全英連参加者のブログ

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映像研には手を出すな!

2020-10-05 04:00:00 | 全英連参加者 2020

映像研には手を出すな! ポスタービジュアル 迷彩帽に迷彩リュックの少女・浅草みどりは、アニメが好きで、人並み外れた想像力があるのだが、見知らぬ人に話しかけられると卒倒してしまうほどの極度の人見知り。浅草の中学からの同級生・金森さやかは長身で美脚、金儲けに異常な執着を見せるタイプだ。
 2人が入学した芝浜高校は、413の部活動と72の研究会およびそれに類する学生組織がある、一言でいえばカオスな高校。
 この部活動および学生組織を束ねているのが大・生徒会。道頓堀透、ソワンデ、阿島、王が幹部として運営を司っている。そんな芝浜高校で、浅草と金森はカリスマ読者モデルの水崎ツバメと出会う。


 アニメ化をなんとNHKが手を出し、放送した「映像研... 」の実写化。アニメ版は主人公浅草みどりのCVを伊藤沙莉さんが担当、あまりにはまりすぎていて驚かされた。本作は浅草みどりを斎藤飛鳥さんが演じている。
 浅草みどりと金森さやか、水崎ツバメの3役は乃木坂46の3人。金森・水崎を演じる梅澤美波、山下美月のことを僕は全く知らない。見に行くかどうか考えたが、ポスタービジュアルとアニメを見比べて、何となく「大丈夫」と思えた。
 9月最後の映画鑑賞は面白さを求めて、「映像研には手を出すな!」を見ることにした。

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 実写の限界、実写ならではの世界
 映像研の三人

 浅草みどり starring 斎藤飛鳥
 原作の浅草みどりは、小柄で丸っこいイメージである。イメージとしては伊藤さんに近い。斎藤さんはそうではない。それがみどりに見えるかどうかは、非常に大事な要素だろう。いくらがんばってみても、限界はある。そんなことを考えて見に出かけた。結論から言うと、案外それらしい。あまり違和感なく、ものがたりに没入できた。
 本作ではところどころ実写をCGがカバーしている。TVアニメでは色調の薄い感じがよかったが、本作もいいと思う。
 斎藤さんをスクリーンで見るのは、「あの頃、君を追いかけた」以来だから2年ぶりになる。比較はできないものがたりだが、存在感はさすがである。

 金森さやか starring 梅沢美波
 原作に近い感じは梅沢さんの金森さやかだろう。さすがにアニメほどやせぎすではないが、台詞回し、立ち振る舞いで金森に見えた。

 水崎ツバメ starring 山下美月
 カリスマ読者モデルという設定だが、浅草、金森のキャラにやや負けている。ツバメは両親が俳優で、実は相当のお金持ち。父親は娘がアニメーターになることを反対している。

 何だかもったいない配役
 阿島九(福本莉子)
  大・生徒会 斬り込み隊長
 小林(赤楚衛二)
  ロボット研究部
 百目鬼(桜田ひより)
  音響部
 晴子(浜辺美波)
  気象研究部

 事前にウェブサイトで確認しただけでも、僕が知っている若手の人たちが多い。
 ふりふらの4人のうち3人がでている。福本さん、浜辺さん。ずいぶんイメージが違う。赤楚さんはそれほど印象の違いはない。作品が俳優さんにあたえるイメージの力は大きい。役になりきる俳優さんの力もすごいものだ。個人的には浜辺さんもっとでてくるとよかったのかな。桜田さんは、僕が今までに持っていた彼女のビジュアルイメージの遥か彼方にいる感じ。

 何だかdeja vuなふたり
 水崎ツバメのママは松本若葉さん。パパは山中総さん。申し訳ないがどちらも知らない役者さん。とてもおかしな感じ方だが、松本さんはSKE48の松井玲奈さん、山中さんは徳永英明さんに見えた。松本さんが最初にスクリーンに出てきたときは、ホントに見間違えた。

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 浅草氏、金森氏、水崎氏
 映像研は部員同士「くん」「さん」やニックネームで呼ばない。呼びつけにもしない。自分にも似たような経験がある。
 僕は高校時代放送部、部長がお昼の放送担当を発表する時、「D〇〇氏」、「A〇〇氏」としていた。Dはディレクター・放送時機械担当、Aはアナウンサーのこと。複数いる場合、「Aスズキ氏&サトウ氏」のような使い方になる。書き言葉だけではない。話し言葉も同じである。学年は関係ない。放送用務以外の時は、同級生は〇〇氏、下級生は〇〇と呼んでいた。下級生は返事をする場合、部長は役職名、それ以外は全部〇〇先輩だった。
 同級生同士は呼びつけかニックネームの場合と、〇〇氏の使い分けがある。何か頼み事がある時などは〇〇氏が標準。こんな感じである。

 『〇〇氏、ケーブル取って!

 3人が〇〇氏と言うたび、昔の記憶が蘇り、むずかゆい感じがした。


 面白さはある。でも、大笑いは少ない。
 面白さはある。伏線がなく、ぼ~っと見るにはいい作品。僕は原作を読んではいないけど、原作をいかせるのはアニメ(まで)かもしれない。
 主役3人が乃木坂の人たちで、ファンかどうかで見に行く行かないがわかれるかもしれない。でも関係ないと思う。
 芝浜高校... これだけ現実の高校から乖離すると、学校の先生(僕)でも楽しめる。

 クスッと笑える作品かもしれない。(文中一部敬称略)


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