tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

椿花ガーデン

2018-03-26 21:57:12 | 椿 名木・名園



ツバキは饒舌だ。いや、むしろ姦しい。
春の日のあふれるツバキの園を写真に撮ろうとすると、つやつやと光を帯びるツバキの葉たちが、あれこれと自己主張をしてくる。
まるで、葉たちが私を撮れと一斉に催促してくるよう。
我の強い葉に隠れて、プリマドンナの花たちはその印象を弱めてしまう。

花を大きく中心にすれば、写真としては成立する。だけど、いつもの見飽きた写真にならざるを得ない。花の図鑑のような日の丸構図。

椿花ガーデンのツバキたちも超元気だ。撮影中にツバキの葉たちがささやく、いろんな言葉が聞こえてくる気がする。ツバキには見ごろがあっても、花の満開の時期はないそうだ。次から次に、花が落ちてはつぼみが開く。一斉に咲くことはない。

大島でツバキの花を撮っていて鳥肌が立つほど感動を覚えるのは、朝の光で撮る大島公園のツバキたちだが、椿花ガーデンのツバキたちは、写真を撮っていて思わず笑いを押さえきれなくなる。花も葉っぱも饒舌だ。彼女たちの語りかけを聞いていると心が弾んでくる。ついつい、そんなことを思ってしまう。