ゴッホの耳・・・

　昨日のネットのニュースを見ていたら、
　ゴッホの耳を切り落としたのは、
　ポール・ゴーギャンだとする新しい説が発表されたとの記事がありました。
　ドイツのハンブルク大のハンス・カウフマン氏ら２人が
　新著の中で発表したとの事です。

　その説によると、1888年12月、
　ゴーギャンは南フランスのアルルにあるゴッホの黄色い家で暮らしていましたが、
　なじみの売春婦をめぐって口論になり、
　ゴーギャンが剣を振り下ろすとゴッホの耳がそげ落ちたとの事です。
　故意か事故かは不明ですが、ゴーギャンは剣をローヌ川に捨て、
　翌日、警察には「ゴッホが自分で切り落とした」と説明したようです。

　ゴッホが自分の耳を切り落としたのは、通説になっています。
　これによって、ゴッホの内面が説明されて来たようにも思いますが、
　果たして今後どのようになるのでしょうか？
　この説を巡って、色々な議論がされるのでしょうね。

　ゴッホの耳については、面白い話があります。
　アメリカの作家アレン・スミスが書いた「いたずらの天才」に載っていた話です。
　この本、今は絶版になっていますが、復刻を求める声もあるようです。
　以前は、文春文庫に入っていました。
　小林信彦さんが、その著作の中で引用しているので、読んだ記憶があります。

　あるアメリカの町でゴッホの展覧会が開かれる事になりました。
　それを知ったいたずら好きの人が、肉屋で肉の塊を買い、
　耳のように形作って、更に干涸らびさせた上、ガラスケースに入れて、
　展覧会に置いておきました。
　もちろん、切り取られたゴッホの耳とのタイトルを付けてですが。
　そうしたら、ゴッホの絵よりも
　はるかにこの偽物の方に人が集まってしまったと言うような話でした。
　ニュースを読みながらこんな話を思い出していました。