すべき70回目となりました。いつも早朝より参加していただいている皆様に感謝申し上げます。今回の朝食会は、ちょっと趣向を変えて、ゲスト講演者の講演と私の国政報告を交えての朝食会となりました。

 ゲスト講演者は、ベストセラーの好著「日本型モノづくりの敗北 零戦・半導体・テレビ」の著者である湯之上隆氏にお願いして、日本の成長戦略のあり方を半導体技術者の経験を交えて議論しました。家電、携帯、PCなど日本の得意とする分野が、新興市場の伸びなど需要側の構造変化により韓国、台湾、中国企業に席巻されています。それでも日本のモノづくりの技術力では負けていないという主張が霞ヶ関や永田町では支配的な考え方となっていますが、安く作る技術や市場のニーズに合ったものを作る技術を軽視していたことが敗北の原因である主張は明確でした。またそれらの遠因は、技術者の人事制度や日本型企業文化に根差したものであることは、日本の金融機関や商社、他サービス業にも共通するものであることから説得的でした。

 今日の朝食会では、会社法改正の議題もありましたが、大手企業に社外取締役の義務づけを行うことにより、日本型村社会における企業統治に風穴をあけ、上記の日本型モノづくりの競争力強化ができることを期待します。日本の半導体が高コスト・低収益体質が改善が遅れたことに対して、エルピーダーやルネサス・エレクトロニクスなど公的資金で支える政策がとられてきましたが、それらの政策の有効性を必ずしも否定するものではありませんが、それより国が行うことは社外取締役義務化、企業再編法制、税制など、市場の変化に対して機動的に日本企業が対応できるインフラを提供することであると主張します。工場労働者や技術者の雇用の維持は重要な問題ですが、抜本的な改革を怠るとエルピーダーの破たんのように日本から半導体DRAMなどの一産業が消滅することにつながります。