山形の森 保守醒論

山形から発信する内外の時評ブログ!

小沢一郎の裏献金疑惑で、想起させる「笹かま贈賄事件」

2010-01-15 16:29:09 | Weblog
小沢一郎の「胆沢ダム」裏献金疑惑が、1996.6に実行されたとされる中央ゼネコンから、高橋和雄山形県知事への現金入り「(2千万贈賄)笹かまぼこ事件」を想起させた。
この行為当事者こそ、裏献金疑惑の「胆沢ダム」を仕切ったとされる伊東尚一郎・鹿島顧問(当時は東北支店次長)である。
振り返れば、(1998.1.28公立置賜総合病院、3.20山形県立中央病院新築工事入札)2ヶ月余の間の二つの大型発注案件には中央ゼネコンの受注営業活動が複雑に絡んでいた。
この「笹かま事件」は、建設業界(東建協・業務担当の談合)の一任取付けを狙った行動とされた。
知事サイドは逡巡する保管期間を置きながらも、(業界に明るい)某県議を通じて返還し、事件は贈賄未遂として済んだものとされている。
が、ブログ子が耳にしているのは、返還途中で、「?2千万円の笹かまぼこ」を賞味期限とばかりに食ってしまった者(KとTあたりか?)がいて、伊東側に返還されていなかったとの風聞である。
事件発覚は(1998)3.10に置賜総合病院の本命と見られた竹中工務店の営業担当が自殺(至る苦悩を残して)したことに始まった。
山形県警は捜査に着手したが立件見送り、1999.9山形地検はオンブズマンの告発に不起訴処分として終局した。
この事件はゼネコン業界(談合)に政治家サイド(政治権力・圧力)が深く絡んだ案件として、この度の小沢疑惑と同様に記憶されるものである。
山形の二病院発注側よりは、それに絡む周辺サイド(政治家本人を含む政治ブローカー)が業界に口利き関与したものであり、根底にあるのは、ワラをも掴みたい候補者と選挙戦(票と資金)を通じて候補者に取入り、当選後での影響力発揮(見返り要求)に及ぶ構図だ。
小沢が政治権力を発揮できるのも、選挙戦を通じて「小沢チルドレン」の員数を抱えることで、民主党内で影響力を持ち得ているものである。
小沢一郎サイドが特捜対策に、ヤメ検で著名な矢田次男弁護士に依頼したとの一部報道があるが、矢田弁護士は業際研事件で、Oの弁護を担当したもので、そのことでも「笹かま贈賄事件」が思い起こされるものでもある。
1993.2の山形県知事選挙(自民系が土田、非自民が高橋)、自民の一部離反の選挙戦となった。
当時、業際研は存在(94.6月に設立)していなかったが、関係者は(いま、情勢優位な高橋支持は買い時だと集金に走り)業界から掻き集めた3千万円を高橋サイドに投入した。
選挙結果が全てではないが、僅差の当落を分けた(結果オーライの)この動きがその後の「笹かま贈賄事件」に絡む業際研・山形ルートに及ぶことになるのだが、(ヤメ検)矢田弁護士の対検察との司法取引で、“業際研事件”は茨城・徳島ルートは立件されたが、山形ルートを抑えた決着となった。
矢田弁護士が“業際研事件”と同様に「小沢裏献金疑惑」の核心をどう収められるのか注視したい。
ブログ子は近い周辺で見てきたものだが、これ以上の激白は何時どきかの事情高揚の機会に留めたい。
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「田中型土建政治」の嫡子・小沢一郎が学んだ金権DNA

2010-01-15 14:13:01 | Weblog
1972.7.7、七夕の日に「今太閤」と呼ばれた、第一次田中角栄内閣が発足した。
田中ブームに沸く翌73.4、土工協副会長に鹿島建設の前田忠次(前東北支店長)が就任。
「前田-植良祐政(飛島建設会長)ライン」による中央談合組織が確立される。
植良は田中角栄に取入り、談合受注業者から大型官庁工事費の受注額の3%を取りまとめ、角栄に上納する業界裏ルールをつくり“談合の元締め”として絶対的な調整力を誇った。
「田中型土建政治」の嫡子・小沢一郎が学んだ金権DNAこそ、この(角栄と業界)ルールを自らの地元大型事業である「胆沢ダム建設事業」に反映させたとすれば、今般の小沢裏献金疑惑は容易に読み解くことができる。
植良祐政は、1981.には日本ダム協会会長に就任するなど、とくにダム事業に深く係わり、本県の寒河江ダム(1974.4ダム工事事務所開設)は(植良会長の)飛島・三井JVで工事されている。
詳細はのちに述べるとして、小沢側(大久保秘書)は、「胆沢ダムは小沢ダムだ」として業界側(東建協・伊東)に裏献金を要求したものと考えられる。
鹿島の伊東顧問は元請けが2%、サブコンで1%を提示して了承。
2004.10.7、胆沢ダム堤体盛立工事(第一期)の入札で鹿島JVが約194億円(94%)で受注。
10.20頃に2%相当の4億円を元赤坂の小沢事務所に届けた。(出金元は銀行などで)鹿島が本社から運び込むはずはないだろうが、鹿島本社と元赤坂タワーズは直線距離で100メートルちょっとで、台車で荷物運ぶ様でも不自然ではないほど近い。
タワーズの監視カメラが残っていれば確認もできようが。
2005.3.10、原石山採取工事(第一期)の入札で大成JVが約152億円(94.4%)で受注。大成も2%強相当の4億円を元赤坂の小沢事務所に届けた。
両工事の下請けに入った水谷建設JV(約80億円)が1%相当の1億円を、04.10.15(10.15金曜受領で10.18月曜に口座入金)と、05.4に5000万円ずつに分けて裏献金に応じた。
鹿島と大成は元赤坂タワーズの事務所で、大久保(小沢自身)が対応したのではないか。
水谷建設はチュリスの事務所(赤坂2)に近い、全日空ホテルで(石川・大久保)秘書が受領したものと読める。
過去のゼネコン汚職発覚の教訓から、独立採算方式を取って、支店・現場事務所で繰り合いする方法が取られているのかも。
入札での残予算が年度末までに追加や変更発注されるもので、約10億ほどのなかで(本社黙認で)捻出、小沢への裏金になっているように思える。
それにしても、2008.12に発注された第二期工事は(第一期受注の)業者と随意契約で鹿島JVは約154億円(99.79%)、大成JVは約91億円(99.90%)での受注である。
危険を犯して、2~3%の裏金を献じても甘く美味しい「小沢ダム」である。報道内容から見えてくる資金移動からの推定論。
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