全英連参加者のブログ

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bjとJBL新リーグ創設へ

2010-04-29 05:54:00 | 全英連参加者 2010

 日本バスケットボール協会は21日、協会傘下の日本リーグ(JBL)と国内男子プロのbjリーグを統合し、2013年度の新リーグ設立に向け、東京都内で両リーグの代表と覚書の調印式を行った。
 3者は今後、「次世代型トップリーグ創設準備組織」を設置し、新リーグの運営方法など統合に向けた話し合いを進める。

 調印式出席者
 日本協会の麻生太郎会長
 bjリーグ河内敏光コミッショナー
 JBL伊藤善文理事長

***** *****

 本決まりのようだが、ちょっと考えてみたい。
 2010-2011シーズン(今年秋のシーズン)、bjリーグは16チームである。一方プロ・アマ(企業セミプロかな)混合のJBLは8チーム。また、bjは2012-2013シーズンからの参加希望申し込みが6件あり、このうち2チーム程度が新規加入すると18チームにもなる。プロ化先輩格のサッカーJリーグ(1部J1)並のチーム数である。両リーグのすべてのチームが次世代トップリーグに参加できるとして、トップリーグと名乗るのであれば、JBLチームがした方がいいと感じることを書いてみよう。プロとしてはbjがJBLの先輩格だと思うからだ。

 企業名のないチーム名
 単独企業の企業セミプロから、ホントの意味でプロになる。本拠地に根を下ろし応援してもらうには、地域名を名乗り、企業名は外す。プロならば、MUSTである。
 プロ野球ですら、パ・リーグは全球団(オリックスも来年度から)地域名が球団正式名称に入る。独立リーグですら(失敬)チーム名は地域名+ニックネームである。
 Jリーグは、Verdiをのぞき、発足当初から企業名をチーム名にはいれていない。
 企業名+ニックネームでチームを作る(企業スポーツ)形式は、プロであること(プロとして扱われること)を望むならば、もはや時代遅れなのだ。そのような名称のスポーツチームが、企業イメージ向上に資する。だから、チームを維持する。けっこうなことではあるが、ちょっと不況になればあっという間にスクラップになる。それこそがプロでない(企業セミプロ)チームの宿命であり、長期的に見れば選手の活躍する場を狭めることにもなる。
 何故か。

 Jリーグ各クラブには、地元自治体の応援がある。浦和レッズのように出資者(さいたま市の公金である)の場合もあるが、それ以外でも地元自治体の名前を名乗っているからこそ得られる、間接的な応援も見逃しがたい。旧大宮市の大宮アルディージャも、もしも「NTTアルディージャ」だったら、スタジアムをさいたま市が改修することに市民が賛同し、議会が可とし、税金投入ができたか疑問である。

 プロクラブは運営会社が運営責任を持つものだが、「所有権(生殺与奪)」を、運営会社は自由に行使できない、奇妙な存在なのである。そして滅多なことではやめられないものなのだ。横浜フリューゲルスの消滅時、大阪近鉄バファローズのオリックスブルーウエーブとの合併時、いずれの場合もチーム(所有者の論理)と、それを応援するものの感性の相異が明らかになった。所有者は平時には何も感じない。でも、チームの消滅・合併時のような有事においては、だれが応援してくれていたのか、だれを結果的に裏切ったことになるのか気がつくのである。その代償はかなり大きく、イメージダウンは見逃しがたい。僕はそれがわかっていることの証明(声明、ファンとの約束)が地域名がチーム名に入っている(企業名は入っていない)かどうかだと思う。そして、Jやbjのやり方は正しく、カッコいいことだと思っている。勘違いをしてはいけないことだが、これはただのチーム名(商号)の問題と矮小化してはいけないことなのだ。プロのチームは競技力だけで成り立つのではない。チームを維持し、競技力を向上させる運営会社の運営能力・マインドがプロレベルになれるのかどうか、非常に大きな問題である。それがイヤならば、わからないならば、アマチュアでとどまるべきである。
 今シーズンのJBL参加チームの名称を見てみたい。これらのチームを応援している方に何か思うところがあるわけではない。
 〇レラカムイ北海道、リンク栃木ブレックス
 リンク栃木ブレックスは、リンクの部分が運営会社の名称。僕はチームのことはよくわからないけど、レラカムイ北海道は非常にbj的な感じがする。無条件にカッコいい名前だと思う。
 〇日立サンロッカーズ、東芝ブレイブサンダース、トヨタ自動車アルバルク、アイシンシーホース、三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ、パナソニックトライアンズ
 全チーム、そうそうたる親会社である。日本を代表し、世界に挑戦・通用する間違いなく超がつく一流企業ばかりである。bj各チーム運営会社から見たら、親子ほどなんてものではなく、ゾウとアリほどの大差、比べるのも恐ろしいほどである。一部親会社が違うが、柏レイソル、名古屋グランパス、浦和レッズ、ガンバ大阪でできたことが、JBLにできないはずがない。そう信じたい。

