少々ためらいを感じながら鑑賞
僕は1984年の「デューン/砂の惑星」を劇場で見ている。今回の作品を見るために、この作品について調べたところ、日本公開は1985年3月30日の公開。感想は..... ほぼ何もないのだ。ただ長い、残念な感想だ。面白い、つまらないの感想もない。だから本作を鑑賞するのは、少し怖いことだった。
ただ、前評判はいい。見るならばDolbyCinemaでと考えて、いつものMOVIXに出かけた。
人類が地球以外の惑星に移り住み宇宙帝国を築いた未来。皇帝の命により、抗老化作用のある秘薬「メランジ」が生産される砂の惑星デューンを統治することになったレト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)は、妻ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)、息子ポール(ティモシー・シャラメ)と共にデューンに乗り込む。しかし、メランジの採掘権を持つ宿敵ハルコンネン家と皇帝がたくらむ陰謀により、アトレイデス公爵は殺害されてしまう。逃げ延びたポールは原住民フレメンの中に身を隠し、やがて帝国に対して革命を決意する。
【原作未読者の雑感】
ひたすらストーリーに集中:キャスト<ストーリー
惑星デューンはハルコネン家が支配していたが、ハルコネン家は皇帝命令により撤退。アトレイデス家が統治を引き継いだ。 この撤退には裏があり、あらそいが起きる。多くの人が死ぬ。ポールと母は砂漠の民であるフレメンに受け入れられる。 |
ものがたりの骨格はこうなる。初期タイトルはDune: Part One、少なくとも2部作として制作されるもの。長大ななものがたり世界のイントロダクションのように感じた。
砂漠の惑星デューン
砂漠、どこまで進んでも砂漠。ものがたりの中では水、雨のシーンがほぼない。水がとても貴重であることがわかる。でも、「日本人うけ」はない感じだ。ものがたりの世界が砂漠なのは理解できても、心情的、生理的にきつい。
エンドクレジットを見ると、ヨルダン、ドバイの地名が認められた。おそらく中東のどこかの国で撮影と、思いながら見ていたが、当たりである。
見間違えでなければ、デューンには月が二つあるようだ。
科学の設定レベルが不明確
アトレイデス家の持つ星から、デューンに公爵、妻、息子のポール、そして軍団(家臣?)が移動する。その他ハルコネン家の軍団の姿も描かれる。超巨大な宇宙船も登場する。惑星間航行ができる科学技術のある未来。もう少し見たい気がした。でも、その印象がmovieではなくpicture、動きがあまり感じられない、大きな絵に見えた。
これだけの科学力があるのに、基本的な武器は刀である。ピストルの類いはほぼ登場しない。何か「飛び道具は卑怯」のような、「文化的制約」が存在するのかもしれないが、わからない。
Voice
相手に向かい声に出して命令する。すると相手は命ぜられた行動をしてしまう。ものがたりではポールと母親がこの技(能力)を持つ。
10191年
SFとして紀年法を明示するのは是か非か。近未来の作品ならば30年後位の設定を見ることがある。1,2世代後の未来。作品を見る者が、自分の生きている間に見れそうと思える設定である。
本作は10191年という年代設定。西暦ではなく、ものがたり世界独自の紀年法のようだ。調べてみると、西暦に置き換えると20000年よりもさらに未来らしい。
どうして帝国
本作、スターウォーズ、アシモフの銀河帝国シリーズ。人類は宇宙に進出し、そこに定着すると、なぜか帝国になる。
後編(Part Two)でどうなるか
ポールの革命は成就するか。ポールは自分が勝利すれば、皇帝がしているように色々できるということを述べているが、それは皇帝制と同じである。Part Oneで設定したことがら-見えたこと,伏線-をどう回収していくのだろう。
なお、Part Twoの制作が本作公開後正式決定。公開は’23年10月予定。本作の評価は、後編ができて、それを見てからにする。