大切に保存伝承され、使い込まれてきた古い芝居小屋。
岐阜県各務原市各務おがせ町の「村国神社」境内に佇む「村国座」です。
秋恒例の子供歌舞伎、舞踊が奉納披露されました。
「村国座」では初上演となる「蟇妖術瀧夜叉姫・筑波山岩屋の場」
蟇の妖術を操る瀧夜叉姫の時代物歌舞伎。
美濃地方の地歌舞伎でしか上演されることがない珍しい演目とのことです。
平将門の息女、瀧夜叉姫が睨みをきかす。
演じるのは地元の各務区中組の男女小学生たち。
5年生と6年生の高学年生徒による芝居は見応えがある。
稽古に費やした期間は長く、
夏休みが始まる前から修練を積み晴れの日を迎えたと聞く。
子供歌舞伎は村国神社祭礼奉納余興として演じられる。
お昼過ぎの午後2時から始まり、
夜の8時30分頃まで子供歌舞伎と舞踊が続く。
白塗り化粧に煌びやかな衣装、
美しい姫様や凛々しい武人に変身した子供たちが演じる歌舞伎ワールド。
舞台上では次々に見せ場が訪れる。
芸術の秋は俗世間と隔離された夢舞台を堪能したいものだ。
最大の見せ場は役者と観客が一体となったフィナーレであろう。
手作りの村芝居は人々を惹きつけてやまない魅力に満ちている。
2015年10月 岐阜県各務原市
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