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外国人生活実態:最大の悩み「収入」 失業者が4割で深刻--美濃加茂市

2009-04-13 12:59:11 | 多文化共生
(以下、毎日新聞【岐阜】から転載)
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外国人生活実態:最大の悩み「収入」 失業者が4割で深刻--美濃加茂市 /岐阜

 人口の1割を超す約6000人の外国人が暮らす美濃加茂市は10日、初めて実施した「外国人緊急実態調査」の報告書を発表した。失業者が4割に上り、最大の悩みに「収入」を上げるなど経済的に深刻な状況になっていることが改めて分かった。同市では、結果を詳しく検討し、対策を考えたいとしている。

 市内のNPO法人2団体に委託。今年3月7~17日にブラジル人300人、フィリピン人200人の計500人を対象にイベントでの面接調査や、戸別訪問を行い、449人(回収率89・8%)から回答を得た。就業の実態や雇用保険加入、生活・日本語能力、子どもの教育など、7項目について質問した。

 家族構成では、「夫婦のみ」(22・7%)、「子どもと同居」(13・4%)が多いが、「その他」では、親類や友達、兄弟姉妹との同居などが目立ち、雇い止めなどによって住居を失い、やむなく同居しているケースも目立った。

 仕事に関する項目では、「失業中」と答えた人が39・2%もいた。現在職を持っている人のうち75%は「人材派遣会社」に勤めており、全体では相当数が間接雇用であることが分かった。就職者のうち雇用保険の加入者は60・7%に過ぎなかった。労働時間は昨春に比べ大幅に減少、8時間をベースに時短就労も目立っている。平均収入は低所得(月収15万円未満)が各階層で増え、20万円以上の人は昨春の39・2%から17・9%に激減した。

 一方、生活・日本語能力については、「永住希望」が31・2%、「仕事がなければ帰国する」が34・1%となっているものの、日本語は「テレビニュースが分かる」のは14%だけで、聴き取り能力の低い人は48・4%と半数に上った。しかし、86%が「勉強したい」と答え、日本語学習に対する意欲は高い。

 対象者の家庭で18歳未満の子どもが総数で114人おり、うち39人は現在、学校に通っていない。理由は「学費を負担できない」が10人、「言葉が分からないから」が7人で、経済的な問題が子どもの教育に暗い影を落としている。

 佐合秀彦市民協働部長は、調査結果について「(就職にも就学にも)日本語の勉強が必要になっている。早急に詳しい検討を加えて、今後の政策に生かしていきたい」と話している。【小林哲夫】

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