tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

「恋に落ちる1」

2012-08-18 20:24:35 | 日記

 

終電に近い電車。眠ってしまって目を覚ますと、窓の外には田んぼが続いていそうな真っ暗な闇が続いている。降りるべき駅はとっくに乗り過ごしてしまったようだ。
今どこなのか、確かめようにも、手がかりは何一つない。
乗った時は、かなり乗客がいた電車の車内だが、今は横一列のシートの両側に1人か2人が座っているだけ。ぼくの隣で船を漕いでいるOLも、きっと乗り過ごした一人かもしれない。

そのOLが船を漕ぎながら、頭をぼくの方に傾けてくる。肩に触るか触らない微妙な位置で、殺気を感じるのか姿勢は元に戻る。だが、十分に彼女の長い髪はぼくの鼻先をくすぐっている。
なんどかOLの頭が傾いては戻りをしていたのだが、とうとう肩に。
最初は遠慮がちに、そしてだんだんと重くなっていく。
正直言って悪い気はしなかったので、しばらくそのまま乗っていた。次の駅が来たら否応でも降りなきゃいけない。彼女もそれで起きて乗り過ごしたことに気がつくのかもしれない。あるいは、彼女の降りる駅はまだ先なのか。。

彼女はどこで降りるんだろう・・・そう思った俺が体を動かしかけると、
「動かないで・・・」
と、目を閉じ頭を肩に乗せたまま女性がそう言うのは、だいぶ前にネットで見かけた話だ。

「どの駅で降りるの?」と聞くと、「落ちる駅?」と返してくる。
「違うよ、落ちる駅じゃなくて降りる駅」
「降りる駅が落ちる駅だよ」
彼女から意味不明な答えが返ってくるというもの。

ひょっとして、自殺でもするんじゃないかと思って気になったので、彼女に「落ちちゃいけないよ」と男は言う。
すると彼女は「貴方が降りたら私は落ちる」と脅迫めいたことを言ってくる。
仕方がないので「じゃあ降りないよ」と言うと、彼女は嬉しそうに「ありがとう、約束だよ。破ったら貴方も落ちてね?」と言う。

ここで、ネタバレすると、”電車が揺れた時に、彼女の不可解な言動のすべてを男は理解する”というもの。
・・・恐くね?




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