長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

珈琲塾にて、生徒さんに学ぶこと多しの日々是好日

2015-03-12 08:39:28 | Weblog

昨日は、珈琲塾だった。

新しいモカが入ったので、昨日はそれを焼いて、サイフォンで入れた。

普通のドリップよりも、香りが引き立つので、モカとかガテマラなんかは、

サイフォンで入れると、より特徴がでていいと思う。最近はピカピカした

電気で湯を沸かすようなものが流行っているけど、天真庵では、昔からの

アルコールランプ。

最近そう遠くもないとこに話題のコーヒー屋さんができて、そこで数時間

ならんで、その後についでにみたいな感じで梯子をして珈琲を飲みに

きてくれる人がポツポツ増えている。言葉が少し違っていて、

焙煎する人を「ロースター」という。ぼくもロースターとか言われたらどんな

顔すればいいのかわからへん。

新しい豆を「ニュークロップ」というらしい。先日きたモカの伝票にも

そう書いてあった。電話でその会社の社長から電話があったとき、

「なんか、かゆくなりそうないいかたやね。新米、でいいよ」

と答えた。よくお客さんに「スイーツはありますか?」と聞かれる。

このスイーツというのも、なんか胸やけしそうな響きがある。

うちには「えいちゃんのチーズケーキ」と「餡がれっと」があるけど・・・

「スペシャル珈琲」というのも、なんだか怪しげが言い方。

昔村田秀雄が新しい車を買って、お客さんに「先生なんという車ですか?」

と聞かれて、横文字が苦手な彼が「・・・デラックス」と答えたそうだ。

昔の車には、名前の後ろにそんな言葉がついていた。そんな響きに似ている。

天真庵の珈琲カップは久保さんが、白い木綿豆腐みたいな風合いの土で

つくってくれた。それがカウンターの上のみずや箪笥にぶらさがっていて、そこ

に青い元気の足跡がついている。それを見て、ある女子が「ブルーなんとかみたい」

とのたまった。「かわいいボリボリ・・・」みたいな感覚でなんでもいえばいいというもので

はない。もっと五感を働かせて、一杯の珈琲を味わってほしいボリボリなのであ~る。

さて、今日はこれから3人の美人ロースターがやてくるので、お店にいって準備しなくてはいけない。

お店の主人は「典座」(てんぞ)のようなものかもなんばん。寒い朝も作務衣をきて、拾得(じゅっとく)

のように箒で掃除をしたり、粗衣粗食で、天真を愛しながら毎日を過ごしている。

「寒山拾得」が1000年以上にわたり、日本人に愛されている「意味」がよくわかる時代を迎えつつある。感謝。