長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

ひとつごと

2011-05-21 08:29:34 | Weblog
昨日の「炭焼き名人」もそやけど、ひとつごとをやり続けている人はすごい。
途中に、迷ったり、悩んだりすることも多かったと思うけど、ふりかえって
みて、道が一本続いている、みたいな生き方は、だれでもできることではない。

今日は原田先生が宇部からやってきて、花を教えてくださる。齢80とは
思えないくらい、矍鑠としていて、素晴らしい。花をやろうと高校時代に立命
のごとく決心したけど、親に反対され、勘当されても、その道を歩み続けた。
なかなかできることではない。そのなかなかを、泰然自若とやっている生き様が、
花に投影されているし、私たちに「魂」として、伝わってくる。

華道とは、もともと、人間が神(先祖)に花を手向けた、ところから始まる。
自然の神さまに、「生かされていること」を感謝するような儀式を祖とする。
お茶も、茶室の中に花を生けたりするのは、同じような自然の流れだろう。
古人たちが残してくれたそんな素晴らしいことが、廃れていっているのは、
自然や神にたいする敬虔な気持ちが薄れているということかも。

古くからの花は、「真」を大事にしてきた。真善美の真であり、心(しん)
でもある。今回の震災で、私たちの生き方そのものの中心にあるものが、
原発同様、メルトダウンしたような様相でもある。
これから、きっと、いろいろな意味で、残された時間を縮められた気がするけど、
残された人生は、中心にしっかりとした「真」をたてて生きたいと思う。

本日、昼は「お花のお稽古」
夜は「スケッチ」
デジタルカメラより、魂のこもったものが残せると思う。

明後日は「エリカ庵」
ますますもって、「体」が資本になります。


月曜日の朝は「卵かけごはん」
夜は「クラシックコンサート」
林太郎くんも、原田先生の花を勉強する同志だ。
華やか世界に身をおく彼が「落飾」という、削っていく美学を
身につけたら、鬼に金棒かも。