前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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金融機能強化法、法案審議開始

2008年11月13日 | Weblog
 本日より参議院財政金融委員会で改正金融機能強化法の法案審議を開始しました。初日は、民主党から大塚委員、尾立委員、そして私が質問に立ちました。論点は、衆議院の審議で相当集約されてきており、①中小零細企業への資金供給目的をより明確化、②新銀行東京の経営実態把握と今回の公的資金投入の対象とするかの是非、③農林中金の資金運用実態の把握と農林系金融機関のセイフティネットの確認 等が主な論点です。今回の私の質問は、①と③を中心に行いました。特に農林中金の金融当局の管理体制や農林水産省等からの恒常的な経営幹部への天下りが気になるところです。農林中金は、世界的に有名な証券化商品の投資家であり、その投資手法やリスク管理には定評があります。しかし一世紀に一度といわれる世界的な金融市場、特に証券化市場の大混乱を乗り越え、かつJAグループを支えていくに足る安定した資金運用モデルを構築していくことが必要です。
 今回の一連のレク、委員会質疑で解ったことは、農林水産委員会や財政金融委員会でこれまで余りまともに農林系統機関のビジネスモデルが議論されておらず、また農林中金が銀行であるのに、銀行としての十分で厳格な行政当局のチェックがなされていなかったことです。これからの審議で農林中金と傘下のJAグループのより確かなビジネスモデルを構築することの一助になったらと思います。JAグループの経営問題を解決することは、郵政グループの新しいビジネスモデルを構築する一助になると思います。地域への金融サービスの供給とそのために必要なネットワーク(単位農協、郵便局)の維持費用の捻出が大きな経営課題です。そのためには中央機関がより安定しかつより高い運用利回りを得ていくことが必要です。これまでは、国内債券運用と海外証券投資にその解を求めておりましたが、それに変わるものがあるのか、それとも少々評価損(実現損)を抱えても現行の手法を続けていくのか非常に難しい問題です。
 本日の委員会で、JAグループ等の協同組織系統機関の経営に関する小委員会を参議院財政金融委員会に設置することを委員長に提案しました。専門的でありますが、重要な問題として継続的に議論することができればと思います。