◆前号の「アジア・キャンパス」プログラム関連の記事よりの続き。
1年間の交換学生プログラムを終え、今は日本人留学生との交流を担当する学科内の学生会長を務めている韓国人Jさん(25・国民大学4年)は、「韓国人は日本といえば植民地・強制徴用などの問題を真っ先に思い浮かべるが、普通、日本人が考える韓日関係の歴史はそんなに過去まで遡らない」とし、「日本人は主に経済交流が活発になってからの韓日関係を先に考える」と話した。Jさんは、「民間次元の交流を増やしながら、両国国民の認識を変えていくのが重要だ」と話した。
国民大学に交換留学に来ている日本人のSさん(21・津田塾大学3年)は、「強制徴用判決以降、日本にいる両親が電話をしてきて、『韓国で反日感情が高まっているが、日本人ということで不利益を受けていないか』と心配していた」とし、「メディアを通じて日本人が触れる韓国に対するイメージが、私が暮らしているここの本当の姿とは違うようだと感じた」と話した。続いて、日本国内で韓国に対する学習が必要だと強調した。Sさんは「日本社会の雰囲気のせいなのか、現在、韓日間で複雑化している歴史問題が実は人権問題ということを認識できていない人が多いが、これに対する認識の変化が必要だ」と話した。(韓国「中央日報」のキャンパス・アジアプログラム2018年11月開催関連の記事は以上)
◆韓国の世界的人気グループの「原爆Tシャツ問題」で明らかになったが、「原爆投下=日本の植民地支配からの解放」という韓国国民の歴史認識。「原爆投下という人類的悲劇」に対して「それだけの認識しかないのか」ということに、日本人として驚きもした。
中国の大学で「日本概況」の授業を何回か行うことを通じてわかったことだが、中国の大学生たちは「原爆投下」の事実をほとんど知らない。歴史認識の教育においては、ひたすら、「近現代史での日本及び日本軍の残虐性や非道性、そして中国共産党の歴史を賛美する内容」「文化大革命などの中国共産党の負の歴史については触れられず」の学校での(小中高・大学)歴史教育しか受けていない。そして、日常的な「反日ドラマ」の放映を見て育ってきている中での「歴史認識への」の影響は大きい。
改めて、日中韓それぞれの国での「正しい歴史認識」を進めていくことの大切さを思う。
これで、「韓国と日本の」日韓関係、徴用工判決問題、丹波マンガン記念館関連のブログシリーズを終わります。
最後に、「丹波マンガン記念館」に対して、日本の右翼勢力の一つである極右・超過激な「ヘイト集団」が押し寄せ、威圧行動や破壊行動などをおこなわないことを願っています。記念館を維持している李さん家族たちは、韓国の極左勢力団体の度重なる依頼によって「徴用工像」の記念館内敷地への建立を受け入れたのですが、記念館設立は、「マンガン鉱山」で働いた日朝両国民の大変な労働の様子を後世に残し伝えたいという想いで、細々と30年近く親から子へと 素朴に経営維持をしているのです。
日本の世論が今、「文政権に対する批判とともに反韓感情」も高まるのは、やむおえない事態だとも思いますが、この日本国内の対韓国世論の雰囲気に乗じて、「丹波マンガン記念館」への攻撃行動をすることも十分にありうるからです。