山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

唐松岳・不帰嶮(2-4)

2009-10-13 | 北アルプス

天狗の頭

天狗の頭に到着しました。
小屋をでてから、5時間30分でした。
ここは少し広くなっています。
甘いものでカロリーと水分補給をしました。
真夏と違って体があまり水分を要求しませんが、
少しずつ補給するほうが疲れないようです。


ガス

これから向かう方向です。
ガスが右のほうから勢いよく流れてきています。
あっという間に山が隠れてしまいます。
夏山ではよく見られる現象です。

タカネシオガマ

石の間から小さな花が顔をだしていました。
背丈は5cmくらいですが、その割りに花が大きくみえます。
よくみたら、タカネシオガマでした。
シオガマの中で一番高いところに咲く花です。
普通はもう少し低いところで自生しています。
風が種を運んできたのでしょうか?
周囲を見渡してもこれだけしかありませんでした。


剱岳

右手奥に剱岳の姿がみえます。
稜線には雲がたくさん湧いています。
9月だというのに夏を思わせる雲でした。



更に右に目をやりました。
同じ高さの雲が山にかかっています。
夏山ではよく見る雲です。
まだ夏と秋が混在しているようでした。




正面に大きな山が見えます。
この右奥に「白馬鑓ヶ岳」が見えるハズですが、
生憎雲に隠れていて見えません。
そのうち、機嫌がよくなればベールを脱いでくれると
思います。



やがて小屋が見えてきました。
天狗山荘です。
丁度12時だったので、ここでお昼です。
唐松山荘を出発してから、6時間歩きました。

花の競演

小屋の手前に花が群生していました。
黄色いのはミヤマアキノキリンソウ、紫色の花はイワギキョウ、
右の赤茶色の花はヨツバシオガマですが、花は終わっていました。


天狗山荘

この小屋にはまだ泊まったことがありません。
営業は6月下旬から9月下旬までのようです。
左が食堂になっています。
私はパンを持っていたので、それを食べました。
中でソーメンも食べられるようです。
仲間の何人かは食べていました。


雪渓

30分ほど休憩して出発です。
登山道の脇には雪渓が残っていました。
もうこの雪は解けません。
この上にまた新しい雪がに積もります。
北アルプスにも雪が降ったという情報があります。
このあたりも真っ白になっていることでしょう。

ハクサンボウフウ

ハクサンボウフウが咲いていました。
シシウドに似ていますが、葉っぱが違います。
この花は雪解けと共に咲き出す花です。
一生懸命咲いているようでした。


ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマが群生していました。
葉っぱが4枚輪生しています。
花は独特の姿をしています。
ここでは寒いのかたくさん固まって咲いていました。
これも夏の花です。
大サービスしてくれたようです。


シロウマタンポポ

ミヤマタンポポの変種です。
一番高いところに自生しているタンポポです。
白馬岳周辺に多いので、この名前がついたようです。
近くには綿毛になった姿もたくさんありました。
平地でみるタンポポよりかわいく見えました。


ウサギギク

この夏、何度も出会いました。
カナダでも出会って驚きました。
葉っぱがウサギの耳に似ているので、このように呼ばれます。
1本だけ独立して咲いている場合が多いのですが、
ここでは群生していました。
今頃は雪の下になって静かに眠っていることだと思います。