石川県七尾市にある九曜高校1年生の中見丸太(奥平大兼)は、不眠症に悩んでいたある日、学校の使われていない天文台を見つける。そこには同じクラスの曲伊咲(森七菜)がいた。伊咲も夜に眠ることができず、昼休みなどに天文台で眠っているという。不眠症という共通点を持つ二人は、天文台で一緒に昼寝をしたり、眠れない夜には二人で散歩をしたりするようになる。 |
天文台を勝手に使っていたことがばれてしまい、天文台が立ち入り禁止になりかける。それを防ぐために「天文部(仮)」復活を2人は画策する。
丸太と井咲がなぜ眠れないか、原作未読なのでわからないまま、ものがたりが進む。不眠の理由が明かされて、2人のかかえる問題・苦しさが浮き上がってくる。でも、ネタバレになるのでここでそれを書くことはしない。
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森七菜 as 曲伊咲
森さんをスクリーンで見たのは「ラストレター」以来。明るく元気(に見える)キャラクターを演じると存在感がある。本作の伊咲は表向き元気、実はものすごく重いものをかかえ、不安と闘っている。そんな伊咲が存在を認知したのが丸太である。
奥平大兼 as 中見丸太
丸太もあることから「自分が眠ってしまうと...」と恐れ、不眠症である。
2人はお互いの触れてはいけないことを避けながら、惹かれあうようになる。純愛ともプラトニックとも違う。でも、こんな接近のしかた、あるのかもしれないと思いました。
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伊咲と丸太の周りの人たち
安斉星来 as 穴水かなみ
安斉さんは事前情報あり。
伊咲と丸太の周りにいる人たち。観望会(星を見る会)実施を目指し徐々に心理的距離が近くなる。
川﨑帆々花 as 野々三奈
美術部員:観望会のポスターを描く。
永瀬莉子 as 蟹川モトコ
丸太・伊咲の同級生。何だかいつもイライラしている。
萩原みのり as 白丸結
天文部OG役。
川﨑さん、永瀬さん、萩原さんは初めましての女優さんである。三者三様いい感じ。フィルモグラフィーを見ると、いろいろ活躍している。これから注目すべきかも知れない。
他にも萩原聖人が丸太の父親。MEGUMIが伊咲の母親。田畑智子が伊咲の幼馴染の母親、でんでんが歴史資料館の館長役。
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アニメ原作の実写化作品。恐らく評価(☆の数)は、5か1にわかれるだろう。
悪い人が1人もいないものがたりかもしれない。周囲の人たちに見守られている丸太と伊咲。これからも困難に直面するだろう。でも、2人が少しずつ明るい未来に向けて、歩んで行けると感じた。僕は楽しく、ホッとできた。生徒に勧めてもいい。森七菜さん好きは必見!
(文中一部敬称略)
以下先生目線の感想
「クラスではろくに話したこともない生徒同士」というのは、少ないが有りうる。1年間一言も話さない同じクラスの男女というのは、存在する。
天文部がある高校は少ない。天文台が存在ある高校の校舎は、存在するけどかなりめずらしい。そこを勝手に使えるような大らかな学校は、現在まずない。