彦四郎の中国生活

中国滞在記

国慶節連休期間中の日本への一時帰国、日本の秋の風情にのんびりと—彼岸花(曼殊沙華)が今年はみられるとは‥

2024-10-06 05:38:26 | 滞在記

 中国国慶節連休(10・1~10・7)期間の10月2日(火)、大型台風18号が接近していたが、福建省の福州空港からの厦門航空便(福州➡関空)は予定通りに飛ぶこととなり、日本に一時帰国することができた。そして、京都の自宅でわりとのんびりと一息ついている。3日から4日にかけて秋雨前線によるかなりまとまった雨が京都地方も降り続け、一気に秋らしい気候にとようやく変わってきた日本。

 5日(土)、気温も涼しさを感じるこの日の早朝、自宅近くの水田や畑を散歩する。8月・9月の猛暑日が続いた影響で、今年はこの時期にもなんと彼岸花(曼殊沙華)の満開の花を見ることができた。(例年ならば9月15日頃から、お彼岸の9月22日ころをはさんで9月下旬には花は枯れるのだが‥。)

 稲刈りの時期となった水田からは、京都盆地の北方に愛宕山、丹波山地、比叡山などの山々が一望できる。

 コスモスの花々も美しく咲き始めたこの季節、日本の秋の季節の風情を感じながら、国慶節のこの期間、日本で休めることのありがたさを思う。

 この地区の畑の一角にある渋谷農園では、茄子(ナス)の収穫に早朝から人が働いていた。近年、この農園でも東南アジアから働きに来ている若い人たちの姿がよく見かけられるようになった。この日の早朝は、日本人1人(男性)と、東南アジアからの若い女性2人が収穫作業をしていた。(京都市南部にあるこの近辺の野菜は、いわゆる「京野菜」として出荷される。)

 4日付朝日新聞の地方欄に、この近くの久御山町の畑の九条ネギ(京野菜)が、夜にたくさん盗まれたという記事が掲載されていた。この日、ナスの収穫作業をしていた渋谷農園の若い日本人の人に聞くと、「ああ、その人は捕まりましたわ‥」とのこと‥。同じ地区の野菜農家の人が、納めなければならない九条ネギの量が足りなくて、盗んでしまったということのようだった。なんとも‥。

 自宅近くに毎年、見事なアケビを実らせる家がある。その家の周囲15mほどにわたってアケビのつると葉、そして実がみられる。たまたまこの日の早朝、その家の人が外にいたので、「毎年、見事なアケビですね‥」と話しかけると、「このアケビは本州のアケビとは違うんですわ。鹿児島のアケビなんですわ‥」とのことだった。

 なんでも、鹿児島出身で京セラを創業した稲盛和夫さんの実家のアケビの種類のもので、稲盛さんからもらったアケビ(鹿児島の地元では「ムベ」と呼ばれているアケビの種類だそうだ。)から、種を残し、その種を発芽させて苗を作り、20~30本ほどの苗を家の周りに植えたのが始まりですわと話していた。実が熟して紫色になり、食べられるようになるのは10月下旬で、本州のアケビより1か月以上遅いようで、本州のアケビのようにバカっと割れる(自然に)ことはないとのこと。

 私の自宅の富有柿も、葉が少しだけ色づき始めている。ここ数年は毎年、150個余りの実がなっていたが、今年はとても少なくて20~30個ほど。

 午後に天気も良いので、自宅から車で30分ほどの、京都府南部にある京田辺市の山間部「天王地区」に彼岸花を見に行行ってみた。稲の刈り取り作業の光景、干されている稲、彼岸花。

 彼岸花の蜜をアゲハ蝶が吸っていた。

 路傍の野菊、栗の実‥、日本の秋の風情‥。日本の秋を楽しむ‥。

 天王地区から奈良県の生駒地区にかけては、「一石多尊石仏群」の野仏がよく見られる。一つの石にたくさんの仏が彫られた石仏群だ。

 天王地区の山を下り、普賢寺地区にある「観音寺」という寺に初めて立ち寄った。ここ南山城地区の寺には4つの国宝指定の仏像があるが、そのうちの一つ「十一面観音菩薩像」がこの寺にはあり、奈良天平期建立の寺で仏像もこの時期に作られたようだ。「家康の伊賀越え」の看板も建てられていた。1582年の本能寺の変の時、徳川家康主従は、大阪の堺から枚方、そして、ここにも立ち寄って、宇治田原や伊賀を経て三河に逃れたようだ‥。

 

 

 


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