彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国「花」文化考❷—初夏の花々、街路樹の「芒果(マンゴー)」果実も

2018-06-11 08:24:44 | 滞在記

 「蓮や睡蓮」、そして、初夏のいろいろな花々が咲いているこの季節。紫陽花(アジサイ)も少しだが見ることができる。でもこの福州でアジサイを見かけることは少ない。アジサイは梅雨時期に雨が多い日本にふさわしい花なのかもしれない。

 名前は知らないが、赤くて可愛らしい小さな花を咲かせる樹木や紫色の花、ツワブキの黄色い花。

 亜熱帯のインドソケイの花やジャスミンの花は、高貴ないい香りがする。

 ―中国「花」文化考❷—

 花好きの中国人は「古来」、十大名花を競って選んできた。時代、地域によって違う十大名花を、1987年、全国投票でリストを作った。順に花を記すと、梅・牡丹・菊・月季(コウシンバラ)・杜鹃(ツツジ)・山茶(サザンカ)・蓮・桂花(キンモクセイ)・水仙。中国は漢字の国。簡単明瞭な漢字表現の「花言葉」もつくられた。

 花中両絶‥‥牡丹・芍薬(ボタン・シャマヤク)、園林三宝‥‥木に銀杏・花に牡丹・草に蘭、花草四雅‥‥蘭・菊・水仙・菖蒲、花中四君子‥‥梅・蘭・竹・菊、盆樹大家‥‥黄楊(つげ)・金雀(エニシダ)・迎春(レンギョウ)、花間四友‥‥蝶・鶯・燕・蜂

 宋代の曾端と明代の都卯は、友人を花に譬えたて色別したことで知られる。現代に通じる「花十友」は二人のたとえから選んだ。

 蘭‥‥芳友、梅‥‥清友、ジャスミン‥‥雅友、蠟梅(ろうばい)‥‥奇友、蓮‥‥浄友、梔子(くちなし)‥‥禅友、菊‥‥佳友、桂花(キンモクセイ)‥‥仙友、海棠(かいどう)‥‥名友、芍薬(しゃくやく)‥‥艶友

 この季節、福州の街路樹としてけっこう多い「マンゴー」の樹木の実が少し大きくなる。ここのマンゴーはとても小さい。街に多くある果物店にも並べられる。

―「友(とも)が一人、亡くなってしまった」―

 先日の朝、日本から電話がかかった。親友の山本君からだった。「久夫が亡くなった」という連絡だった。熊谷久夫(旧姓・中村久夫)君は、高校時代からの「盟友」的な友人だった。高校では1年の後輩だ。生徒会活動を二人で両輪のように取り組んだ仲間。死んだという知らせを受けて、ここしばらく、時々 久夫のことが思い出される。享年64才だろうか。