近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

沖縄の歴史・文化 沖縄の食文化・“ヤギ料理”とは!

2008年03月18日 | 歴史
沖縄の肉用ヤギ(ヒージャー)は、15世紀以降に中国や朝鮮から日本に渡ってきた後、九州・沖縄地方で飼養されていたと云う。比較的小柄なヤギの子孫は現在、沖縄在来ヤギ・屋久島ヤギとして健在。

乳用ヤギは、寛永年間にペリー提督が来日の際に飲用として持ち込んだものが始まりとされ、明治時代には主に、搾乳ヤギ業者などが輸入飼育を開始した。

明治末期になると、民間でもヤギ飼育熱が高まり、政府の奨励策によって、スイスやイギリスなどから輸入され、より多くの乳を出すヤギへの改良が進められたらしい。



写真は、沖縄在来ヤギ。

食糧事情が極度に悪化した戦後の日本では、粗末なエサでも飼育できるヤギの乳が貴重なタンパク源としてさらに評価され、昭和32年頃には、ヤギ飼育ブームへと発展したと云う。

特に沖縄では、元々食糧事情が台風・旱魃など自然環境に左右されやすく、食糧の安定確保のため、庭先にヤギ・豚・鶏などを放し飼いにできたこともあり、自家用にヤギを飼育いる家庭が多かったらしい。

しかし最近では、日本本土も含め食糧事情の好転や、食の多様化、農村部での高齢化問題、中山間地の有効利用などでヤギの飼育頭数は激減していると云う。



写真は、沖縄産のヤギ食用肉。

沖縄では、以前はヤギに対するニーズが高く、結婚式など祝い事があると、飼っていたヤギを親戚一同に振舞ったり、村のイベントなどでは必ず“ヤギ汁”の屋台が出るほど、なくてはならない存在であったらしい。

ヤギ肉は赤身が多く、ヘルシーとされていた。
叉ヤギ乳の栄養価は高く、肉は強壮剤として薬のように珍重されていた。

沖縄には、現在でもヤギ料理専門店が存在し、主な料理法には刺身と汁物などがあるが、臭みが非常に強く、沖縄では生姜やヨモギで臭みを消して食べると云う。

高血圧・失神・鼻血などを起すこともあるらしく、昨今の健康志向から敬遠されているのかもしれない。