彦四郎の中国生活

中国滞在記

福建省福州の冬始まる―冬の亜熱帯の気温は4℃〜30℃までの気温差も―常緑樹木の中にも

2019-12-12 19:04:26 | 滞在記

 12月上旬になって亜熱帯地方の福建省福州も朝夕晩は急に冷え込んできた。先週1週間は日が落ちると冷え込みがきつくなり、12月5日の朝8時頃、大学の気象観測所の電子気温は6℃を表示していた。日中の最高気温は12℃くらい。6カ月以上が夏なので、日本のような部屋全体が温まる暖房器具は販売がほとんどされていないので、高校生時代の下宿で足元だけを温めた小さな電気ストーブだけで寒さを凌いでいる。それだけではだめなので、室内でもパッチをはいて、ホカホカカイロを背中に貼って、厚着して過ごしている。

 ところが今週は、早朝は10℃くらいとやや寒いが、日中は30℃まで気温が上がってクーラーが欲しくなる。でも日が落ちると、急激に冷え込んで 1時間くらいたつと13℃くらいまで下がる。だだっ広い大学構内の樹木や森はほぼ90%が常緑樹なので緑に包まれる。風邪を引きやすい気候なので、ちょっと風邪気味になると「早めのパブロン」を服用し、風邪が悪化しないように気をつけるため、日本から持ってきている風邪薬の消費がとてもとても多くなり、残りが少なくなり始める。

 大学構内には竹も多いが、この季節になっても緑のまま。この秋に構内の水辺で誕生した水鳥の可愛い小鳥が泳ぎ廻っている。

 2月に入ると開花し始める椿の蕾が もう少し膨らみ始めている。2月中旬〜下旬になると開花する木蓮(もくれん)も蕾を膨らませ始めている。もうスミレの花が咲いていいる場所もあった。

 バナナの樹木は少し葉が枯れてきているが、年に2〜3回実をつける房がかなり大きくなってきていた。

 大学構内にはヤシの種類の樹木も多い。12月24・25日はクリスマスだが、日本ではクリスマスに飾られる赤い植物「ポインセチア」の高い樹木が教室棟の横に2本あり、少し赤い色に変わり始めている。年末になると、葉全部が真っ赤になる。

 常緑樹に覆われている大学構内だが、紅葉しているところもほんの少しだけだがある。そんな紅葉を目にすると、日本の四季を思ってなにかホッとする。針葉樹林の森、百日紅(さるすべり)の紅葉。

 今日の朝、大学正門から研究室のある建物に行く途中、水辺に紅葉している樹木が目に入ったのでそこまで行ってみた。プラタナスの種類の樹木のようだ。まだ低木だが、綺麗に紅葉していた。福州で見た紅葉らしい紅葉にようやく巡りあえた。

 大学食堂で昼食をとっているパキスタンやイランからの留学生たち。一昨年まではインドネシアやアフリカ系の留学生が多かったが、昨年からは中央アジアの国々の留学生たちも増えてきている。最近ではロシアの留学生も目にする。一帯一路政策の一環だ。

 大学の授業を終えて、バス乗り場に向かう道すがら、大学の第二グラウンドで学生たちがソフトボールをしていた。今年の秋に、ソフトボールなどの野球系スポーツをする姿を初めて中国で目にし始めた。大学正門近くのバス停までレンタル自転車(30分間1元=16円)を毎日利用する。教室から歩けば15分~20分間ほどかかるが、自転車だと5〜6分あまり。バス停には乗り捨てられたレンタル自転車が十数台置かれている。バスに乗車する場所まで無遠慮に数台が置かれている。このあたりの迷惑は、中国人は日本人のようにあまり考えない。バスを乗り継いで1時間20分あまりでアパート近くのバス停に到着。歩道に堂々と駐車している車。人の迷惑は考えていない。人は車道まで下りてその車を迂回する。中国の人は幼いころからこんな光景には慣れっこなので、迷惑とはあまり考えない習慣があるようだ。

 電動バイクの荷台の両側に段ボールなどの荷物を無理やりに積んで運ぼうとしている老年の人が。だがすぐに荷物が落ちてしまう。何度も何度も荷物を工夫して積みなおしチャレンジしている。このあたりは中国人の面白いところだ。無理をなんとか通そうとするのである。一種のチャレンジ精神の旺盛さは中国民族の特徴の一つかと思う。つまり、失敗しても失敗してもあまり気にしないで再チャレンジをするというところだ。

 あと半月で年末か‥‥。1月8日頃からの大学の冬休みも一歩一歩近づいてきている感もする。