5月20日、中日祭の午前11時頃から山車が三國神社前に集結する。
今にも山車から下りてくるような大天狗の迫力。
天狗のお面は大門区の粋な遊び心。
二番山車・大門区「大天狗」
四番山車・滝本区「鏡獅子」
五番山車・下錦区「真柄十郎左衛門直隆」
六番山車・上台区「結城秀康」
皐月の三国湊は祭り囃子と潮の香が心地よい。
2012年5月 福井県坂井市
三國神社の祭神は大山咋命、継体天皇、延喜式所載の式内社である。
楼門上の光華閣の三字額は第十七代福井藩主・松平茂昭公の寄進。
毎年5月19日~21日に開催される三国祭は10数万の参拝者で街中が賑わう。
ユニークな船形神輿の祭神は越前ゆかりの継体天皇。
三國神社前に奉納された山車6基は午後1時に神社前から街中に繰り出す。
神輿2基と神宝捧持の行列が出発する。
一番山車の四日市区「新田義貞」が市街地巡行に動き出す。
年に一度の‘ハレの日’に町衆の笑顔が輝く。
風情ある町家の二階からは観衆の拍手と歓声が聞こえてる。
三番山車の上西区「源義家」が旧市街地を威圧する。
2012年5月 福井県坂井市
三国祭は能登・七尾市の青柏祭、越中・高岡市の御車祭と共に北陸三大祭と称される。
三国祭のハイライトは5月20日に執り行われる武者人形山車の市街地巡行。
町内には18台の豪華な山車屋台があり、毎年交代で6台が奉納される。
三國神社に6基山車が揃った時、山車の囃子方による合同演奏が始まった。
例年、3月下旬から5月中旬まで子供達は囃子の稽古に励む。
見事な所作は見る者を惹きつけて止まない。
任せなさい!! 撥さばきに自信あり!!
やはり、楽しくなければ祭りではない。
2012年5月 福井県坂井市
九頭竜川が日本海に注ぐ河口に三国町は位置する。
三国湊で材木商を営んだ旧岸名家が登録文化財として一般公開されている。
切妻造妻入の主体部の前方に平入の表屋を付けた、この地域に特徴的な「かぐら建て」の町家。
三国の発展を支えた北前船による廻船業、その中のひとつ森田家が創業した旧森田銀行。
三国は往時の繁栄の面影を色濃く残す湊町。
祭囃子が町家から聞こえてきた。
「酒は酒屋で濃い茶は茶屋で三国小女郎は松ヶ下」
今に伝わる湊町三国の栄華。
「三国祭」です。
2012年5月 福井県坂井市