普段はひっそりと扉を閉ざした芝居小屋が輝きを見せるとき、今年も「村国座子供歌舞伎」が開催されました。
まずはお馴染みの演目「縁結神 釣女」
能狂言「釣針」をモチーフにした松羽目物と言われる舞踊劇です。
「釣針」をもとに作られた常磐津の「釣女」は各地の曳山舞台で度々上演され見比べるのも一興です。
主役を務めるのは太郎冠者。
大名と太郎冠者は西ノ宮の恵比須神社に願掛けに行くことにします。
夢の中に現れた縁結びの女神から、 神社の西門あたりに美女がいる とのお告げ。
大名が置いてあった釣り竿を構え糸を垂れると、
美しい御姫様のような美女が釣れたのです。
太郎冠者が持っていた瓢箪の酒で祝いの三々九度です。
すぐに二人は相思相愛のラブラブモード。
羨まし気に見守る太郎冠者。
多くのお客様が観ておられます、続きは芝居が終わってからにしてね。
おのれ~ 私も絶世の美女を釣り上げて見せるぞ!
醜女を釣り上げてしまうのが物語の筋書ですが・・各務の醜女は可愛らしいです。
醜女は太郎冠者に一目惚れ。
いやいや杯を交わす太郎冠者の表情も見どころです。
逃げようったって駄目,逃がさないわよ。
ついに醜女の釣り竿で捕獲されてしまいました。
ラストはお決まりのおひねりタイム、近年はお菓子の詰め合わせに変わったようです。
2017年10月 岐阜県各務原市