山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

唐松岳・不帰嶮(2-5)

2009-10-14 | 北アルプス
タカネヤハズハハコ
ヤマハハコの仲間で、別名:タカネウスユキソウといいます。
蕾の時は赤い色をしています。
高山に咲く花は風が強いので、あまり背が高くありません。
これもせいぜい10cmくらいでした。


鑓ヶ岳

鑓ヶ岳にガスがかかっています。
このあたりの山は砂岩でできていて遠くからみると雪のように
みえます。
風化も激しくザラザラしています。
この山を越えれば白馬岳に行けます。

登山道

歩いてきた方向を振り返ってみました。
天狗山荘で秋田からきたグループと一緒になったのですが、
まだ姿がみえません。
白馬岳山荘まで行くといっていました。




右下をみると大きく落ち込んでいます。
大きなカールを描いていました。
ここに雪が降り積もり、豊かな植物を育ててくれるようです。
もうたくさん積もっている頃だと思います。

鑓ヶ岳

少しガスがとれて鑓ヶ岳が姿を現しました。
数年前に白馬の大雪渓を登り、白馬岳山荘に泊まって
白馬三山を縦走しました。
風が強くて杓子岳の頂上では立っていられないくらいでした。
鑓ヶ岳も無事に通過して降りてきました。
8月末でしたが、高山植物がたくさん咲いていました。
こちらからだと右の尾根を登って行きます。



前方に人が見えます。
この先が分岐になっています。
ここを右に降りれば白馬鑓温泉小屋です。
我々はこちらに向かいます。
一緒に歩いてきた2人の女性は白馬岳山荘に向かいます。

分岐

分岐にはこんな標識が建っています。
ここまで天狗山荘から40分でした。
ここで2人の女性と手を振って別れました。
笑顔がステキなお嬢さん?達でした。

大下り

分岐から先は大きな下りが続きます。
足場が悪く、バランスをとるのがたいへんです。
小さな石がたくさんあり、うっかりすると滑ります。
ガスが下から上ってきていました。


カンチコウゾリナ

別名:タカネコウゾリナともいいます。
高山の砂地や岩場を好むようです。
「寒地髪剃菜」と書きます。
黒っぽい総ホウ茎に剛毛が生えています。
この毛で寒さをしのいでいるようです。




右に大きな斜面が広がっています。
スキーがあれば一気に滑り降りることができそうです。
ガスがますます濃くなって白馬鑓は見えなくなりました。
彼女達も「霧の中の少女」になったようです。

登山ルート

我々が降りて行くルートが見えます。
下の広くなているところが「大出原(おおでっぱら)」と
呼ばれているところです。
とりあえずあそこまで歩きます。

お花畑

降りてくるに従ってたくさんの花がでてきました。
これはハクサンボウフウの群落です。
もう花の時期はとっくに終わっているのですが、
ここでは我々を待っていてくれたようです。
あたり一面真っ白でした。


稜線

振り返るとガスが取れて稜線がよく見えます。
彼女達が歩いている姿が見えました。
手を振ったのですが、向こうからは見えなかったのかも
知れません。


チングルマの穂

さすがにチングルマは花が終わって穂になっていました。
この姿から稚児車(チングルマ)と名付けられました。
これでもバラ科の植物です。
風に吹かれて本当に回っているようでした。