全英連参加者のブログ

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一人にかけられる時間

2018-10-25 04:00:00 | 教師の仕事 2018

 こんなことを、4月当初生徒たちに話した。

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 「学校は年中無休、朝夜どんな時間に電話をしても、先生と話しができる。

 世の中にはこんなことを考えている人がいる。これは大間違いである。そんな人が多いから、僕たちは生徒とじっくり話しをする時間がとれない。
 こんなご意見も飛んでくる。

 「放課後じっくり話しをすればいい。

 これも大間違いである。生徒一人にかけられる時間はどれくらいか、わからない人の発言である。

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 生徒は週5日間登校する。
 8時半から15時15分(6限終了時,週4日)、16時15分(7限終了時,週1日)は、基本的に授業時間である。なにかじっくり話しをする時間ではない。休み時間に生徒を呼び出しても、10分では何もできない。昼休みも同じで、どんなに生徒のためであっても、昼食時間はNGである。下手をすると人権問題だ。

 放課後も義務教育と異なり、高校は通学範囲が広い。そんなに遅くは残せない。きちんと帰宅させるのも学校の仕事なのだ。なお、僕たちの昼休みは、勤務時間に含まれない。所外でお昼ご飯でも何ら問題はない。でも、それすら問題視される。繰り返しになるが、僕たちの勤務時間は8時半から17時の、7時間45分である。昼休みの45分は勤務時間ではない。
 現任校では月曜日が7限授業、それ以外は6限授業である。担任はそのあとHRと清掃指導がある。どんなに急いでも、それぞれ15時30分、16時30分にならなければ、体があかない。実質的に時間が確保できない。そこから17時までが面談時間である。

 月曜日
 放課後16時30分から17時=30分
 火曜日
 放課後15時30分から17時=90分
 水曜日
 学年会議日。毎週必ずある。zero分
 木曜日
 2週間に1度、職員会議がある。会議日はzero分。
 職員会議がない場合、研修会がはいることがある。
 ・・・それらがなければ2週間に一度、15時30分から17時=90分
 金曜日
 放課後15時30分から17時=90分

 仮に放課後の時間全部を生徒との進路相談、その他諸々に割くとする。一人にかけられる時間はどれくらいだろう。計算してみる。
 職員会議のある週は210分、職員会議のない週は300分。平均すると255分である。クラスには40人生徒がいる。割り算をすると一人平均で週に一人6分半である。どれほど「生徒一人一人を大切に」、「Every student matters.」と考えても、一人6分半。これでそれぞれの生徒の進路希望はもちろん、それ以外の様々なことを把握できると考える人間がいるとしたら、、、
 ・・・悪口になるのでやめておこう。

 今年、この時間不足状態を朝7時からの「早朝2者面談」でなんとか補った。でもこれ勤務時間外である。時間調整をしていい(業務に支障がなければその分、退勤時間を早めてもいい)と言われても、それすらできない。

 やはり根本的に何かがおかしい。

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