 本拠地の確立
 JBLは現在8球団、今シーズンは以下の都道府県に本拠地を置いている。
 北海道、栃木県、東京都2、川崎市・横須賀市、愛知県2、大阪府。
 北海道や栃木県はともかく、東京都と愛知県に2チームでは、バランスが悪いだろう。仮にbjとJBL全球団がそのまま「新トップリーグ」に参加、カンファレンス(ディビジョン)を再編成するにしても、しないにしても、いずれにしても本拠地の確立がMUSTである。現在の本拠地を考えると、以下の通りである。
 東京都が3チーム(東京アパッチとJBL2チーム)、愛知県(名古屋市と刈谷市)が2チーム。大阪府が2チーム(大阪エヴェッサとJBLチーム)これはどうにかしないといけないのではないか。もちろん「〇〇〇〇ダービー」とか同本拠地のクロスタウンマッチもいいけど、以前のNPBように関西4チーム(阪神、阪急、南海、近鉄)、関東6チーム(巨人、ヤクルト、日ハム、西武、ロッテ、大洋)のようになると、やっぱり問題である。大都市偏重とまでは言わないが、やはりバランスが問題である。そしてその場に残るのならば、そこにどのように根を下ろし生きていくか、わからなければいけないだろう。
 bjチャーターメンバー6チーム、その後の新規加盟チームも、プロスポーツチーム(クラブ)がなかったところも含めて本拠地都市、地域に根を下ろすことに血眼になった。だからこその、bjリーグの強さ(sustainability)である。運営資金の規模(経費)が違うとか、プロがなかったところだから通じたとか、JBLのファンの方のご意見はよくブログで見かける。でも、プロは応援されることが重要なのである。頼みもしないのに自腹でチケットを買って、身内がたたかっているかのごとく、必死で応援してくれる人がいることが大事なのである。僕も埼玉ブロンコスや大宮アルディージャのことは気になる。心配でならない。もしも「埼玉」・「大宮」でなかったら、こんなことには絶対なっていない。生活の一部分になっているかどうか、地域を代表してがんばってくれていると思えるかどうか。そのように思ってもらえるように不断の努力ができるのかどうか。それがプロである。運営会社(親会社)のためにたたかうのではない。
 本拠地の確立は、名称の問題と不可分の大問題である。これも企業セミプロ状態を脱し、真のプロになるためにMUSTなことであると思う。
 もしも琉球ゴールデンキングスが、例えば「オリオンビールキングス」とか名乗っていたら、もちろん地域性もあるから応援されたかもしれないが、去年の優勝時あれほどの騒ぎには絶対なっていない。地域の新聞、地元TVで取り上げられる存在。それがプロのあるべき姿である。JBL各チームは比較的大都市に依拠する。でも、bjほどはマスコミに現れない。現れるために何をなすべきか、考えてもらいたいと思う。できなければ、アマチュアであるべきだ。

 僕はバスケもサッカーも野球も見る側である。アメリカのフットボールもNational Football League,NFLもUnited Football League,UFLも大好きである。bjを応援し、JBLにあまり興味がわかないのは、やはりプロのマインドを持っていると勝手に思えるリーグ、チームに何か惹かれるからだと思う。「次世代型トップリーグ」の発足まで、折に触れて、この話題は書き続けることになるだろ。

 がんばれ埼玉ブロンコス!!!

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