’22年開業をめざし、栃木県宇都宮市のJR宇都宮駅から、隣接する芳賀郡芳賀町までの間を結ぶ路線。
既存の路面電車の延伸開業でも、ルート変更でもない新設路線。15日執行の宇都宮市長選挙でも争点化された。ここ1,2年YouTubuでも取材動画が増えている。そろそろ僕もブログに取り上げようと思う。
+++++ 基本情報 +++++
運営する会社のウェブサイト掲出情報を見ると、以下のようになる。
営業㌔は約14.6㎞、全線複線。一部優等列車(急行)運転可能なインフラである。
JR宇都宮駅東口(宇都宮市)~本田技研北門(芳賀町)を結ぶ。自動車交通との併用区間が約9.4㎞、LRVのみが走行する専用区間が約5.1kmになる。
停留場数19箇所、全停留所がバリアフリーである。
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路面電車を運営している事業者は令和2年4月1日現在18である。富山県の富山ライトレールの運営会社が、富山地方鉄道と合併。同線が富山港線となったためだ。宇都宮は営業キロで6番目。いきなり登場の長い路線である。
宇都宮ライトレールを運営する同名の宇都宮ライトレール㈱の取締役構成を見ると、以下のようになっている。
\ | 役職 | 氏名等 |
1 | 代表取締役 社長 |
高井徹 ・元宇都宮市副市長 |
2 | 取締役 副社長 |
古谷一良 ・芳賀町副町長 |
3 | 常務取締役 (安全統括管理者) |
中尾正俊 ・元広島電鉄㈱常務取締役 |
4 | 取締役 | 高橋功 ・宇都宮市建設部長 |
5 | 取締役 | 丹羽章泰 ・宇都宮商工会議所専務理事 |
6 | 取締役 | 中津正修 ・とちぎライトレール支援持株会 |
7 | 取締役 | 小林信二 ・芳賀町商工会会長 |
8 | 取締役 | 吉田元 ・関東自動車㈱取締役専務執行役員 |
1 | 監査役 | 新村健司 ・㈱足利銀行地域振興部長 |
2 | 監査役 | 福田善之 ・㈱栃木銀行法人営業部地域創生室長 |
素人目に見ても、3の常務取締役中尾正俊さん以外は、路面電車の技術面・運行面その他について専門家といえる役員構成ではない。公共交通機関の出身者としては、8の吉田元さんもそうだが、関東自動車㈱の取締役専務執行役員の肩書(関東自動車が本務だろう)を見る限り、中尾さんの仕事は大変だ。
同社の株主構成は以下のようになっている。
出資割合は1と2の行政が51%、3から9の民間49%である。
出資団体 | 出資額 | 出資割合 | |
1 | 宇都宮市 | 1億9,992万円 | 40.8% |
2 | 芳賀町 | 4,998万円 | 10.2% |
3 | 宇都宮商工会議所 | 490万円 | 1.0% |
4 | とちぎライトレール 支援持株会 |
1億1,172万円 | 22.8% |
5 | 芳賀町商工会 | 98万円 | 0.2% |
6 | 関東自動車株式会社 | 5,390万円 | 11.0% |
7 | 東武鉄道株式会社 | 1,960万円 | 4.0% |
8 | 株式会社足利銀行 | 2,450万円 | 5.0% |
9 | 株式会社栃木銀行 | 2,450万円 | 5.0% |
合計 | 4億9,000万円 | 100% |
ちょっと目につくのは7番目の東武鉄道㈱である。ライトレールの起点は宇都宮駅東口。
東武鉄道の東武宇都宮駅は同駅の西側。直線距離で1.6㌔ほどある。ネットの記事などを読むと、将来的にJR宇都宮駅を東西に横断し、東武宇都宮駅前まで延伸するというお話し(うわさ?)がでていた。
ことの真偽を探るためにニュース検索をかけたところ、5年前の「宇都宮LRT運営会社創立」(産経,’15-11-07)が見つかった。それによれば、このLRTは『JR宇都宮駅をまたぎ、西側の中心市街地と市東部の工業団地や芳賀町までの18㌔を結ぶ。優先整備される駅東側...』とのこと。
東武宇都宮線に乗り入れるかどうかはわからないが、LRTで軌間1067㎜はそのためというネット記事も読んだ。
ホントかな。
まあ、いずれにしてもあと2年で開通である。僕も時間ができているだろう。乗りに行くのが楽しみだ。