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旅と祭りのフォトログ

さて、どちらへ行こう 風が吹く

犬山祭2016 其の四

2016-04-10 20:18:18 | 犬山祭

 夜車山(よやま)の準備が始まった。

 

 用意される提灯は365個(一年を表す)

 

 昼間の喧騒に満ちた御城下にも、

 

 日は西に傾きしばらく静寂の時をむかえる。

 

 手際よく提灯に灯が入り、

 

 車山は不夜城の様相を呈する。

 

 お囃子の音が一段と高まり、

 

 いよいよ夜車山の巡行が始まった。

 

 桜舞う今宵祭りの夢舞台。

 

 提灯の灯りに夜桜が映える。

 

 手子の掛け声とともに、

 

 車山は提灯を揺らしながら向きを変える。

 

 金襦袢は華やかに、

 

 蝋燭の灯に浮かび上がる手子のシルエットが美しい。

 

 試楽祭の夜車山は神社前と駅前に分かれ、

 

 市街地を巡行の後、

 

 それぞれの町内へ帰ってゆく。

 

三層構造の巨大な車山が纏う提灯は曳山祭りの至宝である。

2016年4月 愛知県犬山市

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犬山祭2016 其の三

2016-04-08 20:56:45 | 犬山祭

新聞報道によれば二日間で30万人を超える観光客が訪れたそうだ。

 

曳山のことを犬山では「車山」と表記して「やま」と言い慣わされている。

 

車山を曳く者は「手子」と呼ばれている。

 

「祭り力」という言葉があるならば、

 

その言葉を具現化してくれるのが手子の心意気だ。

 

5トンを超える車山を手子頭の号令一下、一気呵成に担ぎ上げ、

 

そのまま前後に車山の方向を変え、さらに担ぎ上げたまま後ろづさりに曳く。

 

これが「ドンデン」と呼ばれる手子の見せ場。

 

曳山祭りの多くは綱を持った大勢の曳手が参加する形態であるが、

 

「犬山祭」の祭り力は30人にも満たない精鋭の手子に委ねられる。

 

昔は近隣の村から力自慢が町内ごとに契約を結び揃えられた。

 

現在も「犬山祭」に魅せられた若者が祭り力を見せつけてくれる。

 

見せ場を終えた後の一杯は最高なのである。

2016年4月 愛知県犬山市

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犬山祭2016 其の二

2016-04-06 21:21:48 | 犬山祭

 13輌の車山が「針綱神社」を目指し動き始めると、

 

 町のあちらこちらで非日常の光景が展開される。

 

 全ての車山に密着することは至難の技だ。

 

 だから、毎年同じ時間にお気に入りの場所で祭り気分に浸る。

 

 昔からのジンクスで、

 

 祭りの期間中どこかで雨が降ると言う。

 

昔は男子しか登れなかった車山ではあるが、今では女子が積極的に参加する。

 

 伝統の金襦袢が祭りを華やかに盛り上げ、

 

 満開の桜が祭りに風情を添える。

 

 主役を務める手子の凛々しき姿は、

 

祭りの心意気でもある。

 

 城前広場に車山が集結を終える時刻、

 

 祭りの熱気は最高潮に達する。

 

 集結した絢爛豪華な13両の車山。

 

 「国指定重要無形民族文化財」の肩書が光る「犬山祭」は、

 

 今年「ユネスコ無形文化遺産」の登録を目指す。

2016年4月 愛知県犬山市

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犬山祭2016 其の一

2016-04-04 21:57:13 | 犬山祭

早咲きの枝垂れ桜が葉桜になる頃・・・

 

御城下の桜は満開の時をむかえる。

 

城下町犬山が最も華やぐ時節、

 

こいつが目を覚ます。

 

俗に「犬山型」と呼ばれる三層構造の優美な車山が城下町を練る。

 

その数なんと13輌。

 

眠いよ~ お菓子ないの? 子供たちの無邪気な本音だ、この後お菓子が下山に持ち込まれた。

 

 「犬山祭」の朝は早い。

 

午前8時に交通規制となり車山は動き出す。

 

手子は車山運行の実働部隊。

 

手際よく手順に従い作業が進められてゆく。

 

まずは町内にお披露目。 

 

 江戸時代から続く「犬山祭」は今年で382回目となる。

 

 不安定な花曇りの空模様ではあるが、

 

 近年は国内はもとより海外からも多くの観光客が訪れる国宝城下で、

 

 絢爛豪華な祭り絵巻が幕を開けた。

2016年4月 愛知県犬山市

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第381回 犬山祭 其の三

2015-04-10 18:59:43 | 犬山祭

試楽祭の夜車山行事は城前広場と駅西ロータリーで午後6時30分より始まる。

 

雨に備え提灯を灯すのは駅西ロータリー組の5輌のみ。

 

本楽祭は終日雨が予想されるため夜車山の巡行は今宵限りであろう。

 

365個の提灯が揺れ・・・

 

屋根には保護シートを被り大赤幕もビニールシートに覆われた夜車山が動き出す。

 

夜車山の出発セレモニーが終わり駅前通りを西へ。

 

敢えて地元目線で語れば・・・

 

最も夜車山の風情を感じる場面は・・・

 

人出の多い巡行コースから曲がった旧市街地の路上。

 

絢爛豪華で豪快無双の祭りが見せる穏やかな表情。

 

暗闇にチロチロと蝋燭の灯が揺れ、その暖かい色彩は幻想的である。

 

ここまで来ると観光客は少ない、予想していた雨が落ちてきた。

 

寺内町「老松」が山蔵へ急ぐ。

 

お囃子が暗い通りに響きわたる、夜が更けても子供たちは元気だ。

 

山蔵に向かって最後の車切。

 

巨大な車山は幅寄せも難しい、テコは渾身の力を振り絞る。

 

試楽祭の行事が終わった。

 

また、来年を楽しみにしております。

2015年4月 愛知県犬山市

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