名前も知らない人だけど、とある雨の降る日に、
元気なおっちゃんが、蕎麦を食べにこられた。
話を聞いていると、「照明をつくる職人」らしい。
時節柄、仕事は激減しているらしいけど、すこぶる元気な人だ。
こないだ、白井さんのアトリエから白井晟一先生が生前にヨーロッパ
から買ってきた古い街灯をいただいてきた。たぶんお城かなんかに
あったものだと思う。電気もない次代のもので、ローソクで明かりを
ともすものだ。
先週、雨の降る日に、またそのおっちゃんが遊びにきた。
咄嗟に「これを電気で明るくしてほしい」といったら、目を丸くして
「まかせろ」といって、かえっていった。
そして昨日の夕方、雨が降り出したと思って外を見ていたら、その雨男
みたいなおっちゃんが「できた」といって、やってきた。
相変わらずせっかちで、名前も聞かず、工賃の話もせず、そのおっちゃんは
かえっていった。
夜になって、周りが暗くなっていくにつれ、その古い街灯の明かりが
とうとうと照り、存在感をましていく。
きれいな女性たちが5人で蕎麦会をやってくれていたが、女性たちよりも
その街灯の顔がきになり、何度となくみとれてしまった。
「美しいもの」というのは、いいものだとつくづく思う。
雨の日の夜・・・・がまた楽しみになってきた。
元気なおっちゃんが、蕎麦を食べにこられた。
話を聞いていると、「照明をつくる職人」らしい。
時節柄、仕事は激減しているらしいけど、すこぶる元気な人だ。
こないだ、白井さんのアトリエから白井晟一先生が生前にヨーロッパ
から買ってきた古い街灯をいただいてきた。たぶんお城かなんかに
あったものだと思う。電気もない次代のもので、ローソクで明かりを
ともすものだ。
先週、雨の降る日に、またそのおっちゃんが遊びにきた。
咄嗟に「これを電気で明るくしてほしい」といったら、目を丸くして
「まかせろ」といって、かえっていった。
そして昨日の夕方、雨が降り出したと思って外を見ていたら、その雨男
みたいなおっちゃんが「できた」といって、やってきた。
相変わらずせっかちで、名前も聞かず、工賃の話もせず、そのおっちゃんは
かえっていった。
夜になって、周りが暗くなっていくにつれ、その古い街灯の明かりが
とうとうと照り、存在感をましていく。
きれいな女性たちが5人で蕎麦会をやってくれていたが、女性たちよりも
その街灯の顔がきになり、何度となくみとれてしまった。
「美しいもの」というのは、いいものだとつくづく思う。
雨の日の夜・・・・がまた楽しみになってきた。